不動産格差
長嶋修(著)
/日本経済新聞出版
作品情報
日本の不動産は「格差の時代」に入りました。我が国では、空き家が大幅増加、すでに1,000万戸の大台に乗っていると見られ、2033年には2,000万戸を突破、空き家率は30%に上るという予測もあります。
著者は、このような環境変化の中で、不動産市場は大きく3極分化するとみます。「価値維持あるいは上昇する 10-15%」「徐々に価値を下げ続ける 70%」「無価値あるいはマイナス価値に向かう 15-20%」です。
すなわち、9割近くの不動産は徐々にまたは大きく下落していくのです。
こうした大きな見通しのなか、不動産の見極め方、付き合い方、マンション・戸建て・中古の物件種別ごとの対処方法を紹介します。本書は2014年に刊行した『これから3年 不動産とどう付き合うか』を全面改訂したものです。
<本書の読みどころ>
・同じ市町村でも駅からの距離、地盤の質などによって明暗がわかれる。
・とりわけマンションは利便性がすべてであり、駅近物件以外は手を出すべきではない。
・これまで一軒家の価値は建てた瞬間から資産価値ゼロに向かって下がっていったが、これからは住宅市場データベースの整備によって、手入れ次第で価値を維持できる時代になる。
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商品情報
- シリーズ
- 不動産格差
- 著者
- 長嶋修
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2017.05.01
- Reader Store発売日
- 2017.06.05
- ファイルサイズ
- 4.3MB
- ページ数
- 232ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (11件のレビュー)
-
かなり参考になった。
空き家リスクを定性的に考えるための情報が盛りだくさんだった。
生産緑地制度、居住誘導地域、沿線格差、災害可能性、駅距離7分、相続の資金移動、自動車中心社会から鉄道中心社会へ、省エ…ネの義務は2020頃から続きを読む投稿日:2024.02.04
不動産はエージェンシー問題が激しいよなあと再認識
売り手ー書いて
仲介ー借りて/買い手 だけでなく
行政ー不動産業者/家主も
(個人的な欲で不動産立てる→インフラ整備などの社会コストの増大,空き家問題…)
==============
不動産の未来予測本
2050年の人口体動
→人口一極集中は以前続く,人口が増加する地域はごくわずか.
→人口減少が見込まれているところでも,それが緩やかそうなところを見繕う&2050年よりも早い出口戦略を立てる.”人口が減るから敬遠”をつく
→仮に自分の居住用でローンを組んで不動産を買う場合,その土地を買う方が良いのかどうかは見ておいた方がいいな
供給を無視した新築建築,相続税対策という本来の用途から逸脱したものもある(ここは最近税制にメスが入ったみたいだけど)
→堅実な需要のある物件を見極め中古物件で買う.
東京一等地のマンション価格は日経平均と連動しているらしい.
→日経平均と給与が必ずしも連動しないサラリーマンには辛いねえ
・自治体の行く末の二分化(国全体or各地域で活かすところ,捨てるところ)
・コンパクトシティ化(その自治体の中で生かすところ,切り捨てるところ)
災害リスクが高いところはまず外される
「表層地盤増殖率」
・不動産の実寿命
[物理的寿命]
木造22年,RC37年より実際は長い.ちゃんとメンテすれば.これらの数字は減価償却,つまり建物部分の経費化で使う数字に過ぎない
[社会的寿命]
昔流行った間取り,リッチ,設備などが今も価値を持つとは限らない,逆も然り
・不動産関連の様々な指数・情報
「東証住宅価格指数」「不動産取引価格土地総合情報システム」「
不動産に関するデータベースは未整理,不正確,曖昧 不動産テックで今後変わる?
・不動産価値の評価は情報が揃っていることが大事.単なる駅からの距離,築年数などだけでは見られない時代が来る
「竣工図書」は必ず入手
・中古物件:
ー新築物件を誰かが勝った瞬間に「中古扱い」
ー整備が届いているもの,届いてないもの全部玉石混交でひとまとめ→質の良し悪しを見抜く心眼が今後重要.定期メンテの実施有無,改修履歴
ーマンションの場合は建物全体の状態が健全か,管理組合は回っているか.→「ホームインスペクション」活用
・デザイナーズ物件:
利便性,メンテ性など犠牲.手出ししない
・見えないところは手を抜かれやすい
断熱材,上下水道,etc
・申込時点ではキャンセル可能.申込と契約は別
「仮契約」なんてものは存在しない続きを読む投稿日:2020.02.15
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