伯爵と妖精 ロンドン橋に星は灯る
谷瑞恵(著)
,高星麻子(イラストレーター)
/集英社コバルト文庫
作品情報
宿敵プリンスからリディアを守るため、妖精ケルピーに彼女を預けたエドガー。別れる間際、ついにエドガーと結婚すると言ったリディアだったが、ケルピーの魔法でエドガーに関する記憶を失ってしまう。その頃、イーストエンドでは謎の疫病が蔓延していた。ロンドン橋近くの船着き場に浮かぶ「箱船(ジ・アーク)」に乗れば助かると言う噂を聞いたエドガーは、プリンスの邪悪なたくらみを感じるが・・・・・・。※あとがきは収録されていません。
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商品情報
- シリーズ
- 伯爵と妖精
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社コバルト文庫
- 書籍発売日
- 2007.03.06
- Reader Store発売日
- 2018.12.07
- ファイルサイズ
- 5.4MB
- ページ数
- 304ページ
- シリーズ情報
- 既刊32巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (23件のレビュー)
-
“「リディアが僕のことをおぼえていない?」
スコットランドに向けて走る汽車の中、特等車両の個室で紅茶を味わいながら、ニコはエドガーに、リディアの家で見てきたことを語りはじめたところだった。
ケルピーに…連れ去られたリディアの様子を探るよう、エドガーにたのまれたニコは、スコットランドへ行っていたのだ。
妖精であるニコが鉄道嫌いなのは、もちろんエドガーは知っている。しかしニコがエドガーのいたケンブリッジに到着したのは、彼らがエジンバラへ向かう汽車に乗る直前だった。
いやがるニコを紅茶とお菓子でつって、この汽車に乗せ、ようやくリディアの様子を聞き出したエドガーだが、それは彼にとって想像もしていないことだった。
「まったくおぼえてないわけじゃないんだ。ケルピーの魔法で、去年の今ごろ復活祭のためにロンドンへ行ったあとから記憶がすっ飛んでる。あんたのことは、たぶん、メロウの宝剣探しでひどい目にあわされた相手としかおぼえてないみたいだ」
「それは……、まったくおぼえてないよりたちが悪いじゃないか」
最初の最悪な印象だけが、リディアの中に残っていることになる。
「時間をかけて、ようやく僕を理解してもらえたところだっていうのに、ふりだしに戻るのか?」
ソファに身を投げ出し、エドガーはふてくされる。
初対面の状態なら、何度だろうと口説き落としてみせる。が、最初に彼女をだました前科があったからこそ、プロポーズも信じてもらうのも容易ではなかったのだ。”
やっと。って感じ。
リディアはエドガーと結婚することを決め、教授もそれを認めた。
いきなり結婚かとは思うけど、時代背景的に普通とな。
ロタとポールのこれは何ですか。
伏線ですか。
エドガーと結婚することを決めたリディア。
プリンスの記憶を取り入れてしまったエドガー。
これから新展開?
“父親が行ってしまって、リディアはふてくされながらも気恥ずかしそうにベンチに座り込んだ。
「リディア」
「近づかないで」
「ごめんね、心配させて」
うつむいたまま、彼女は言う。
「……プリンスは死んだって、聞いたわ。でも、あなたは手放しでよろこんでない。いいの、あたし何も訊ねないわ。あなたが話す気になるまでは……。だから、ひとつだけ信じさせて」
「うん、何?」
「黙って、いなくなったりしないって……」
「ああ、約束するよ。これからはいつでもそばにいる。もしきみが逃げ出したくなったって、どこまでも追いかけるから」
隣に腰をおろし、ひざの上で固く握りしめている彼女の手に手を重ねる。
「あの、べつにそこまでは……」
「もう、離さないからね」
ふたりきりになったことを、リディアはかすかに後悔したのかもしれない。誰もいない礼拝堂をあわてて見まわし、困惑したように目を伏せた。
「……近づかないでって言ってるでしょ。あたしまだ怒ってるの」
「抱きつきたくないくらいに?」
「そうよ」
頬いかかる髪を指先ではらうと、リディアはこわごわ視線をあげる。金緑の、妖精が見える不思議な瞳が、愁いを含んでこちらを見つめる。
やっと手に入れた、自分だけの宝石だ。”続きを読む投稿日:2010.08.13
本編はシリアスです。
エドガーは無理だから、リディアが少し素直になれば多少は平穏になるんじゃないか?いや、無理か
投稿日:2024.03.24
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