この作品のレビュー
平均 4.0 (29件のレビュー)
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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。(2回目)
年末に読んだ本のレビューが追いつかないまま、年を越してしまった…
2023年に残した、わたしの煩悩かも。
新書のレビュー…って長くなっちゃうんですよね。
2024年は、もう少しレビューを早くコンスタントに端的に、したいものです。
仕事に行き詰まり、どうにかあの子に届けられる言葉がないか、伝わる言葉がないか、そんな思いで読んでいった。
この、ちくまプリマー新書というのはそもそも、「若い読者のみなさんにも読みやすいよう、わかりやすい表現で書かれた、学生から大人までオススメの新書」であって、「一般的な教養新書と比べて、普遍的なテーマを扱い、入門書が多い」シリーズだ。
だから、学校に行けない子どもに、何か、学校というもの、学校に代わる居場所の大切さを伝えられる、何かわかりやすい言葉があるのでは、と、わたしは必死に答えを探したし、視野狭窄に陥っていた。
そもそも、教育とは。
P55「いわば、『一人ひとりが未来の新しい社会を作り出していく主人公のような存在になること』が目指さされているのです。」
これが、教育基本法の第一条で定められた、教育の目的。
教育学部でないわたしにとっては、初耳だった。
そして、学校で学べるものは、P95「『この世界が何なのか』について縮約・再構成された知識や文化であり、あるいは、それをベースにした技能の習得のようなものです。ですから、日常世界での経験では学べないものが『カリキュラム化された知』」であるので、「親や友達からは学べないような種類の知を学ぶことができ」るのだ。そうすることで、P96「子どもたちは親の職業とは別のさまざまな進路の可能性が開かれるので」ある。
そうは言われても、学校で行われているものに興味を持てない子はいる。
でもそれは、P100「学校の知の本質です。つまらないと思った人は多いと思いますが、学校はそういうものです。身近な日常経験とは切り離されたものを教わっているので仕方が」ない、とのことだ。
タイトルにもなっている通り、学校は退屈なものなんだ。
それでもなんで大切なのか。
①P184「学校は子どもたちを学習に没入させようとするさまざまな仕掛けをつくってきているからです。子どもたちの多くは、『勉強したい!』と思って生きているわけではありません。そういう子どもたちを『勉強に没入させる』という、学校という装置のもつ強みは簡単には捨てがたいはずです」。
②「『学級』とか『班』とか『グループ』とか、そういった小集団をうまくコントロールしながら学習を進めていくというやり方がおそらく今後も有用だし、そのためには、子どもたちを集めて対面状況で授業を進めることがなくなることはないだろう、と思うのです。」「積極的でない子どもにとっては、『みんなとその場で一緒に』というのが、動機づけの面で欠かせないように感じます。また、周囲を観察して、周りの友だちの様子や発言などから学ぶといった部分もまた、子どもの学習過程で欠かせないものです。」
と、抜き出しでざっくりまとめると、以上が「学校が退屈で大切な」理由である。
この作品の興味深いのは、現在の教育方法や家庭環境によって格差が生じていることを認めつつ、ベーシックインカムや給付型奨学金、授業料の無償化などにも触れているところである。
また、最後は学校に意味を見出せない、学校に行きたくないと思っている子どもたちへエールが送られている。
それでも、最後まで読んで思うのは、教育の目的はやはり、子どもの「将来」にある。
なんだか、「今」苦しんでいる子たちを置いていっているように感じる部分もある。この作品を最後まで読んでも、わたしが求めていた答えを見つけることはできなかった。不登校についての本ではないので、確かにそれはそうなんだけど、あくまで定型発達の子をターゲットとしていて、現在の、様々な背景までは描ききれていない、というところだ。でも、それはたぶんわたしの求め過ぎだ。それを求めるならちくまプリマー新書ではなく、「一般的な教養新書」を読め、という話だ。
ただ、様々な背景を考慮しなくとも、現代を生きていくには、お金がかかりすぎる。
子どもを産むなんて、育てるなんて、大学へ入れるなんて、あまりにも無理すぎる。罰ゲームかと思うくらいのお金がかかる。わたしは自分ひとり生きていくので手いっぱいなのに。ただでさえ、生きづらさを抱えた人が多いのだから、せめて費用的負担だけは、政治でなんとかならんのだろうか。政治家の裏金が何のお金か知らないけれども、その裏金を子どもの教育にまわしてくれたら、国民が現在抱えている奨学金なんて、全部返済できるのではないだろうか。
なんて、こうやって政治のせいにしてばかりではなく、わたしはわたしのできるところから、あの子に届けられる言葉を見つけていかないとね。続きを読む投稿日:2024.01.07
タイトルに惹かれて購入した。
自分も学校での勉強って将来必要ないんじゃないかと思うこともあった。
しかし、なぜ学校が大切で、ずっと必要とされているかを改めて認識することができた。
ただ大事だと言われる…よりも納得感があるし、たくさんのことを学校から学んできたんだなと感じた。
学生は特に読んでほしいし、学生じゃなくても学びたいと思わせられる一冊でした。
続きを読む投稿日:2024.01.30
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