滝山コミューン一九七四
原武史(著)
/講談社文庫
作品情報
郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫)
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 滝山コミューン一九七四
- 著者
- 原武史
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社文庫
- 書籍発売日
- 2010.06.15
- Reader Store発売日
- 2013.11.08
- ファイルサイズ
- 0.3MB
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.7 (43件のレビュー)
-
私は著者よりもいくつか年下になるのだが、1970年代が小学生時代
だったのは一緒だ。クラスに班分けもあったし、卒業式では卒業生に
よる「呼びかけ」もあった。しかし、著者が経験したような集団主義
…教育ではなかったと思う。
それは居住環境の違いなのかもしれない。住宅不足解消の為にと
東京郊外に作られた団地住民の子供が多い小学校と、東京への通勤
圏として発展しながら、昔ながらの地主さんなどもいたベッドタウンの
小学校。確かに地元にはいわゆるマンモス団地はあったが、学区が
違った。
ひとりの若い教師が担任したクラスで始まったのが、日教組の教師が
多く所属する全国生活指導研究協議会が提唱した集団教育主義で
ある。
そこでは個人は否定され、なによりも班だとか、クラスだとかの集団での
成果の引き上げが大きな目標となる。ソ連式集団教育を日本に根付か
せようとした試みだ。
確かに学校生活は集団生活である。だが、ある集団を競わせることは
当事者には相当なストレスをかけるものではないのか。事実、後年の
著者のインタビューに問題のクラスに所属した女性は小学生であり
ながら、体に変調をきたしていたと告白している。
政治的には保革伯仲の時代だった。だからこそ、ソ連式の集団教育の
実践も可能だったのだろうし、団地という画一化された空間に住んでいた
子供たちが多かったからこそ、受け入れられたのかもしれない。
児童の自主性を尊重するのも結構だが、林間学校も運動会も児童の
代表が組織する実行委員会が取り仕切るってのは、民主的でもなんで
もないんじゃないかと思ってしまったわ。
そして一番怖いと思ったのが、小学生にして他の児童から著者が自己
批判を求められたこと。読みながら「連合赤軍小学生版かよ」と呟いて
しまった。
息が詰まると思う。なんでも競争、なんでも連帯責任、なんでも減点制。
挙句、減点が多いと「ボロ班」とか「ビリ班」と呼ばれるなんて。そりゃ、
嫌だから懸命になるわなぁ。今考えれば集団によるいじめにしか思え
ないけれど。
この集団教育だけではない。子供は教育方法に振り回され続けている
のじゃないかな。詰め込み教育がいけないと言われ、ゆとりをもった
カリキュラムになったら「これだからゆとりは」なんて言われちゃう。
どの世代も、その時々の教育を受けた子供に罪はないと思うのだ
けれどね。続きを読む投稿日:2017.08.24
大人の日記。他人の小学校時代の班の活動をフルネームで語られているような印象。記録としては意義深いのかもしれないが、小説を期待してはいけなかった。
投稿日:2022.10.13
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。