- 最新巻
神なるオオカミ 下
姜戎(著)
,唐亜明(訳)
,関野喜久子(訳)
/講談社
作品情報
オオカミの子・小狼(シャオラン)を飼いはじめた陳陣(チェンジェン)だったが、オオカミの気高さと闘争本能を失わない小狼に手を焼く毎日。それでも、オオカミについての新たな発見の連続に陳陣は喜び、この「小さな獣」とのあいだに、心の交流が芽生えはじめるのを感じるのだった。一方、草原には、近代化と農耕文化の波が押しよせ、伝統的な遊牧民の暮らしは崩れだし、その精神も、次第に輝きを失いはじめる……。
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商品情報
- シリーズ
- 神なるオオカミ
- 出版社
- 講談社
- 書籍発売日
- 2007.11.28
- Reader Store発売日
- 2015.12.18
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 526ページ
- シリーズ情報
- 既刊2巻
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この作品のレビュー
平均 3.8 (4件のレビュー)
-
上巻では草原に生きる野生動物たちの生き生きとした描写や驚くような習性をわくわくしながら読んだが、下巻に入った途端、すべての命運が暗く悲しい行く末を示唆するようになり、読み進めるのが本当に辛かった。
…主人公の子オオカミへの愛は、最初は共感できるものだったのに、次第にエゴイスティックな「執着」に変わってしまう。自分の「夢」がどんなに利己的なものかを直視せず、温厚な老人が激怒しても、それでも手放そうとしなかったのには本当に驚いてしまった。
鎖につながれて体中傷だらけの子オオカミが感じていたであろう「痛み」と、老人(ビリグ爺さん)が全人生をかけて守っていたものがすべて失われていき、それを見る老人が感じる「痛み」、この二つの痛みがあまりにも大きすぎて、読んでいると涙がこみあげてきて、でも、なんだかうまく泣くことができなくて、私にはとても辛い読書だった。
何十年も経て、草原を再び訪れた主人公が「小狼にしたことは今もずっと後悔し続けている」と激しい口調で心情を打ち明けていたが、この男は、もし人生をやり直せたとしても、やはり同じことをするんじゃないだろうか、と私は思う。
小狼を自由にする機会は何度もあったのに、彼は結局、いつも迷わず「エゴ」の方を選んでいる。(迷った様子は見せているけれど、本心は迷っていない)
私にはそこが最後までどうしても理解できなかったけれど、それは「知りたい」と思う気持ちが異常なまでに強い人間の「性」なのかなとも思う。そういう人を、通常はマッド・サイエンティスト、なんて呼んだりするんだけれど。
ところで、エピローグの後に続く「オーカミ・トーテムについての講座と対話」は完全に蛇足だった。
なんなんだ、このたわごとは!!(笑)
中国の歴史は、「狼性が羊性をほんの少しだけ上回った時、非常に繁栄する」って、どう考えても後付けのこじつけでしょう。
血液型性格診断と同レベルのくだらなさ。
この程度のこじつけは歴史を見渡せばいくらでも見つけられると思う。(日本はオオカミ性が強いんですって。笑)
物語が始まってからずっと、主人公はところどころでこの独自理論を何度も長々と語る。読んでいて、「このしょーもないエセ歴史語りがなければ5点満点の本なんだが・・・」とすでに十分うんざりしていたのだが、それでは飽き足らず、最後にドカンとまとめてまた同じ話を聞かされるとは!
こういうのを「著者がトチ狂った」と言うのだと思う。5章にもわたって展開されているのには心底驚いた。ここを読んで、「この本を人に勧めるのはやめよう・・・」と思った。はっきり言って、著者の洞察能力に大いに疑問を感じることになっただけのページだった。
その長大な文字数に、作者が「本気」だということが分かって、余計に引いた。続きを読む投稿日:2019.11.05
エピローグは別の機会に読みたかった。興味深い部分ではあるが、このテーマ、本書で持ってくることはないと思う。オオカミが時々こじつけに思えてしまう。また対話方式で読ませる必要はなく、一人称で文章を仕上げた…方が自然だ。会話部分が上・下巻とも緩慢で間延びした感じで残念に思った。「神なるオオカミ」なのだから文体にも緊張感と静謐さがあったらいいのにと。
とにかくたくさんの漢字を読んだ。登場人物に何度も丁寧にルビが譜ってあることには読みやすくて好感が持てます。続きを読む投稿日:2018.06.15
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