この作品のレビュー
平均 3.5 (6件のレビュー)
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この頃読んだ本の中では比較的面白かった。特に文学編における読解の仕方やアプローチは刺激的だったし、読みたい本も増えた。が、副題の「知的創造の方法」そのものは取り立てて一般的で、目新しさはない。ただこれ…に関しては本質とは得てしてそういったものだと言えるかもしれない。
あとは一冊の本としての構成がややアンバランスに感じた。骨太な1章から3章と比べて序章と終章があまりに軽すぎるのだが、「知的創造の方法」自体は主にそのふたつの章で語られている(1章から3章は、方法を実践するとこのように考えられる、という著者自らの実例だ)。方法論の章も思考実例同じくらい骨太にしろというのは無茶な要求とは思うが、何かやりようはあったのではないかと思う。正直読んでいて温度差に面食らってしまった。具体的な改善策がなくて申し訳ないが、感じたことを記録しておく。続きを読む投稿日:2019.07.13
1.この本を読み終わって最初に思ったのは「ブクログの『評価と感想』はキチンと書かないといけないな」
です。
本を読む→感想を考える→感想を書く
これが読書家による「考えるということ」
執筆者…による「考えるということ」
にも言及されていて、
「本(や論文)を読む」「本(や論文)を書く」方は一度目を通して欲しい本だと思いました。
ですので私のように「この本を読んで、なんか凄い思考術を得たいなぁ」と思って読むだけでは「思考術」は得られず「考え」ない限り思考術は得られない。と
いう事で私は未だ「思考術」を得ることは出来ていないのです。
2.この本は「序章」「終章」「あとがき(など)」で「考えるということ」に触れられており、
あいだの「第一章」〜「第三章」では色々な本の解説、色々な本を横断しながら
「色々な事を考える」ことをしています。
第一章 社会科学篇について
とにかく理解するのが難しかった。
特に「マルクス」のあたりから、
「この本読むの詰んじゃうかもしれない」
と思うほどだった。
第一章を読み終わって
「筆者が何を言っているのか理解できないが、言いたいことはなんとなく理解した気がする」
でした。
とにかく「何を言っているのか良くわからない」が第一章の感想です。
筆者曰く
「どの章からでも読み始めて良いですよ〜(意訳)」なので、正直言って第一章は読み飛ばしても良いかもれないけれど、
本の「あとがき」の後ろにある「解説 凡庸な警察と名探偵(木村 草太)」で解説があるので、積む前に「解説」を読むのをお勧めします。
第一章のテーマは「時間」です。
第二章を読み終わって
「文学」を扱うので必然的に「ネタバレ」を含みます。
この本で紹介されいてる本で興味を持ったのは「東京プリズン(赤坂真理著)」ですが、これのネタバレも喰らいました。
・こころ(夏目漱石著)
・罪と罰(ドストエフスキー著)
・東京プリズン(赤坂真理著)
・贖罪(イアン・マキューアン著)
・プロデックの報告書(フィリップ・クローデル著)
以上5作品のネタバレを含みますので、これらの作品のネタバレを回避するのであれば第二章は読み飛ばすべきだと思います。
第二章のテーマは「罪」です。
第三章では「数学」「重力」「超ひも理論」「量子力学」など、非常にとっつきにくいテーマで、
「第一章同様、理解するのが難しいのではないか」と、思っていたのですが意外と分かりやすい内容でした。
「量子力学」については私には前提知識がある(と言っても私の好きな作家劉慈欣のSF小説「三体0」を読んだから「量子力学」についてもちょっとだけ知識がある)
から理解できるのかもしれないのですが、それを抜きにしても専門知識が無くても理解できる内容かな、と思います。
第三章のテーマは「神」です。「科学」と一切関係なさそうな「神」という単語。これが繋がります。
3.「時間」「罪」「神」
これらは全く関係なそうな単語の羅列に見えます。
ですが、本書においてはこれらは繋がっています。
ですので繋がりがある以上、本書が提示している順序どうりに読み進める方が良いのですが、「第一章」の難解さが邪魔をします。
「まえがき」→「序章」→「第一章」→「解説」→「第二章」→「第三章」→「終章」→「あとがき」→「文庫版あとがき」
の順に読むのがベストだと、この本を読み終わってみて感じました。
4.この本で得た「学び」を言語化するのは私にはむずかしいです。
ですが、色々他の本を読んでみたり、この本を2回 3回読んでみて「この本を読んだことで〇〇という学びを得ました」という感想を述べることができるだろう。
ということが、この本を読んで確信したことの一つです。
ただ、この本を通して
「もっともっと、色々な書物を読みたいなぁ」という欲望にかかれてしまったので、
「この本を読み返すことは当分先かなぁ」とは思っています。
5.私は「本を読むこと」の重要性。
つまり「他者の知見を読み解くこと」を、この本を通じてその重要性を改めて感じることができました。
執筆の仕事をしていない私が「書く(スマホで文字を入力する)」ことも
「思考のアウトプット」をする上で非常に重要な事なのだと感じました。
「ブクログの『評価と感想』はキチンと書かないといけないな」と思った次第です。
6.それとこれは余談ですがこの本を読んでいると、アニメ「シュタインズゲート」の場面場面が頭の中にチラついてしまって。
この本の
「時間」
「罪(例えばバイト戦士の「失敗した失敗した」の手紙は罪とも言えるし、第一章の「時間のニヒリズム」の例えとしてちょうど良いとも言える)」
「神(=観測者=オカリン)」
という、テーマとシュタインズゲートのテーマが重なっているからだという事なのだろうな。などと思った次第です。
以上。続きを読む投稿日:2023.01.16
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