習近平の中国 百年の夢と現実
林望(著)
/岩波新書
作品情報
2017年秋の党大会で,折り返し点を迎える習近平政権.経済成長が鈍化し,共産党がその支配の正統性を問われるなか就任した習は,外交・内政で豪腕をふるい,党の「核心」と称揚される存在にのぼりつめた.だが,言論が統制され,ライバルも不在の一強体制には危うさも潜む.結党・建国百年に向け,習が見つめるものはなにか.
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商品情報
- シリーズ
- 習近平の中国 百年の夢と現実
- 著者
- 林望
- 出版社
- 岩波書店
- 掲載誌・レーベル
- 岩波新書
- 書籍発売日
- 2017.05.19
- Reader Store発売日
- 2017.09.21
- ファイルサイズ
- 6.6MB
- ページ数
- 240ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (7件のレビュー)
-
「中国の夢」のことは初めて知ったが、中国がこの先どこの向かうおうとしているのかが朧げながら見えてくる感じ。
原則を破り三期目を迎えたことが、長い目で見て、この先吉と出るのか凶と出るのか。投稿日:2024.03.01
「習近平の中国」林望著、岩波新書、2017.05.19
224p¥886C0231(2019.07.04読了)(2019.06.28借入)
副題「百年の夢と現実」
最近、積読してあった宮崎さんの本を二…冊読みました。
「崩壊する中国逃げ遅れる日本」宮崎正弘著、KKベストセラーズ、2008.01.25
「人民元がドルを駆逐する」宮崎正弘著、KKベストセラーズ、2009.06.30
10年ほど前の本なので、まだ、習近平さんや李克強さんの時代のちょっと手前です。
近年の中国の様子が知りたくて、図書館でこの本を借りてきました。
「一帯一路」のことも知りたかったのですが、このことに関しては、また別の本を探してみます。世界を巻き込むビジョンを示して、実現してゆく姿は、もはや中国抜きでは、世界は動いていかないことは確かなようです。
あと5年~10年ぐらいで、中国は世界一になるのではないでしょうか。目先の利く国は、アメリカを見限って、中国にすり寄っていっています。
中国の時代は、30年から50年ぐらい続くのかもしれません。一人っ子政策のおかげで、50年もすれば、勢いはなくなるでしょう。
中国を追いかけてゆくのは、インドです。いずれインドは、中国に次いで2位になり、中国が凋落し始めるころ首位に躍り出るでしょう。
とは言え、そのころまで生きてはいないので、確かめることはできませんが。
アラブの春の後、リビアやエジプトなどは混乱し収拾がつかない状態です。エジプトに関しては、軍が政権を掌握して、落ち着いてきているようです。
中国も民主化運動を許せば、収拾のつかない混乱状態になり経済活動も思うようにできない状態になるだろうと恐れるのはもっともなことです。
この本の著者は、「イギリスはおいしい」の著者とは別人です。
【目次】
はしがき
序章 習近平の描く夢
第一章 勃興する大国、波立つ世界
第一節 米中の攻防
第二節 海への野心
第三節 日中の地殻変動
第二章 中国式発展モデルの光と影
第一節 改革開放のひずみ
第二節 農民を食べさせる
第三節 国家の繁栄、市民の憂鬱
第三章 十三億人を率いる党
第一節 強まる自負と深まる危惧
第二節 「核心」時代の党大会
終章 形さだまらぬ夢
あとがき
共産党・習近平関連年表
●総書記(8頁)
習近平は2012年11月に開かれた第18回党大会で、党総書記に就いた。
●紅二代(15頁)
「紅二代」とは抗日戦争や国民党との内戦を戦った革命世代の指導者を先祖に持つ党関係者たちを指す。
●ホームステイ(33頁)
1985年、河北省正定県という地方の書紀だった習は、農業視察団を引き連れてミシシッピ川のほとりにあるマスカティーンにホームステイしたことがあった。
●ユダヤ人(39頁)
中国政府と米国のユダヤ人社会は中国ビジネスを巡る結びつきに加え、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツの迫害から逃れた多くのユダヤ人が上海の租界に一時滞在した縁などから歴史的にも深いつながりを保ってきたという。
●棚上げ合意(59頁)
中国は1972年の日中国交正常化に向けた交渉で、尖閣諸島を巡る領有権問題についての「棚上げ合意」があったと主張する。
●領海法(65頁)
中国政府が制定した領海法で尖閣諸島やスプラトリー諸島を自国の領土だと主張し、関係国を驚かせたのは江沢民指導部時代の1992年である。
●中国国恥地図(66頁)
1927年に中国の出版社が発行した地図である。
(地図には)アジアの大半を包みこむ実線(が引いてある。)
時代を特定しないまま「かつての国境」と説明しているが、北はシベリア南部や樺太、東は朝鮮半島、沖縄、台湾を取り囲み、南はボルネオ島北部やマラッカ海峡、ネパールあたりをかすめて、西はアフガニスタンやカスピ海東岸の中央アジアまで囲い込んでいる。
●九段線(69頁)
2009年、中国は中国南部の沿岸から南シナ海のほぼ全域を取り囲む「九段線」を示した地図を提出し、その内側の「管轄権」を国際社会に訴え始めた。
胡錦濤指導部はその「九段線』が何を根拠に引かれ、どんな意味を持つものなのか明確にしないまま、その内側の海域での権益を主張し、外国船の取り締まりなどの動きを強めるようになった。
●習近平・演説(71頁)
中国は勢力範囲を広げたいのではなく、ほかの国々と一緒に発展したいと思っている。自分の裏庭を作るのではなく、それぞれの国が共に楽しめる花園を作りたいのだ。
●習近平・インタビュー・2015年10月・「人民日報」(74頁)
自国の領土以外の土地を要求することは拡張主義だが、中国は一度もそんなことをしたことはなく、疑念や批判を受けるいわれはない。
●経済五カ年計画(104頁)
2016年からの経済五カ年計画で食の安全や環境問題への対応を強め、監督官庁や企業の責任を厳しく問うていく姿勢を示している。
●爆買い(105頁)
2015年、日本を席巻した「爆買い」ブームは、中国の中間層の広がりとその購買力の大きさを強烈に印象づけた。
●海外移住(107頁)
2000年から2014年までの間に米国に移住した中国人は百万人を超え、カナダでは2011年の段階で中国本土からの移住者が54万人、豪州では2015年の段階で48万人に達した。
●改革開放(113頁)
「なれる者から先に豊かになれ」同時に、
豊になった地域が貧しい地域を引き上げて格差を縮める「共同富裕」の実現こそ改革の最終目標だ
●中台首脳会談(202頁)
2015年11月7日、シンガポールで習近平と台湾の馬英九総統による首脳会談が行われた。
☆関連図書(既読)
「日中再考」古森義久著、産経新聞社、2001.06.30
「中国」日本経済新聞社編、日経ビジネス文庫、2002.10.01
「中国経済あやうい本質」浜矩子著、集英社新書、2012.03.21
「崩壊する中国逃げ遅れる日本」宮崎正弘著、KKベストセラーズ、2008.01.25
「人民元がドルを駆逐する」宮崎正弘著、KKベストセラーズ、2009.06.30
「中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか」宮崎正弘著、徳間書店、2010.01.31
「2013年の「中国」を予測する」宮崎正弘・石平著、ワック、2012.09.27
「現代中国知識人批判」劉暁波著・野沢俊敬訳、徳間書店、1992.09.30
「最後の審判を生き延びて」劉暁波著・丸川哲史訳、岩波書店、2011.02.25
(2019年7月10日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
五年に一度の党大会を前に、その一強体制を盤石にしたように見える習近平指導部。だが、経済成長が鈍化し、価値観が多様化するなか、十三億人を率いていくのは容易ではない。結党、建国百年へ向け、習の目指す先はどこか。政権発足時から現地で取材してきた著者が、外交・内政・党内政治から、その行方を分析する。続きを読む投稿日:2019.07.10
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