ヘリコプターマネー
井上智洋(著)
/日本経済新聞出版
作品情報
ヘリコプターマネーとは、ヘリコプターから市中に現金をばらまくかの如く、国民に直接カネを渡すことで、マネーサプライを大幅に増やす景気対策。バーナンキ前FRB議長は、ヘリコプターマネーの強い賛成論者として知られている。
ゼロ金利下の日本では、資金需要が増大しないために貸し出しが増大しない。それゆえに信用創造がなされず、マネーストックの増大はほとんどなかった。この現象を流動性の罠と区別するために、「信用創造の罠」と呼べば、そもそも市中のマネーが増えていないのだから、これは教科書的な流動性の罠とは異なった現象である。
それでは信用創造の罠に陥った時に、通常の金融政策はマネーストックを増大させられるだろうか。ヘリコプターマネーは直接国民にマネーを配布する金融政策の最後の手段として注目が集まっている。
ヘリコプターマネーの考え方は戦前からあり、フリードマン、バーナンキと進化してきた理論だ。だが、日本の現状と合わせた解説は未だに成されていない。本書は、気鋭のマクロ経済学者による端的な解説書。単に金融政策の解説にとどまらず、AIとの競争(労働面)という側面から日本経済を分析してきた経験を元に、ベーシックインカム(最低限の生活費給付)とセットでのヘリコプターマネー導入という具体的な導入方法も提示する。
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商品情報
- シリーズ
- ヘリコプターマネー
- 著者
- 井上智洋
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2016.11.01
- Reader Store発売日
- 2016.12.23
- ファイルサイズ
- 3.6MB
- ページ数
- 196ページ
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この作品のレビュー
平均 3.6 (9件のレビュー)
-
気鋭のマクロ経済学者・井上智洋さんの著書。氏の新書が面白かったのでもう一冊、ということで選んだ。著者は学会の異端児であり、本書の論述内容もかなりラディカル。そのため、予想される反論を潰すために、論文の…ような緻密さを持って叙述が進められていく。版元が日経新聞社で入手しやすく、ソフトカバーでとっつきやすそうに見えるが、経済学の素養がないと理解できない本だった。私は記述内容を消化するので精一杯。続きを読む
投稿日:2020.08.19
貨幣理論とベビーシッター組合の危機。クーポンを配ったら機能しはじめた=貨幣を配ったのと同じ。→貨幣はクーポンと違って将来のために貯めるという選択肢があるから、同様にはならないのではないか。
すでに国…債の貨幣化=マネタイゼーションが始まっている。
ゼロ金利経済とプラス金利経済では異なった性質を持っている。借金を返すものという常識が国では間違っている。
日本には60年償還ルールがある。永久国債化したらどうか
ピグー効果=値段が下がると需要が増える(セイの法則と同じ?)しかし現実には需要不足。
貨幣の長期的中立性が影響しているか?
貨幣は短期的には、中立ではない。名目粘着性があるから。
技術的失業は、摩擦的失業だけでなく、短期的には需要不足の失業でもある。これが需要不足を生み出す。
不断の技術進歩によって、つねに摩擦的失業だけでなく需要不足の失業の危機にある。
技術的進歩に見合う貨幣成長がなければデフレになる。
失われた20年の原因は、貨幣成長率低下。
マネーストックとマネタリーベースを混同しないこと。ベースマネーは増やせるが、マネーストックは増やせない。
ゼロ金利では金利で信用創造を促せない=信用創造の罠。
期待インフレ率を上げるという政策=クルーグマンの提唱。
ベンハビブの論文=定位定常状態で需要不足が発生する=デフレの罠=自然利子率が正常でも、ゼロ金利とデフレが永続する。
信用創造の罠から抜けるためにはヘリコプターマネーしかない=貨幣発行益を使う
ベーシックインカムとして使う。
貨幣発行自由化論(ハイエク)。しかし発行の分権化は格差を助長する可能性がある。続きを読む投稿日:2017.10.03
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