昭和の車掌奮闘記
坂本衛(著)
/交通新聞社新書
作品情報
戦後復興期の昭和28年に国鉄に入社し、昭和35年に念願の車掌となる。その後、専務車掌に昇格し、退職する昭和62年まで「一車掌」として働き続けた著者による列車の中の昭和史。戦後復興期から高度経済成長時代を経て昭和の終焉へと至る時代の、涙あり、笑いありの体験記録。奮闘ぶり、人間模様が軽妙なタッチでここに甦る。 坂本 衛(さかもとまもる)昭和10年生まれ。昭和28年に国鉄に就職し、吹田操車場、西宮駅、岸辺駅勤務を経て、昭和35年に車掌となる。昭和43年専務車掌に昇格。以後昭和62年まで車掌ひと筋の人生を歩む。著書に『坂本衛の鉄道模型マル秘工作手帳』(山海堂)、『鉄道施設がわかる本』(山海堂)、『超秘湯に入ろう!』(筑摩書房)などがある。※電子書籍の仕様による紙版と異なる図版・表・写真の移動、本文中の参照指示の変更、ほか一部修正・訂正を行っている箇所があります。予めご了承ください。
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商品情報
- シリーズ
- 昭和の車掌奮闘記
- 著者
- 坂本衛
- 出版社
- 交通新聞社
- 掲載誌・レーベル
- 交通新聞社新書
- 書籍発売日
- 2009.08.21
- Reader Store発売日
- 2016.09.23
- ファイルサイズ
- 6MB
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この作品のレビュー
平均 3.2 (5件のレビュー)
-
国鉄最後の日をもって退職ということは、昭和62年なのだろう。それは昭和も終焉を迎える頃である。鉄道の車掌というのは、鉄道マニアにとって趣味と実益を兼ねた職業だと著者も言う。自分は車掌よりも運転士に憧れ…た。でも、旅好きでもあり、当時の車掌の乗務や、行った先での乗務間合を見ると、青森から九州・西鹿児島までを守備範囲としていた著者の生活は羨ましい。しかし、どんな職業でも嫌な面、過酷な状況はある。それを乗り越えられたのは「好き」ということか。続きを読む
投稿日:2022.12.16
もはや昭和後期の鉄道もノスタルジーの対象として語られる時代になりました。オールドテツの中には、「昔は良かつた」的に懐かしむ人も多いのです。
しかし。
本当に昔の鉄道事情は良かつたのか? 甚だ疑問に思ふ…ところです。切符の入手難、威張り散らす駅員、冷暖房の無い車内、不衛生なトイレ、固くて座り心地の悪い座席、狭くてプライバシーの無い寝台......
常識的に考へたら、現在はあらゆる点で飛躍的に改善されてゐると存じます。さはさりながら、表面上の快適さだけでは語れない、人と人とのつながり、一体感とでも申すものが消えたことも事実であります。
さて、『昭和の車掌奮闘記』の著者・坂本衛氏は、少年時代からの鉄道好きが高じて国鉄に就職した人。その期間は1953(昭和28)年-1987(昭和62)年といふから、坂本氏の職歴はまさに国鉄(日本国有鉄道=昭和24年から昭和62年まで存在)の歴史そのものと言つて過言ではありますまい。また、国鉄の車掌が主人公の傑作漫画『カレチ』は、坂本氏の著書を参考にしたと聞いてゐます。
第一章で著者自らの生ひ立ちから国鉄就職までを語ります。連結手ではなく踏切警手になれと勧めた父君は、まことに慧眼の持ち主でした。
第二章では、昭和35年に念願の車掌となつた著者の奮闘ぶりが窺へます。車掌の勤務体系や、普段車掌が持ち歩いてゐる鞄の中身を公開してゐます。
第三章は、昭和43年に専務車掌に昇格した後の、さまざまなトラブル、エピソードが語られます。日本海縦貫線の勤務が多い為、度々雪には悩まされたさうです。窃盗犯との対決や(必ずこちらが勝つ)、死体を運んだ「だいせん」の話などは臨場感たつぷり。
第四章は「専務車掌の楽しみ!?」と題して、当事者にとつては深刻だが傍観者はニヤと笑つてしまふ話、大人向けの少し色つぽい話などが詰まつてゐます。現在ではセクハラと言はれさうな話も。
第五章は今でこそ話せる失敗談の数々を披露。表題通り「けしからん話」もあります。
第六章では、専務車掌(といふか、坂本氏本人が)勤務の合間にどんなことをしてゐるのかを開陳してゐます。
最後の第七章は「あとがきに代えて」。坂本氏にも退職の日が訪れます。最終乗務は「雷鳥」でした。さすがに少ししんみりしますね。文章を書くやうになつたきつかけも記されてゐます。
一般的な昭和の鉄道事情を知るための本ではなく、あくまでも坂本氏個人の思ひ出話が中心であります。それを承知で読めば、面白い一冊と申せませう。肩が凝らない、旅のお伴としても適してゐます。
では夜も遅い時間になりました。ご無礼いたします。
http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-595.html続きを読む投稿日:2015.12.01
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