この作品のレビュー
平均 4.1 (25件のレビュー)
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源氏物語の現代語訳版、どれを買うべきか
(2013年年末の状況です)
現代語訳の種類
ストアで「源氏物語」を検索すると、現代語訳の書籍が沢山ありますが、大別して2系統あります。つまり、与謝野晶子訳と林望訳です。与謝野版は「源氏物語のもっとも…美しい現代語訳」と銘打たれており有名です
与謝野版源氏物語について
実は与謝野版は著作権切れで、青空文庫で電子化されています。リーダーストアでも14帖までタダで手に入れる事が出来ます。残りは自分でデータをつくるか、角川文庫とゴマブックスで読む事になります。第1帖の内容を見る限り、青空文庫版、角川版、ゴマブックス版は同一です。与謝野版源氏物語はもともと角川から出ていたようですから当たり前かも知れません。そういう経緯のせいか、角川版は全部で4000円ほどします。ゴマブックス版は全部入りで500円ほどです。
林版の特徴
出版社のサイトによると、林望は国文学者兼作家で、林版の特徴は、根拠の無い恣意的解釈や省略無し。和歌の解釈、古典知識を本文に入れて註無く読みやすい。品のある日本語。ということだそうです。
与謝野版と林版よみ比べ
実際に、第一帖の「桐壺」を読み比べると、林版の方が、現代日本の文章として違和感がありません。ほんの少し堅い感じがしますが、読み心地が損なわれるほどではありません。与謝野版は区切れが悪いところがあります。また、意味だけ残して完全に作り替えてある部分もあります。例を挙げると
(原文)人のもてなやみぐさになりて、楊貴妃のためしも引き出でつべくなりゆくに、いとはしたなきこと多かれど
(林版)天下の人々はみなこのことを苦にして、かの楊貴妃の例なども引きあいに出されるようになっていった。
(与謝野版)楊家の女の出現によって乱が醸されたなどと蔭ではいわれる。今やこの女性が一天下の煩いだとされるに至った。馬嵬の駅がいつ再現されるかもしれぬ。
与謝野版は、楊貴妃の事を「楊家の女」と書き、楊貴妃のもたらした混乱に関しても、「馬嵬の駅がいつ再現されるかもしれぬ」となっています。楊家の女はまだいいとして、馬嵬駅については調べないと分かりませんでした。与謝野版は現代語訳というよりは、二次創作に近いのかもしれません。こういう具合に、与謝野版は「桐壺」を読む限り、文章のリズムでも内容でも引っかかる事が多いです。
お勧めは?
平凡な現代人の自分としては林望版をまず読みたいと思います。与謝野晶子版は気が向いたらゴマブックス完全版を読もうと思います。やっぱり、綺麗な日本語というのには興味があります
これからの源氏物語
角川書店には気の毒ですが、著作権切れの有名作品で、手もかけずにこの値段では売れないです。由緒があり力のある出版社なんだから、註などを工夫して本を作りこんだらいいんじゃないでしょうか。対して、ゴマブックスのやり方はアリです。青空文庫がタダなのは分かっていますが、読みやすい状態に持って行くには手間がかかります。その手間を省くために数百円出したと考えれば惜しくないです。完全版だと五十四帖が1個のファイルになるのもいいですね。電子書籍なら1個にまとまっていた方が便利です。あとは、ゴマブックスが自社で文字おこししたなら問題ないですが、もし、青空文庫を利用したのなら、売上のいく分かを寄付するなり電子化に協力するなりしてあげて欲しいです。
「桐壺」の感想
ウヒョー、源氏物語ってこんな話だったのか!。第一巻はいきなり女のイジメやんけ。OL同士のイジメみたい。
(あらすじ)光源氏の母親は天皇ハーレムの一員でしたが、美人で性格もよかったので、やたらお呼ばれして夜とぎなんかも彼女ばかり。周囲の嫉妬を一心に浴びて、陰口をたたかれ、廊下に変なものをばらまかれ、遂には身を持ち崩して死んでしまいましたとさ。彼女には天皇との間に珠のような男の子が授かっており、かしこく、見目麗しく、すくすく成長していったのでありました
いやあ、古文の勉強の時はあまり理解してなかったけど、ニッポン人がありがたく読んでる作品ってこんなんだったのね・・・。なんか、1000年前も今もあまりかわらんなあ。女性って怖いなあ。でも、このノリなら最後まで読めるような気がする続きを読む投稿日:2013.12.22
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ちゃんと読むのは初めての「源氏物語」。林望さんの謹訳シリーズが読みやすいと聞いたので挑戦。
学生時代に国語の授業で習ったような…気もするけれど、国語が大の嫌い&苦手だった自分には記憶に残っておらず(笑…)
こうして読書好きにかわった今となっては楽しく読み進めることができました。林望さん、様々。
時代的な考えや見方、男女観が反映されているので、あくまで古典として楽しめばいいかなと。いまの時代には即してない部分もあるので。
まだまだ始まったばかりなので続きが楽しみである。続きを読む投稿日:2023.12.12
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