日本共産党の研究(一)
立花隆(著)
/講談社文庫
作品情報
戦前の共産党の実態はどうだったか。その成立のいきさつ、コミンテルンによる支配、資金の出所、組織、相次ぐ転向者など──戦時下の弾圧による党崩壊までの激動の歴史を実証的に追い、当時の関係者の証言を記録する。理論や主張としてではなく、生きた人間研究としての初の本格的な通史。全3冊。
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商品情報
- シリーズ
- 日本共産党の研究
- 著者
- 立花隆
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社文庫
- 書籍発売日
- 1983.05.15
- Reader Store発売日
- 2017.10.27
- ファイルサイズ
- 3MB
- ページ数
- 448ページ
- シリーズ情報
- 全3巻
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この作品のレビュー
平均 3.9 (11件のレビュー)
-
共産党の黎明期(1922年頃)から1933年の「リンチ事件」までの党と特高の動きを追いながら、共産党の本質をあぶり出そうという本。1975年頃に文藝春秋誌上に発表され、その後加筆を経て1983年に文庫…化された。
リンチ事件からは80年、本の執筆からも30年以上のタイムラグがあるわけだけど、言葉(取材内容)が活きているというか、相当な大部であるにも関わらず面白く読んだ。
単純な感想を書くと、「共産党、グダグダだなァ」ということであった。
少なくとも当初は、労働運動とは名ばかりのインテリの言葉遊びであった、「暴力革命」を指向していた、ロシア(コミンテルン)からの豊富な資金が遊蕩や横領に消えたりした、上層部の命令は絶対であった(しかも上層部は「現場」を知らなかったりした)、スパイが横行し、裏切りと猜疑、挙げ句にリンチが繰り返された・・・。
そしてプロレタリア独裁という麗しい旗印とは裏腹に、スターリン的な個人崇拝の体制にならざるを得ないだろうとオレでさえ思う、極度な中央強権システムであった。
時代背景も含めて、このような高みからその弊害が見通せなかったのは仕方ないにしても、やや短絡的・閉塞的な思想とシステムそのものには無理があったのではないかと思う。
今、日本共産党は合法政党となり、武装闘争も放棄し、比較的穏健で庶民に耳触りのいい政策を口にしている。
さて、黎明期のDNAは完全に変わったのだろうか。万一権力を握ったりしたら、一皮剥けちゃうんじゃないんだろうか・・・30年以上のタイムラグをまたどこかで埋めないといけないけど、その辺りが読後の率直なところである。続きを読む投稿日:2019.06.21
現存の政党で唯一、戦前から存在する日本共産党。日本で全体主義が台頭した時代、最後まで戦争に反対した政党と言われるが、本書は、そんな長い歴史を誇る政党の結成から戦後の日本共産党のあり方を考察する。
…共産党の核となるのが、マルクス・レーニン主義(正統派)で、さらに分かれて教条主義と修正主義がある。共産党側としては教条主義が絶対で、修正派は党の規約に反すると見なす(修正派は社会民主党へと流れた)。著者は、この規約というのが共産党の特異性だという。レーニン主義の要素、すなわち暴力革命、プロレタリアート独裁、民主集中制の3つのうち、民主集中制が特に重要である。これは、民主主義と中央集権が合わさった体制で、上層部と末端(細部と言われる)に分かれる。これは上層部の意見が絶対で、末端側がその意向に反した場合、処分が下される。このように、議会制民主主義であるのにもかかわらず、組織としての日本共産党は、民主主義に反し、むしろ全体主義ではないか、と著者は批判する。(ちなみに、諸外国でも共産党が誕生したが、面白いことに、専制君主制やカトリックの国々では勢力が伸びた一方で、アメリカやイギリスのような自由主義国では影響力は小さかった。)続きを読む投稿日:2024.02.17
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