日本史の論点 邪馬台国から象徴天皇制まで
中公新書編集部(編)
/中公新書
作品情報
鎌倉時代は「いい国つくろう」の1192年に始まる、という時代区分はもはや主流ではない。日本史の研究は日々蓄積され、塗り替えられている。今注目されている日本史の論点は何か、どこまで解明されたのか。「邪馬台国はどこにあったか」「応仁の乱は画期なのか」「江戸時代は「鎖国」だったのか」「明治維新は革命なのか」「田中角栄は名宰相か」など、古代・中世・近世・近代・現代の29の謎に豪華執筆陣が迫る。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 日本史の論点 邪馬台国から象徴天皇制まで
- 著者
- 中公新書編集部
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 2018.08.25
- Reader Store発売日
- 2019.12.13
- ファイルサイズ
- 11.9MB
- ページ数
- 288ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.7 (31件のレビュー)
-
中公新書2500点を記念して出版された一冊。古代、中世から現代まで、5人の専門家が最新の学説を踏まえ論述されています。
いつの間にか鎌倉幕府は1192年ではなく、「戦国大名」は「地域勢力」と呼ばれるな…ど、知識のアップデートの大切さを再認識しました。
江戸時代に関する指摘は、特に示唆に富みます。
従来の「江戸時代=封建制=農民は搾取される存在」は、マルクス・唯物史観。戦後の農地解放を進めるうえで、農村=封建制というフィクションを作る必要があった。江戸をはじめとする都市研究が進んだ現在では、農民の次男三男は都市にでて町民になるし、町民で豊かなものは侍株を買って侍になるし、逆に侍が嫌で俳諧師や医師、絵師になるものがいるなど、「家」制度自体は堅固だけれど、その中でも個人はかなりの部分、地域・身分をこえて動ける、非常にフレキシブルな社会だったことが明らかになっている。
「鎖国=閉鎖的」というのも事実と異なる。従来から、長崎(オランダ・中国)、対馬(朝鮮)、薩摩(琉球)、松前(アイヌ)と4つの交易窓口をもっていた。日米修好通商条約以降、窓口を8つ(+横浜、神戸、新潟、函館)に増やした。ゼロ→100ではなく、4→8という連続性をもった政策変更だった点が見逃されている。
これまで、江戸と明治は断絶の側面が強調されてきた。幕府を倒した明治政府が自らの正当性、革新性を強調するため、必要以上に江戸時代をネガティブに捉え(そして宣伝し)たという側面に留意しなければならない。実際、議会の二院制については幕臣の西周も構想していたし、先進的な幕府官僚たちは列強に立ち向かうため近代軍制の整備を進めていた。明治は江戸の克服ではなく、江戸の完成形とみたほうが見通しが立ちやすい。
中国では王朝交替のたびに、前王朝の歴史が書かれます。その際、倒した側は自らの正当性を主張するため、旧王朝の初期は善く記述し、末期に進むにしたがって、これこれの悪い行いがあって民心が離れた(ので、倒されても当然だった)と書くのだそうです。彼の国の権力闘争は筆舌に尽くしがたいからなあと、のんびり構えていたのですが、知らず知らず、その手に乗ってしまっていたようです。実証的な歴史研究の大切さがわかる著作だと思います。続きを読む投稿日:2018.12.12
古代から現代まで知っておきたい29の論点を。「邪馬台国はどこにあったのか」「応仁の乱は画期なのか」「江戸時代は鎖国だったのか」「明治維新は革命なのか」「田中角栄は名宰相か」など、古代・中世・近世・近代…・現代の29の謎に豪華執筆陣が迫る。続きを読む
投稿日:2022.01.31
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。