海洋の日本古代史
関裕二(著)
/PHP新書
作品情報
日本人はただの稲作民族ではない。海の幸も豊富で、海の民の技術の高さは、古代から東アジアに知れ渡っていた。それにもかかわらず、「海と海人(あま)の古代史」は、これまで注目されてこなかった。海外との交流を視野に入れなければ、ヤマト建国の意味や日本人の正体もわかってこない。アメリカと中国の間で揺れ動く現代日本。その進路を知るためにも、古代の列島人が中国文明にどう対峙したかを知ることは必須である。古代史関連書籍約200冊の著者がたどり着いた「日本人とは何か」「日本人はどう生きるべきか」の最終結論。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 海洋の日本古代史
- 著者
- 関裕二
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2021.04.15
- Reader Store発売日
- 2021.04.16
- ファイルサイズ
- 6.3MB
- ページ数
- 208ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.0 (1件のレビュー)
-
以前は日本の古代史にはあまり興味がありませんでしたが、最近では遺跡の分析技術も向上したり、様々な新しい文献が発見されたりして、以前習っていた内容と異なる部分が、特に古代には多いようですね。
海に囲ま…れた日本は古代から海と上手に付き合ってきたのだと思います。小学生の高学年から大学に入るまで、海の見える町(神戸)に住んだ私にとって、海を見ていると心が安まります。この本をはじめ、類書を読むことで海と上手に付き合っていた古代の日本人に想いを馳せることができました。
以下は気になったポイントです。
・中国は「南船北馬」が有名であが、日本列島の場合「西の水運・東の陸運」「西の水軍・東の騎馬軍団」である、しかしこれは比較の問題であり、東の水運は近世に至っても重宝されていた(p19)
・日本の従来種の馬が皆小ぶりなのは、馬を船に乗せて運んだから、陸に上がれば川を遡上するために馬に船を曳かせた、古代の流通は海人の活躍に負うところが大きかった(p21)
・考古学が導き出した答えは意外で、富も権力も欲しない人々、が暮らしていた近畿南部のヤマトに、3世紀初頭、突然宗教と政治に特化されたとした出現して国の中心になってしまった(p87)
・雄略天皇は改革を急ぎすぎたようで五世紀末には政局が混乱し、王統が途絶えてしまった。そこで越(北陸)から男大との王(おおとのおおきみ)を連れてきた、これが継体天皇である(p117)
・遣唐使の航路でなぜ7世紀は安全な北路を使っていたのに八世紀になると危険な南路を横断したのか、これは7世紀後半に新羅が西海岸の百済の地域を手に入れたから。当時の日本と百済は仇敵であったので朝鮮半島の沿岸部を通ることができなくなった(p132)
・中国文明が滅びなかったのは、南に森林が残っていたから、しかし復活した漢民族が「南方的」になることはなかった(p167)
・三国志(魏呉蜀)の覇権争いは物語としては面白いが、状況は悲惨であった、天候不順と飢餓と戦乱で人口が最盛期の10分の1に激減した。実態は戸籍上の人口激減だが、それでも多くの人がなくなり逃亡した(p178)
・文明は人を幸せにするのだろうか、この根源的な問いかけを縄文人は繰り返していたのではないだろうか、だから素戔嗚(スサノオ)は日本列島には樹木がなければならないと訴えて植樹していたに違いない、森を失えば生活の場がなくなる、人々が争う、なぜそれば人間の進歩なのか。縄文人はすでに海人から多くの情報を聞きつけ気づいていたのではないだろうか。(p184)
・ヨーロッパと日本はどちらも、金銀銅(貨幣素材)を輸出し、アジアの文物を購入した、そして貨幣素材の流出が深刻化した。この問題に立ち向かうために、ヨーロッパは産業革命を、日本は「資本節約・労働集約型の生産革命」を起こし、アジア文明圏から自立し新しい文明を築いた(p193)
2022年5月8日作成続きを読む投稿日:2022.05.03
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。