公文書問題 日本の「闇」の核心
瀬畑源(著)
/集英社新書
作品情報
海外に派遣された自衛隊員の現地での活動記録や豊洲市場、森友、加計学園等をめぐる巨額の税金の使途、国是の大転換を伴う決定のプロセスが記された公文書が相次いで破棄、あるいは未作成とされ、隠蔽される事態が行政の中枢で常態化しています。公文書を軽んじ、秘密が横行することは国民の「知る権利」を著しく傷つけるものです。本来公文書は、適切な施政が行われたのであれば、それを証明する記録となります。にもかかわらず、公的な情報を隠し続けて責任を曖昧にする理由は何でしょうか。この「無責任の体系」の背後にある情報公開と公文書管理体制の不備とその弊害を、最新情報に交え、第一人者が明快に解説します。 【目次】はじめに 行ったことの検証を疎かにすることは、同じ過ちを繰り返すこと/第一部 情報公開と公文書管理はなぜ重要か/第一章 記録を作らない「法の番人」/第二章 情報公開がなぜ必要か/第三章 公文書を残さなければ国益を損なう――TPP文書・外交文書公開をめぐる議論/第四章 外交文書を公開する意義/第二部 特定秘密という公共の情報を考える/第五章 特定秘密の運用上の問題/第六章 会計検査院と特定秘密/第七章 特定秘密をどう監視するか/第三部 公文書管理は日本の諸問題の核心/第八章 豊洲市場問題にみる公文書管理条例の必要性/第九章 南スーダンPKO文書公開問題/第一〇章 特別防衛秘密の闇/第一一章 森友学園関係公文書廃棄問題/第一二章 「私的メモ」と行政文書/第四部 展望:公文書と日本人/第一三章 国立公文書館の新館建設問題/第一四章 公文書館と家系調査/第一五章 立法文書の保存と公開/第一六章 東京都公文書管理条例の制定/第一七章 公文書管理法改正を考える/第一八章 公文書の正確性とはなにか?/おわりに/参考文献
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商品情報
- シリーズ
- 公文書問題 日本の「闇」の核心
- 著者
- 瀬畑源
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社新書
- 書籍発売日
- 2018.02.21
- Reader Store発売日
- 2018.02.16
- ファイルサイズ
- 1.4MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 4.3 (6件のレビュー)
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公文書がいかに政策決定のプロセスを検証していくうえで重要かを解説した図書。具体的な事柄にも触れ、豊洲問題、南スーダンPKO、森友学園などに関する公文書がいかにずさんに管理されていたかも示す。
驚きなの…は公文書管理法で「軽微なもの」は保存期間が「一年未満」という規定を抜け穴として使っている点。さまざまな公文書を拡大解釈で「軽微なもの」とし、破棄しているようだ。さらには重要な政策決定のプロセスにも関わらず、公文書にせず私的メモ扱いして公開しないなど、日本の民主主義はどこいった的な現象が起きていた。今後もこの問題には興味を持っていたい。続きを読む投稿日:2018.03.04
20190415〜0421 海外に派遣された自衛隊員の現地での活動記録や豊洲市場、森友、加計学園等をめぐる巨額の税金の使途、国是の大転換を伴う決定のプロセスが記された公文書が相次いで破棄、あるいは未作…成とされ、隠蔽される事態が行政の中枢で常態化しています。
公文書を軽んじ、秘密が横行することは国民の「知る権利」を著しく傷つけるものです。本来公文書は、適切な施政が行われたのであれば、それを証明する記録となります。にもかかわらず、公的な情報を隠し続けて責任を曖昧にする理由は何でしょうか。この「無責任の体系」の背後にある情報公開と公文書管理体制の不備とその弊害を、最新情報を交え、第一人者が明快に解説します。
公文書の適切な管理の一案として、筆者は立法機関の公文書管理法や情報公開法が制定されるべきだと説く。さらに国会図書館を「立法公文書センター」として位置づけたらどうかと提案している。同様の議論はたまに国会議員からも寄せられたことがあるような気がするけど、実際NDLの中で議論になっているのかな?続きを読む投稿日:2019.04.18
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