ブスの自信の持ち方
山崎ナオコーラ(著)
/誠文堂新光社
作品情報
ブス本人は変わらなくていい! 社会が変わる! 容姿差別は、気にする方が「気にしないように」と考えや容姿を変えるのではなく、加害者の方が変わる方がいいんじゃないかな。 被差別者が変わるんじゃなく、社会が変わった方がいいんじゃないかな、と書きました。 (山崎ナオコーラ) 性別とは? 差別とは? 社会とは? よみもの.comでの好評連載がついに書籍化! ---------------------------------------------------------------------------- “「ブスには自信を減らしてほしい」という考え方には与しない。” うん、最高! 現代社会に燦然と輝く希望の書。 はるな檸檬さん(漫画家)推薦。 ---------------------------------------------------------------------------- 社会を変えたいと思う。 私はこれまで、他のテーマで書いたエッセイの中に、「ブス」という単語をちらりと紛れ込ませたことが何回かあった。 すると、大きな反響があった。多くの人が「ブス」という言葉に関心を持っているようだ。 ただ、その反響の多くが、「頑張ってください」というものだった。 つまり、「『“ブス”という単語が出てくる文章』=『劣等感の放出』」と捉えられてしまうのだ。 慰めたり応援したりするのが読者の務め、と思わせてしまう。 「社会は変えられない。だから、『ブス』に関する文章っていうのは、個人の苦しみを吐露するだけのものだ。 その言葉を聞いたり読んだりしたら、個人を応援し、個人の気持ちを緩和させてあげなくてはならない」と多くの人が考えてしまう。 違う、と私は言いたい。「ブス」は個人に属する悩みではない、社会のゆがみだ。社会は変えられる。 (あとがきより)
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.4 (34件のレビュー)
-
作家として、社会を変える使命を持って文章を紡いでいると感じるエッセイでした。
序盤は、「うーん、主張が強いなぁ」とちょっと疲れる印象を感じながら読んだ。読み進めていくうちに、後半には、うんうんと頷き…ながら読めた。
だんだんと、主張が染み込んできて、なるほどなぁと納得できる読書となりました。
著者のナオコーラさんは、自分のことをブスと認識している。そして、ブスによって誹謗、中傷を受けた経験を持つ。が、ブスによって自信を失っているわけではなく、克服したいとも思っていない。
ブスと言われる人が、ブスを克服し、自信を持って前向きに生きようと主張したいわけではない。そういうエッセイでは、全くなかった。
第17回から21回までの「新聞様」の章。報道機関の「新聞」様に対する批判は、なかなかだ。報道機関は、報道することに正義、使命を持っているが故にありのままの状況を伝える。写真を撮り、載せる。しかし、被写体となった人にとっては、納得のいかない写真があったり……
著者が納得のいかない写真(目が半開きのブスに写ったもの)削除してもらうまでの流れを通じ、報道機関の尊大さを感じた。やはり、人がやる仕事。謙虚さと、人の気持ちを慮ることが大切だ。
最後の章と、あとがきに全て集約されてる。
差別をなくしたい。社会を変えたい。
この一言に尽きる。ここがこの本の主旨。
確かに、劣等感を克服するということも個々人の人生を輝かせることには重要だろう。
しかし、社会全体の問題として、容姿で差別をする人がいない社会、もしくは少ない社会を標榜し、実現する方向に進むことが大切だろう。全員がより心安らかに過ごすことができる社会。より成熟している社会だ。
受け皿の広い、懐の広い、許容範囲が広い、お互い認め合える関係で溢れる社会。
ナオコーラさんの発信は、とても重要だ。と感じた。続きを読む投稿日:2024.05.03
以前からラジオ番組『アフター6ジャンクション 2』や西加奈子さんのPodcastでの紹介を聞き、吉高由里子さんも大河ドラマでの時代考察の参考として読んだと聞いていた山崎ナオコーラさんの著作を自身の関心…と交わる様に感じたので初めて拝読した。
読んでみての一番の感想は、私の中にあった不安定な基準に一本の柱を通してくれた作品だと感じた、である。
生活をしている中で性別、容姿に関する先入観、ついてまわるイメージと、こうした方が良い、こうするべきであるという圧力を感じる場面を日常的に体感し、おかしいと感じながらも、これは合わせられない自分がおかしいのだろうと思っていた。
沢山ある正しそうな雰囲気を持つ声のどれを指針とするべきかも分からないままに、フラットでありたいと思いながらも女尊男卑的な考えに寄り添うにもなっていたと思う。
この本の通してくれた柱はがっしり固定する石柱ではなく、五重塔の中央にある様な木の柱のイメージで、そんな不安定だった指針に理由を与えてよりシンプルにしてくれた。
女性が強い立場になる事を求めるのではなく、根本的にどの立場に対しても公平である為に弱い立場に手の届く配慮を行う。
弱い立場という前提で行動や言葉を発するときに、ある種の差別を行う当たり前も取り除かなければ、熟成された社会足り得ないと納得した。
また、悪口は文脈により単語に依らない。も、大切な考え方だと思った、そして、それを実行する為には思考を放棄しない常に自身の発言が及ぼす効果を考えることが必要だと感じた。
小さな子供が〇〇と言ってはいけないと言われて、隠語のように悪口を言う事。
大人が日常的な言葉に悪意を忍ばせる事。
どちらもが上記に当て嵌まり、これの改善を私の倫理観としたいと思った。
差別をしない事は私にとっては能動的な事だから、もっと知ることを大切にしていきたい。続きを読む投稿日:2024.05.14
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。