脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方
ジョンJ.レイティ(著)
,エリック・ヘイガーマン(著)
,野中香方子(訳)
/NHK出版
作品情報
人間の脳は走りながら進化した。
脳と気持ちが劇的に変わる脳科学からの運動指南。
空前の脳ブームとランニング・ブームを結ぶ待望の書!
アメリカ・イリノイ州のとある学区では、朝の授業の前に「0時間体育」の試みを始めたところ、参加する生徒の成績が上がりました。しかも、0時間目の直後に受けた1時間目の教科にとくに顕著な効果が現れたのです。その理由は──予想もしなかった運動と脳の関係にありました。
運動すると気分がスッキリすることは誰でも知っています。けれどもなぜそうなるのかわかっている人はほとんどいません。本書は「運動と脳」の関係に神経科学の視点から初めてしっかりとメスを入れ、運動するとなぜ学習能力が上がるのか──のみならず、ストレス、不安、うつ、ADHD、依存症、ホルモン変化、加齢といった人間の生活・人生全般に影響を及ぼすのか、運動がいかに脳を鍛え、頭の働きを取り戻し、気持ちを上げるかを解き明かします。
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商品情報
- 著者
- ジョンJ.レイティ, エリック・ヘイガーマン, 野中香方子
- 出版社
- NHK出版
- 書籍発売日
- 2009.03.25
- Reader Store発売日
- 2014.04.11
- ファイルサイズ
- 0.6MB
- ページ数
- 352ページ
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この作品のレビュー
平均 4.1 (289件のレビュー)
-
この本は、メンタリスト、ダイゴさんのお勧めの本です。
膨大な研究結果をもとにして、運動の効果を丁寧に説明してあるので、とても納得出来て、「運動するしかない!」となります。
運動は身体や精神そして、脳ま…でも鍛えることができるという「やるしかない!!」ものなのです。
ぜひぜひ読んでみてください続きを読む投稿日:2021.05.22
1年前の自分に、首をふん捕まえてでも読ませてやりたい。
「仕事が忙しくてジムに行けない...」
そんなことを言いながら運動する習慣と疎遠になり、通いたいのに通えないストレスからジムのメンバーシップ…も解約した結果ますます塞ぎ込み、ついには適応障害と診断されて休職することになる、その前の自分に。
やるべきことに追われて運動する暇もない、そんな状況だからこそ、逆に運動は絶対に続けなくてはいけない。
体を無理やりにでも動かすことで、脳に酸素をぶち込み、脳細胞をスパークさせることで堂々巡りの思考回路に風穴を開ける。
頭を埋め尽くすやるべきことの中から、1%の本当にやりたいことを見つけ、残りの99%の無駄を斬り捨てる判断力を取り戻す。
運動すると気分良くなるからやったほうがいいよー、なんてレベルじゃない、
あなたが運動をしなければならない理由が、これでもかという科学的根拠とともに書かれている。
運動したいけどなんかキッカケがないなぁ、ともやもやしてる人にこそぜひ読んでほしい一冊です。
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わたしの経験では、体育は運動をするものではなく、むしろ逆に運動する気をなくさせるものだった。内気な子や不器用な子、病弱な子ーつまり、運動の効果を最も得られるはずの子どもたちーが押しのけられ、ベンチでほかの子の活躍を眺めているなんて、なんと残酷な皮肉だろう。 p.41
ここまでくれば、運動が三つのレベルで学習を助けていることは十分おわかりいただけたと思う。まず、気持ちがよくなり、頭がすっきりし、注意力が高まり、やる気が出てくる。つぎに、新しい情報を記録する細胞レベルでの基盤としてニューロンどうしの結びつきを準備し、促進する。そして三つ目に、海馬の幹細胞から新しいニューロンが成長するのを促す。 p.67
有酸素運動が神経伝達物質を増やし、成長因子を送り込む新しい血管を作り、新しい細胞を生み出す一方で、複雑な動きはネットワークを強く広くして、それらをうまく使えるようにする。動きが複雑であればあるほど、シナプスの結びつきは複雑になる。また、こうしたネットワークは運動を通して作られたものではあっても、ほかの領域に動員され、思考にも使われる。ピアノを習っている子どもが算数を習得しやすいのはそのためだ。 p.70
精神が体に影響を及ぼすように、体も精神に影響を及ぼすことができる。(中略) 闘争・逃走反応の目的が、人間を行動に駆り立てることである以上、体を動かすのはストレスの悪影響を防ぐ自然な手段なのだ。ストレスに対処するために運動するのは、人類が過去数百万年かけて進化する過程で行ってきたことだ。 p.82
運動は自発的にすることなので、そのストレスは予測できるし、コントロールできる。その点が心理上、重要な意味をもっている。自分を支配しているという感覚と自信が得られるからだ。アルコールなどの副作用のある対処法に頼らなくても、ストレスをコントロールできるとわかっていれば、気持ちの切り替えがうまくなる。まず学ぶべきなのは、自分の対応力を信じることだ。 p.101
微小細胞レベルから心理レベルまで、運動は慢性ストレスの悪影響を退けるだけではない。悪影響を逆転させることができるのだ。複数の研究により、慢性のストレスにさらされているラットを運動させると、縮んでいた海馬が元の大きさに回復することがわかっている。運動が人間の思考や感情を変化させる仕組みは、ドーナツや薬やワインよりよほど効果的だ。 p.101
彼女は走ったあとは不安が軽くなることを自覚していたが、「忙しすぎて運動をやっている暇はないんです」と言った。わたしは、「逆に、無理にでも時間を作って運動するようになれば、そうした焦りは消えるから大丈夫ですよ」と諭した。 p.123
運動がすぐれているのは、日常で感じる不安に対しても、病的な不安に対しても、体と脳の両方に効果があるところだ。 p.135
不安はコントロールでき、パニックは防げるということを運動を通して学べる。それを心理学用語では自己把握といい、その力を強めていけば、不安な感情や、不安が高じて発症するうつ病に対して強力な予防策となる。意識的に自分のための行動をとるようにしていけば、自分にはそうする力があることに気づき始める。それを繰り返せば、大きな効果が期待できる。 p.138
抗不安剤と運動を併用する場合と、薬だけを用いる治療には大きな違いがある。ベンゾジアゼピンのような薬ーあるいは、自己流で治療している人にとってはアルコールーは、不安をすぐに鎮めてくれるが、それを飲んでいても恐怖に対して別の反応ができるようにはならない。不安障害の人は往々にして、自分が人生になにを望んでいるのか、なにを選ぶべきかを考えることができない。実際、慢性的に不安を抱える人の大半が望むのは、不安になりたくないということだけだ。運動は、彼らがなにかに"向かって"動くことを後押しする。 p.139
眠れないのなら、毎朝、夜明けとともに散歩に出よう。犬を散歩させ、生活リズムを変えよう。うつに背を向けて走るのだ。人生がかかっている覚悟で、一四〇〇キロカロリーを燃焼させ、問題を根から摘みとろう。 p.177
運動に即効性はないが、なんとしても、脳をふたたび作動させなければならない。体が動き始めたら脳も動かざるを得なくなる。これは段階的に進めていくものであり、最善の戦略はともかく最初の一歩を踏み出し、さらに大きな一歩を踏み出すことだ。最初はゆっくりと始め、積み重ねていこう。うつとは、本質的には、なにに対しても動こうとしない状態だ。運動はこの否定的な信号を反転させ、脳を騙して冬眠から目覚めさせるのだ。 p.177
ほとんどの依存症者は、これまで自分が人生をどれほど損なってきたかを考え出すと、自分にはなにもコントロールできないと思うようになり、ましてや自制して依存を断つことはとてもできそうにないように思えてくる。しかし運動は、依存症者のそのような低い自己評価に強い影響を及ぼす。体を動かし、主体的に新たな目的に挑戦し、それを達成できれば、自分をコントロールできるという自信が生まれ、それは生活のほかの面にも広がっていくのだ。 p.237
必要な運動量は、当然ながら依存の深刻度によって異なるが、依存を完全に断ちたいのであれば、週に五日、三〇分のハードな有酸素運動というのが最低ラインだ。できれば毎日、体を動かした方がいい。運動は前向きなことに目を向けさせ、心を埋めてくれるからだ。 p.239
孤独と運動不足は、細胞の死のスパイラルをさらに助長し、脳を萎縮させる。 p.281
わたしが望むのは、本書で述べてきたことすべてがあなたを勇気づけ、あなたがテレビのリモコンのかわりにジム用のバッグを握り、スポーツを観戦する側ではなくフィールドに立つ側になってくれることだ。 p.337
続きを読む投稿日:2024.07.03
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