- 最終巻
少年ノート(8)
鎌谷悠希(著)
/モーニング・ツー
作品情報
天使の歌声を持つ少年・蒼井由多香(あおい・ゆたか)。河海(かわみ)の街で、歌う喜びを知り、かけがえのない出会いを経た彼は、自分の声と、誰よりも自分の歌を聴いていてほしかった人との別れを迎えた。そんなゆたかの前に、かつてボーイソプラノを持っていたウラジーミルが再び現れ、沈んでいた街と人は、ひとつになって最後のハーモニーを紡ぎはじめる。そして、失われゆく日々の中で、少年は自分の歩む道を見つけ出す――。
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商品情報
- シリーズ
- 少年ノート
- 著者
- 鎌谷悠希
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- モーニング・ツー
- 書籍発売日
- 2014.07.23
- Reader Store発売日
- 2014.07.23
- ファイルサイズ
- 70.7MB
- シリーズ情報
- 全8巻
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この作品のレビュー
平均 4.4 (8件のレビュー)
-
あっという間に読み終えてしまった。
まず、言いたいのは、こんなにもあっさりした終わりを迎えてしまってよかったのだろうか?ということ。
『もののあはれ』を詠ったということは誰が見ても明らかで、失わ…れゆくものの儚さをとらえているのだから、それを出し切ってしまえば紡ぐものはなくなるのだと、それは、理解している。
ただ、町田さんはやはり海外に行ってしまって、オペラを通じて再度合唱部は集うのだけれどもその中に町田さんはいない。
二年後、再度みなが集うことになったのだけれど、その折、町田さんが言った。『うた』からはそう簡単に離れることはできなくて、気づけば隣にいるから『離れていた』と形容するには少し違った、と。
自分が気づいていなくても、ずっとみんなといっしょにいた。物理的な距離はとてもとても大きくて、でも、こころの中ではみんな、考えていることはおんなじだった。
逃げ、を選択した町田さん。
でも、実際には、逃げることができていなかった。
だから、二年も経過したあと地元に戻り、世界的なシンガーとなったゆたかと、ウラジーミルが、テノール・デュオ・コンサートをひらいて――ちなみにコンサート名は『COSMOS』である――それを聴きに来たのだ。
水戸さんは相変わらず女性性に嫌悪をいだいているらしく、ばっさりと女の子らしいショートではなく男の子のようなつるんとした髪型にし、服装もまるで男の子のよう。
みな、変わっていく、でも、それを感じ取りながら、前を歩いていくのだと、町田さんは心内つぶやく。
番外編もあり。ウラジーミルが、ソリストとして活動し始めるまでの物語。
まあありがちな、嫉妬のおはなし。
気づけば、些細な音のずれが、幽霊のようにまとわりついて、気になってしまうウラジーミル。
合唱そのものはすきなのに、違うということが許せなくなってくる。自分が完璧だからこそ。なぜそこでまた半音ずれるの、高音になりすぎるの、エトセトラエトセトラ。
そうしていつしか、ひとりで唄うとそのずれが気にならなくなって、だんだん、もっと、目立ってくる。
あるとき、同じ寮の、同じ部屋で過ごす男の子に声変わりが始まっていることに気づいて、なぜだか笑いがこみあげてきて、そんな自分に愕然とするウラジーミル。
ソプラノのこの声が消えるまで自分は歌い続けようと心に決めて、夜のとばりがあけるまで、歌い続ける。
終幕。続きを読む投稿日:2014.07.23
このレビューはネタバレを含みます
いとこの家で読んでから、暫く経ってまた読みたくなったので購入して読みました。やっぱり鎌谷さんの絵は綺麗、しっとりした感じの色の塗り方がとても好きです。当時の私はだいぶ影響された絵柄で描いてたな…
レビューの続きを読む
悩ん…だり怒ったり、感情が豊かなところがとても中学生らしさを感じました。でも周りの部活仲間の子たちに支えられて、歌の事以外も助けられたり助けたりして、すごくたくましく大人らしくも感じました。大人と子供の間で揺れる時期だよね…
最後の町屋さんが主になる話は本当に辛かった…勝手に、町屋さんは自分の中に何かしら芯があって、他人に影響されることがない、大人びたしっかりした子だと思っていたけど、まだ中学生なんだと。本当は真逆だった。
自分が何者なのか分からなくて、正しさが分からなくて、だけど歌う自分は良いかもと思えて、自分を見つけたかもしれないと思っていたのに、その歌によって全てが崩れてしまった。周りにも迷惑をかけてしまった。
自分を確実にしてくれると思った、「歌」というものが大きな存在だっただけに、絶望も大きかっただろうなと…
最後はまた分からないの状態だったけれど、歌の事はもう引きずってなくて、また振り出しから。スッキリしていたようで安心しました。
続きを読む投稿日:2021.01.13
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