LEAP――ディスラプションを味方につける絶対王者の5原則
ハワード・ユー(著)
,東方雅美(翻訳)
/プレジデント社
作品情報
【内容紹介】
LEAP〈跳躍〉かFALL〈凋落〉か。それを決めるのはテクノロジーではなくストラテジーだ!
LEAPは絶え間ない市場の変化と、ほぼ時間差のない競合からの追い上げという過酷な環境のなかで企業が繁栄し続けるための戦略と実践の書。どんなテクノロジーもイノベーションも、すぐに真似をされ、コモディティ化を免れない。消耗戦を避けるには、成功体験をゼロリセットし、追い上げてくる競合と異次元のレベルにLEAP〈跳躍〉する必要がある。それができる企業には、共通する5つの基本原則がある。
「これらの原則はすべてのビジネスリーダーの 心を揺さぶるだろう」(クレイトン・クリステンセン)
【著者紹介】
[著]ハワード・ユー (Howard Yu)
世界トップクラスのビジネススクールIMD(スイス・ローザンヌ)教授。同スクールのエグゼクティブ向けコース、AMP(Advanced Management Program )ディレクター。2011年にハーバード・ビジネス・スクールにて博士号を取得。専門は戦略とイノベーション。洞察に富むケーススタディーには定評がある。
[訳]東方雅美 (Masami Toho)
翻訳者、ライター。
慶應義塾大学法学部卒業。米バブソン大学経営大学院修士課程修了(MBA)。日経BPやグロービスなどでの勤務を経て独立。
【目次抜粋】
イントロダクション 競争の仕組み
第1部 歴史から学ぶ
第1章 「日米ピアノ戦争」の教訓――強みが弱みに変わるとき
第2章 新たな知識分野へ跳躍する――準備できている者が生き残る
第3章 セルフ・カニバリゼーションを恐れるな――どうせ滅ぼされるのなら・・・
第2部 未来を見据える
第4章 ユビキタスな環境を味方につける――一人の天才から集団の知恵へ
第5章 人工知能を味方につける――直感からアルゴリズムへ
第6章 マネジメントにクリエイティビティを――ビッグデータから人間としての強みへ
第3部 いまやるべきこと
第7章 知識を行動に変えるために
エピローグ
謝辞
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この作品のレビュー
平均 3.5 (4件のレビュー)
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先ず「LEAP」と「ディスラプション」ってどんな意味だっけ?っと思って直ぐに調べたのですが其々、「跳躍」と「破壊」って意味でした。本の概要なのですが、後発の企業がいかに業界のリーディング企業に追いつき…追い越したか、既存の事業で行き詰ってきた企業がどの様に新規事業に進出し成功・失敗したか、人工知能の進歩等について題名のキーワードである「躍進」と「破壊」がどの様に起こったのが書かれております。続きを読む
投稿日:2020.08.26
読みやすく主張もわかりやすかったです。著者はスイスのビジネススクールIMDの若手教授として企業のエグゼクティブ向けプログラムにも携わっているとのこと。ハーバード大学でDBA(経営博士号)を取得している…ことからわかるように、本書もデータ分析というよりは、企業の事例を紹介するハーバード流ケースメソッドになっています。本のタイトルになっているように、ある企業が長期間にわたって競争優位性を保つためには(生存するためには)、LEAP(跳躍)が必要だとのこと。ここでの跳躍とは、高みに飛ぶというよりは別の領域に飛ぶというニュアンスです。
この本を読んでいて思い出したのが神戸大学の三品和広先生が書いた「戦略不全の論理」「戦略不全の因果」です。詳しくは覚えていませんが、確かこの本では「事業転地」というような概念が提示されていて、長期間競争優位性を持続する企業は、事業グラウンドを転地している、ということが定量的に示していました。これはまさにLEAP(跳躍)ということでしょう。ですから本書は三品理論をケースで分かりやすく示した本という位置づけになるのかもしれません。ただ本書のなかで三品先生の研究については触れられていなかったので、ユー先生は三品理論を知らないのかもしれません。
本書で紹介されているケースとして、たとえばスイスの製薬企業があります。製薬企業はもともと有機化学分野での競争をしていたわけですが、有機化学分野のオートメーション化が進むと差別化も難しくなりますから、次に微生物学の領域にLEAPし、土壌の中に住む微生物の探索に移るわけです。そして近年ではゲノム解析の領域へとLEAPしているというわけです。変化が激しい時代において他の領域にLEAP(跳躍)することは確かに必須でしょう。しかもこれは企業に限らず人材面でも同様と思います。学生時代に学んだスキル領域だけに固執している人は、今の時代はなかなか価値を生み出せないはずで、個人レベルでもLEAPが必要だと思いました。続きを読む投稿日:2023.05.06
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