「日本列島改造論」と鉄道
小牟田哲彦(著)
/交通新聞社
作品情報
若くして首相に上りつめ、昭和の政界で絶大な存在感を持ち続けた田中角栄。そんな彼の代表的な政策提言である『日本列島改造論』は、1972年に刊行されてから、今年で50年目を迎える。この書のなかで、角栄は日本列島における鉄道の重要性を訴えた。続々と実現している整備新幹線網はまさにそのひとつ。しかし、角栄が重視していた地方ローカル線は、国鉄末期の経営再建、1987年の国鉄の分割・民営化、2011年の東日本大震災など、その時々で窮地に立たされてきた。この50年間で、角栄の提言はどのように生きているのか。今、解き明かす。
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商品情報
- シリーズ
- 「日本列島改造論」と鉄道
- 著者
- 小牟田哲彦
- 出版社
- 交通新聞社
- 書籍発売日
- 2022.06.15
- Reader Store発売日
- 2022.06.24
- ファイルサイズ
- 10.1MB
- ページ数
- 212ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (3件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
まず私の生まれは旧新潟3区であり、田中角栄を選出した選挙区である。私が中学生のときに政界は引退しており、原体験としてはほとんどないのだが彼の正・負両面の遺産を感じながら育ってきた。大学時代に「日本列島改造論」を古本屋で買って読んだのも覚えている。昨今、JR各社のローカル線の赤字が改めてクローズアップされている。コロナ禍が拍車をかけた面もあるのだろう。今年は日本の鉄道開業150年の節目でもある。そんななかふと見つけたのがこの本だった。
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田中角栄の持論は特に地方では赤字でも鉄道は維持するというもの。その思想は当然「改造論」にも反映されていた。
だが国鉄の末期は赤字路線の廃線が相次ぎ、彼らが主導した上越・東北新幹線開業の後から、JRになり整備新幹線の計画は一時的に停滞する。その後、長野、九州、北陸、北海道など開業はしたが、東京への集中が進み、在来線は第三セクターとなり地元民にとっては不便なものになり、貨物輸送の柔軟性も奪われつつある。災害時には最後の点はクローズアップされる。彼の思いとは逆に「国土の均衡ある発展」とは逆に向かっている面は否定できない。
筆者は最後に、「鉄道を平時のビジネス感覚のみで捉えるのではなく、非常時にも機能させるべき公共の社会資本と考えるならば、財政面も含めた公的機関の関与や制度の充実は不可欠」と説く。国鉄の国鉄民営化とJRの誕生により効率性優先で生活が豊かになるという「正」の面ばかり見てきた世代には戸惑う面があるかもしれない。だが、今なお交通政策に影響を与えている角栄の主張を通じ、改めて鉄道とは、公共交通とは、社会資本とはを考える好機になると痛感した。投稿日:2022.08.16
田中角栄の列島改造論に書かれている鉄道の施策について、その後の50年間の鉄道の歴史と照らし合わせて列島改造論の影響の有無を答え合わせしていくような感じの内容でした。
新幹線は1985年までにやるはずの…ことが2045年までかかりそうですが一応目標達成なんでしょうかね。行政が一度決めたことを変更することが難しいというのは承知してますが、民営化という大変革をしても新幹線は変更されずというのは言われてみる驚きで、変革の難しさを改めて感じます。続きを読む投稿日:2023.02.07
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