無人の兵団
ポール シャーレ(著)
,伏見 威蕃(訳)
/早川書房
作品情報
ビル・ゲイツ絶賛! AIやロボット兵士が戦場に投入される時、何が起きるのか? ――急速に開発が進む「自律型兵器」の現場にレインジャー部隊出身のアナリストが迫る。先端軍事技術に関わる人々を訪ね、導入と規制の課題、戦争と人類の未来を展望する。解説/佐藤丙午
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この作品のレビュー
平均 3.4 (16件のレビュー)
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科学技術の発展をドライブさせる因子には様々なものがあるが、最も重要な因子の一つが”軍事”であるのは間違いがない。では、現代を代表する科学技術の一分野であるAIは”軍事”の中でどのように用いられ、発展し…ていくのか?
本書は実際にアメリカのレンジャー部隊に所属し、イラクとアフガニスタンにて危険な任務に従事した後、軍事兵器のアナリストとして活躍している著者が、AIがどう”軍事”の中で用いられており、どのような論争が起こっているのかという全体像を非常にわかりやすく示してくれる。
軍事兵器にAIを用いることで得られる究極の姿は、人間の判断を経ることなく、自律的な軍事行動の遂行である。それはつまり、敵を自ら探索し、自ら攻撃を仕掛けて殲滅させる、という行動を意味する。しかし、民間人がほぼ存在しない水中や宇宙空間などの特殊な場所ならまだしも、大多数の陸上においては、その敵と民間人の区別を付けるのはAIであっても極めて困難である。そして、仮に画像認識等の技術によりそれが可能になったとしても、人間の生命を奪うという行為を、人間の判断を経ることなくAIが行うという点についても、倫理的な問題が立ちはだかっている。
とはいえ、超小型ドローンなど、AIを搭載して、一定の範囲内で制限付きの自律行動を取る軍事兵器は既に存在している。AIの倫理を考える上で、人を殺すという軍事において、我々がどのように対処していくべきなのかが極めて深刻な問題であるということを本書は教えてくれる。続きを読む投稿日:2019.09.16
このレビューはネタバレを含みます
読中も思っていたし、本文にも中程で明記されるが、自律型兵器に対する評価は映画『ターミネーター』の影響が非常に甚大であるようだ。
レビューの続きを読む
反対意見は主に倫理的な立場を取るように見える。倫理的という表現はオブラ…ートで、詰め寄る相手が不在では困るというふうに感じられる。
人類のコントロール下にあればよし、そうでなくなった場合、責任から対処までどーすんだよ、と。人間が責任者であっても大日本帝国陸軍的な暴走はありえる。軍事でない場合の方が、より一層深刻なのかもしれない。自動運転車両が事故を起こした場合、所有者に責任が問われるのか、メーカーに責任が問われるのかという問題があるように。
うすね正俊の漫画『コンバット・ドール』は、続編で、ドールが東側諸国の武装だと知ってショックを受けた覚えがある。悪役として登場した自律兵器である通称ピノキオは西側のもので、これはテクノロジーを主眼においた見識によるものか、人間の損耗を嫌う立場を描いたものか。東側の宗主国では、兵士は畑から採れるという冗談を可視化したものか。
倫理的な問題であるならば、現実世界で実戦投入をまっさきにやりそうなのは中国やロシアではないかと思える。
現実世界ではこれまで、いくつか非人道的な武器について、国際的な約束によって封じ手としてこれた実績がある。完全自立型兵器は実現していないが、同様のことが実現前から懸念される。まだ存在しないものに対して行う議論は倫理に基づくものか、寝技外交か。
今度のAIブームはかつてなかったほどの成果をあげたが、エキスパートシステムの域にとどまっているようにも見える。失速してる風味もあるが、懸念が結実するような革新に到れるだろうか。
というようなことを、多角的に問うているが、主題もまた繰り返されることになるのでいささか冗長である。続きを読む投稿日:2024.04.10
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