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人文・思想・歴史

私たちの戦争社会学入門

¥1,980

(税込)

2025年03月21日配信

あらすじ

<この本でわかること>
■「あなたは国のために戦いますか?」と聞かれると、日本人は何と答える?
■民主主義、インターネット、福祉にフェミニズム……どれも戦争と関係アリ!?
■最先端の戦争は従来と何が違うの?
■なぜ、世界大戦は止められなかったの?
■ズバリ、なんで世界平和は無理なの?
■「戦争をしたい人たち」は歴史上、どんな人だったの?
■自衛隊って、戦えるの?
■ロシアのウクライナ侵攻の「異様さ」って?
■女性にも徴兵制がある国の、意外な理由とは?
■なぜアメリカは2度も日本に原爆を落とした?
■戦争社会学の視点で戦争映画を観ると?
■どうやって、戦争を自分ごととして考えればいい?


【 目 次 】
1 誰が戦うのか
最もやっかいな公共問題
「あなたは戦いますか?」という問い/「国のために戦える」と即答できることは、良いこと?/
「知らないこと」の克服が目的なのではない/「わからない」には2種類ある

2 誰が戦ってきたのか(古代と中世)
歴史を作ってきた問い
古代は、歩兵が戦う/集団で戦った古代ギリシャ/「仲間と闘う」意識が、共同意識を強くした/
中世とは、騎兵が戦う時代/ローマ共和制を崩壊させた変化/なぜ、自前から支給性になったのか/「私たちが戦う」と、戦いすぎないで済む

3 誰が戦ってきたのか(近代)
民主主義、奴隷、傭兵
戦争社会学の視点で、戦争映画を観る/味方が逃げたら、味方が殺す/戦争が民主主義をもたらした時代/
戦う市民、戦えない奴隷/そもそも、奴隷とは何か/命と引き換えに自由を失った人たち/
なぜ奴隷の知識があまり教えられないのか/傭兵の登場/奪いまくって、売り飛ばせ!/
戦争を抑制していた傭兵?/士官不足から、軍事の科学化へ/戦争は国家だけのものになっていく

4 社会思想からみる戦争
マキャベリ、ホッブズ、ロック、ルソー
「傭兵に頼ってばかりはいられない」と説いたマキャベリ/だから、市民を兵にせよ/
兵役は、良きことだ/「国民軍」という発明/「国民」という意識を生んだ戦争/
兵役と民主主義を結んだホッブズ/暴力を委託する/ロックとルソーの奴隷論/
戦争と社会契約のモヤっとする関係/国際社会に契約は可能か?

5 20世紀の戦争(前半)
総力戦がはじまる
「総力戦」「全面戦争」って、どんな戦争?/定義するとはどういうことか/
「総力戦」以前は、「部分的」にしか戦っていなかった/すべてを出し尽くし、さまざまな手段を採りうる戦争/
「群れ」として殺す機関銃/無化されていく勇気と努力/それでも使用されていく機関銃/
戦争はもはや人間のものではない/機械が主役の戦場で/消耗戦としての塹壕戦/
突破する戦車、偵察する航空機/毒ガス、壊れてゆく兵士たちの精神/「マス」の戦争/
殺戮の効率化と人間性の喪失/結束感は思想より強し/レコードがなければ終戦もなかった?/
偏見や扇動のメカニズム/ステレオタイプとプロパガンダ/国家の実体化としての総力戦/
国家とは何なのか/総力戦から生まれた福祉国家/福祉をほどこす国家側のメリット

6 20世紀の戦争(後半)
核、冷戦、消費社会
核戦争後の世界イメージ/家庭という戦場/冷戦と消費者の深い関係/消費社会の起源/
戦争論としての消費社会論/「他人の家」を見られるテレビ/過剰生産を吸収する消費社会/
核兵器と冷戦体制/核兵器と平和のジレン/「熱い戦争」と豊かな社会

7 21世紀の戦争
「これは戦争なのか?」
核の恐怖、と言われても/「現代の戦争」の捉えにくさ/戦争が戦争を演じる/
対テロ戦争の奇妙さ/情報技術が鍵になる/マーケティングに使われていく軍事情報技術/
なぜ、グーグルはすべて無料なのか/情動が鍵を握る「新しい戦争」/
武力勢力はなぜ「強い」のか/もう誰も戦いたくない/冷戦後の戦争が詰め込まれたウクライナ戦争/
古い戦争と新しい戦争の狭間で/戦争が変われば私たちも変わる

8 近現代日本と戦争
その特異さはどこからくるのか
徴兵制と参政権がなかなか結び付かない/日本のユニークな民主主義/兵役の機能①ランク付け/
兵役の機能②生活の近代化/徴兵制とナショナリズム/社会契約の代わりに、日本にあったもの/

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作品情報

著者
:
出版社
:
Reader Store発売日
:
2025.03.21
書誌発売日
:
2025.03.19
ページ数
:
296ページ
ファイルサイズ
:
10.6MB