知の教室 教養は最強の武器である
佐藤優(著)
/文春文庫
作品情報
社会で生き抜くために最も有効な武器である「教養」とは何か。特捜事件での逮捕・勾留・裁判を経験し、いま言論界で大活躍する著者が、この武器を読者と共有したいという思いで、これまでに発表した論考、座談会、外交官時代の論文などを厳選して一冊にまとめた。著者の実践的思考法のすべてがわかる10のインテリジェンス講座。
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商品情報
- シリーズ
- 知の教室 教養は最強の武器である
- 著者
- 佐藤優
- 出版社
- 文藝春秋
- 掲載誌・レーベル
- 文春文庫
- 書籍発売日
- 2015.08.10
- Reader Store発売日
- 2015.08.28
- ファイルサイズ
- 5.4MB
- ページ数
- 480ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (16件のレビュー)
-
知とは方法だ。良くも悪くも、知は人を動かし、世界を動かす
知―教養は、最強の武器だ。インテリジェンスの最前線にいた著書が、世界を伍していくための、知の方法論を展開してくれる。
血のにおいがする情報、ぎ…りぎりの知的な戦いを行うための武器を手にするためのガイダンスです
すぐに役に立つような情報は、寿命が短い 何の役にも立たないように見える教養こそが、中長期的な視点からは、役に立つ
量をこなすには、時間を有効に使わなければならないし、ものすごく集中しなければならない
記憶の定着率を上げるには物事を連関させて憶えるのが効果的です
話の要点に際して1つ2つと折って数えておく。すると、聴取のあとでもテーマの数が思い出され、そこからシーンをよみがえらせることができる
脳はエネルギー源としてブドウ糖しか利用できません。
本はとにかく汚して読め
・まず、最初に大事なことは、読まなくてもいい本をはじき出すことです
・熟読すべき本を読むときに用意するのは、シャーペン、消しゴム、ノートの3種の神器、熟読の方法は、3回読むことです
ノートは1冊にまとめよ すべてを1冊に集約することが大事です。読んだ本の抜き書き、スケジュール、日誌、語学の練習問題と解答などなど。とにかく、記録、仕事、学習に関することすべてを1冊のノートに記すのです
情報:インフォメーションには、誤情報:ミスインフォメーション と ニセ情報:ディスインフォメーションが含まれている
インテリジェンスにおいて、真理は細部に潜んでいる
上に行きたかったら、新聞をよめ
やはり、数学的思考力がある人は最終的に強い
知ったかぶりをしないこと、素直にそれって、どういうことですかと聞いてみることです、そして後できっちり調べることです
本は、紙版がいい。それは、折目をつけたり、書き込みをしたり、汚く、読めるのから。
本は、最後までページをめくってみるのがいい。そうしておくと、以外に記憶にのこるので
教養人として、ここまで得られればいいという見切りをもっておくことも必要
これからの、日本人は外にでていくしかない。そのとき、情報や思考力を持っていなかったらどうしようもない。そこで振り落とされないための武器が、新聞を読むことであり、数学や歴史を勉強することなんです。
インテリジェンズの世界で信頼関係をつくるための3つの方法。①一緒に女遊びをする、②一緒に糞をする、③一緒にメシを食う
失敗しても、裏切られても、淡々と敵とつきあうことがインテリジェンス屋に求められる国際スタンダードです。
情報を集めるのがインテリジェンスの本分ではなく、敵と取引することが本来の仕事といえる
性悪説にもとづいて、相手を利用することだけを徹底的に考えている。だからこそ、ぎりぎりの信頼関係が生まれるわけです。
話す力とつけるためには、逆説的ですが、読む力をつけることだ
結局、筋を通した選択をした方が、死ぬときに満足できるのではないかと思ってからです
リーダシップの要諦は2つ 1つは天分、もう一つは、現実主義である
もっとも、リーダの資質が問われるのは危機や有事の際です
危機を切り抜けるための英知は、やはり、歴史に求めざるをえない ⇒ 歴史を学べ
知見を広げ、感覚を磨く機会は、なにも読者だけではない、賢い人に会って刺激をうけてもいいわけです
新しい教養って、なんだろうと考えると、疑いをもって、簡単に納得したりだまられたりしないための体力なんじゃないかという気がします
永田町の用語で、お人よしとは、間抜けということだ。
知は総力戦、知は生きる手段である
かって仲間を告発したものが、その後ものすごい惨めな生活をするのを見てますから
法と掟の違い、仲間を裏切らないのが掟
政治的指導者を評価する際に重要なことは、その指導者の施策が次世代以降に継承されたかどうかというのが基準です。
ローマ帝国の自由と寛容、蛮族でさえも、兵役の義務を果たせば、ローマ市民として取り入れる懐の深さがあったんですね。こうした帝国は珍しいですよ
この黒猫は黒い、あの白犬は白いというのが分析だ。これに対して、この黒猫は賢い、あの白猫は愚かだ というのは、主語からは導かれない判断だ。これを総合という
事実、中国はまぎれもない帝国主義国家だと思います。宣伝戦や反日デモなどの経済的圧力などを駆使して、近隣国家の権益を収奪するというソフトな新帝国主義を実践しているだけです。
知の教室 教養は最強の武器である
文春文庫 さ-52-5
目次
まえがき
【第1講座】佐藤優の知的技術のヒント
【第2講座】情報を拾う、情報を使う
【第3講座】知をビジネスに取り込む
【第4講座】知の幹を作る最低限の読書
【第5講座】武器としての教養を蓄える
【第6講座】佐藤優式・闘い方を学ぶ
【第7講座】対話のテクニックを磨く
【第8講座】分析力を鍛える――国際情勢篇
【第9講座】分析力ケーススタディ――ロシア読解篇
【第10講座】佐藤優の実戦ライブゼミ
佐藤優「知の年表」
あとがき
登場者紹介
初出一覧
著:佐藤 優
ISBN:9784167904272
出版社:文藝春秋
判型:文庫
ページ数:480ページ
定価:850円(本体)
発売日:2015年08月10日第1刷
発売日:2015年08月30日第2刷続きを読む投稿日:2023.10.20
外交官を辞めて専業作家となった著者が、これまでに発表してきた論文、エッセイ、対談、座談会などを集めた本です。
10の「講座」と銘打たれた章で構成されており、著者の知的関心のひろがりをうかがうことので…きる内容になっています。塩野七生の『ローマ人の物語』の完結を受けておこなわれた、著者と塩野、そしてイスラム思想の専門家である池内恵の鼎談は、興味深く読みました。塩野自身がみずからの著作における「史観」を語っているところも興味深かったのですが、キリスト教とローマとの関係について著者が塩野とは異なる立場に立ちながらも、キリスト教のうちから一神教的価値観を乗り越える動きが現われていることに触れて、現代の国際政治の課題にまで説きおよんでいるところは、いかにも著者らしい歴史の「使い方」が示されているように感じました。
ほかにも、ホリエモンとの対談で検察との戦いかたについて語っているところや、マンガ家の伊藤潤二との対談でマンガという表現の可能性について考察を展開しているところなど、興味を惹かれる内容が含まれていて、おおむねおもしろく読むことができました。。続きを読む投稿日:2021.02.17
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