反教育論 猿の思考から超猿の思考へ
泉谷閑示(著)
/講談社現代新書
作品情報
「好き嫌いはいけない」「大人の言うことはきちんと聞きなさい」「基礎が大切」「わがままはダメ」「嘘はつかない」「秘密は持たない」・・・・・・。しつけや教育の現場でよく聞かれるこの言葉。でもそれって本当の事だろうか?注目の精神科医が最近のクライアントの傾向から現代のしつけ、教育の常識に強烈にダメ出しする。人間らしい真の思考を目指すためのヒント。(講談社現代新書)
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 反教育論 猿の思考から超猿の思考へ
- 著者
- 泉谷閑示
- 出版社
- 講談社
- 掲載誌・レーベル
- 講談社現代新書
- 書籍発売日
- 2013.02.20
- Reader Store発売日
- 2013.03.29
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 240ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.6 (23件のレビュー)
-
全体的に他人を馬鹿にしている文体が鼻につくし、主張も近視眼的でガバガバな所も多く非常に気に食わない。だが書いてあることはそこそこ程度には面白い。人間社会における教育の問題点は、膨大な「それらしく振る舞…うためのマニュアル」を教える点にあると言う。この「流動性能力」を鍛えるだけでは人間の本来持つ「考える」能力(=疑問を持つ能力と即興性、好奇心)を失ってしまうと言う。
フロムによる分析。
「服従によって、私は自分が崇拝する権力の一部になることができるのであって、そのために自分も強くなったと思うのである。権力が代わりに決定してくれるから、私があやまちを犯すはずはない」
これは非常に面白い。考えることをやめて服従すれば過ちを犯さなくなる。自分は権力を煙たいものと感じているが、それでも権力に従うことはメリットをもたらすのである。権力は模範解答を用意し、その権力に歯向かう者には権力にへつらう奴らが厚顔無恥にも批判をしてくるのである。権力が倒れると自身が生きていけなくなると考えれば免疫反応みたいなものか? そういえば『石の花』も似たようなテーマだった。
『「自由」とは内的な秩序もしくはルールの存在を認識しこれに従う在り方のことであり、外的なルールに従った窮屈な在り方でもないし「勝手気まま」なものでもない、と言っているのだ』
ここはすごくピンときた。「自由を履き違えている」とかいう母校御用達のクソな自由の蹂躙はここなんだよな。各人が考える自由とは各人ごとのものであり、それを頭から押さえつけるのは良くない。自由がぶつかり合った時その都度その都度利害関係者で話し合うべきなんだよな。これをわかっていない奴らが先公にも同級生にも多すぎた。
オオカミを褒める→わかる部分もある。しかしオオカミはサルと違って下剋上はないとか言うが、それはまさしく構成員は考えていない服従する「サル」なのでは? てか、前半の『オオカミと人間』の話は、オオカミは実は社会的生物で人間や猿のような邪悪さはないよって主張している意味でわかる。後半のエレーヌの話って何ぞや? たまたま「社会不適合」(不適切な言葉をあえて使っている。本の意味で言うならば「サルではない、誰にも服従せず自分で考えられる人間」となるだろう)な人間がオオカミを好いたというだけでしょう。別に散歩の時にオオカミと会わずにハムスターと会っても大腸菌と会ってもおんなじ反応だったかもしれなくない?しかもそのオオカミも近所の変人に飼われていたものだし。それこそ哲学ですが飼われているオオカミは犬なのでは?
露骨なサルディスり→は? 作者は下剋上を嫌っているが、無能な上を除くのは組織の健全性を保つ上ではあり得るのでは?
あと、幸福とか感情を数値化することの何が問題なのかを詳しく言ってない。いや、多分理性が全てを支配することに疑問を持っているのだろうけど個人が自分で考えてそれらに数値化するならいいでしょう。シカゴ学派見てみろよ。
いやー、、仮に才能に溢れる人間であればいいですよ。いつの世も才能にはタレントが支払われるからそれで生きていけるでしょう。エレーヌさんだってピアノの天才らしいし。でも、才能がない人間は? 少なくとも彼らには自己実現や満ち足りた人生よりも日銭の問題が大きいでしょう。たとえ搾取と裏切りの社会であろうともそこに入れば生きていける可能性があるなら凡人にはそこに行くのが一番でしょう。全体的に持つものの論理で気に食わない。
教育の本質が洗脳→わかる
教育で画一なプログラムが個人の自発性を失わせる→わかる
『「道徳」教育の推進指定校だったからこそ深刻な「いじめ」問題が発生した、という逆説的な真実に、われわれはきちんと目を向けなければならない』ソースくれや。
主張は確かにわかる。ムラ社会では個人を抑圧する。それゆえムラから突出した個人は抑圧されねばならない。道徳教育はムラから突出しないことを是とし、目的とする。それゆえ道徳教育が活発なほどいじめは起こる。
しかしそれなら他国の道徳教育といじめの関連性を比較に出すべきである。オーストラリアとか出る杭は打たれることで有名でしょ? 社会学的な研究テーマとしては非常に面白いがそれを偏見で解答しようとしているから失笑もの。まあ社会学的にデータを集めるのが面倒だったのだろうが。続きを読む投稿日:2021.02.09
評価を見て規定していただけに、
期待ほどの目新しさはなく、
私が以前知り得たことの復習だったり、
改めて自分の意識・意思の確認をしているみたいだった。
とはいえ、結構極論~!っておもうこともあったりし…て、
面白くはあった。
「師から必要なところだけを盗んで、不要なところには染まらないように」「懐疑的精神で」選ぶというようなことが書いてあって、(あ、自分の中にもちゃんと育ってたんだな、その芽が)って思ったり。
そしてそれこそこの本からだって、
取捨選択する気持ちが大事なんじゃないかなと思った。
星は3をつけたけど、面白くなかったという意味ではなく、
一度読めば十分かな、と思ったので。
あと、モンテッソーリ教育に通ずるものがあるな、
ともおもったり。
彼女も精神科のお医者さんだったな、そういえば。続きを読む投稿日:2019.08.12
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。