謎とき日本近現代史
野島博之(著)
/講談社現代新書
作品情報
正しい歴史観をみがくための「なぜ?」 ●日本はなぜ植民地にならなかったか●武士はなぜみずからの特権を放棄したか●明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか●戦前の政党はなぜ急成長し転落したか●日本はなぜワシントン体制をうけいれたか●井上財政はなぜ「失敗」したか●関東軍はなぜ暴走したか●天皇はなぜ戦犯にならなかったか●高度経済成長はなぜ持続したか
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 謎とき日本近現代史
- 著者
- 野島博之
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 1998.08.20
- Reader Store発売日
- 2017.12.08
- ファイルサイズ
- 27.1MB
- ページ数
- 214ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.4 (18件のレビュー)
-
幕末期に「日本はなぜ植民地にならなかったか」から始まり、戦後の「高度経済成長はなぜ持続したか」まで、9つの「なぜ」の理由となる背景やいくつかの要因を説明していく本。著者は予備校の先生ということもあっ…て、高校日本史の知識があやふやなおれでも無理なく手軽に読める内容だった。
中経出版の『東大のディープな~』シリーズがあって、大学受験の論述問題を解説したものがあるが、それと似た感じで面白く読めた。
あとは印象に残った部分のメモ。まず明治憲法における天皇は、わりと天皇中心で全てが進んでいくというイメージがあるが、「日本の国家レヴェルのあらゆる決定は天皇の名でなされるものの、現実の政治運営の場面では、諸国家機関が実質的な決定権をそれぞれの役割に応じて担っている」(p.63)というのが、あまり分かっていなかった。p.169にも、明治憲法体制下には2つの天皇像があると書かれており、1つは「『万世一系』で『神聖』なることをひたすら絶対視していく傾向の天皇像」であり、もう1つは「自己の意思を政治的決定の場に極力もちださず、天皇のもとに設置されたさまざまな国家機関の決定にしたがうことを原則とし、強い不満や重大な危惧を感じても最終的には沈黙する天皇像」ということらしい。他にも明治憲法に関しては「政党内閣の成立を容認する規定など一言もありません」(p.75)ということだから、そんな中で政党が成立したこと自体がすごいことなんじゃないかとすら思った。そして、せっかく力を持ったのに、当時の経済状況や政党内部の腐敗もあって、国民は「テロ首謀者の主張に共感し、軍部の行動に熱い期待をよせるようになっていきます」(p.95)という、今ではあり得ないと思ってしまう極端な状況も自然と起こった、ということが分かった。
こういう感じで、当時に生きた人々の感覚、というものを理解することが大事なのではないかと思う。もう1つ、例えば1930年代の「感覚」として、「近代を生みだしたヨーロッパの放つ魅力は、なお強烈でした。そこで新たな実験が続々はじまったのです。しかも、そうした実験はことごとく成功しているかのようにみえていました。一九三〇年代は、一党独裁と計画経済こそが人類の到達すべき理想の姿だ、という感覚が世界をおおった一時期です。」(p.98)というのがあったらしいが、こういう「感覚」を理解することなくして歴史は見れないのではないかと思った。(21/03/12)
続きを読む投稿日:2021.03.12
日本近現代を学ぶ上で気になるポイントを9つ挙げ、「なぜ」そうなるかを読者に提示する。日本史の醍醐味はこの「なぜ」を考えるアタマを養う事にあるというのが著者の考え。確かに日本史という教科は暗記物ばかりだ…とつまらない。ひたすら覚えるだけでは味気ない。知的刺激を与えてくれる本書こそ歴史ギライに必要な一冊ではないか。詳細→
http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou29602.html続きを読む投稿日:2020.09.08
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。