岳飛伝 十一 烽燧の章
北方謙三(著)
/集英社文庫
作品情報
七星鞭が吼え、胡土児が宙天に翻る。梁山泊軍と金軍は今、最終決戦の時を迎えようとしていた。米の不審な流れを追っていた南宋が陣家村を殱滅させた。致死軍に救出された蕭けん材は、小梁山から金国にいたる広大な大地に、国の垣根を超えた物流網を整備していく。一方、北に蒙古という強敵の姿も見え始めていた。岳飛は南宋に残った臣下達との邂逅を果たす。新たな時代の胎動を予感させる第十一巻。
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商品情報
- シリーズ
- 岳飛伝
- 著者
- 北方謙三
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社文庫
- 書籍発売日
- 2017.09.25
- Reader Store発売日
- 2017.11.02
- ファイルサイズ
- 1.6MB
- ページ数
- 392ページ
- シリーズ情報
- 既刊17巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (10件のレビュー)
-
「なあ、呼延凌殿。若い者たちが、なにを作り上げようとしているのか、俺にはわからん。しかし、志というものが、少しづつかたちを見せ、命を帯びはじめている。俺はそれを、ただ感じるだけだが」
「俺の親父のころ…から、志は確乎としてあったのだと思います。あのころは、わかりやすかったのでしょう。俺など、いまでも不意に、霧の中に迷い込んだような気分になることがあります。統括も王貴も張朔も、霧のむこうが見えるようなのですが」
「俺たちは、軍人さ。志に眼を奪われると、戦がおろそかになる。ここにある戦場で、ただ闘えばいい。俺は、いつもそう思っている。勝ちも負けも、衆義庁が意味をつけてくれるわけさ」
山士奇が、笑った。歳をとった、と呼延凌は思った。(159p)
歩兵隊隊長の山士奇が戦死した。「楊令伝」以降のベテラン兵士だった。命をすり減らして、彼らは獅子奮迅の働きをして散って行った。山士奇自身その命の重みの価値を知ってか知らずか、統括や王貴の立てた政策を認めているように、本作ではなっている。
しかし、今回の闘いはホントに必要だったのか?わたしはよくわからない。戦いの意味を、衆義庁は「戦いそのものを無くすための戦い」だと位置づけている。しかし、歴史が教えるように、それは支配者層の言い訳、或いは理想に過ぎない。勿論宣凱たちにそう言い募るのは酷だとはわかっている。そもそも楊令が始めた戦い自体が理想だったのだから、その運用の責任を、あの若者たちに言い募る資格は、私には無い(←だったら言うなよ)。
長い物語は、あと6巻を残して(6巻しか残していなくて)、想いは千々に乱れる。岳飛は再び歴史の舞台に登らなかった。それなのに、今彼は北へ北へと夢を追いかけている。金国は、やがて蒙古に破れるだろう。それなのに、綻びが出始めているとはいえ、梁山泊と互角の戦いをしている。
夢は大陸を駆け巡る。暫くは、夢を見させて貰う。
2017年10月6日読了続きを読む投稿日:2017.10.08
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投稿日:2023.07.06
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