人はなぜ宗教を必要とするのか
阿満利麿(著)
/ちくま新書
作品情報
宗教なんてインチキだ、騙されるのは弱い人間だからだ―「無宗教」を標榜する日本人は、たいていそう考える。しかし、そんな「無宗教」者も、「本当の生き方」を真剣に模索しはじめたとき、また、人の死など身にあまる不条理を納得したいと願ったとき、無宗教ではいられなくなってくるのではないだろうか。宗教に対する誤解にひとつずつ答え、そもそも宗教とはどういうものなのかを説き、「無宗教」から「信仰」へと踏みだす道すじを平易に語っていく一冊。
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商品情報
- シリーズ
- 人はなぜ宗教を必要とするのか
- 著者
- 阿満利麿
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま新書
- 書籍発売日
- 1999.11.20
- Reader Store発売日
- 2014.12.23
- ファイルサイズ
- 0.2MB
- ページ数
- 195ページ
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この作品のレビュー
平均 3.1 (13件のレビュー)
-
宗教への批判を分類し、各批判に答えている3章が
個人的に得るものが多かった。
宗教への批判は的外れなものが多い。
日常では遭遇しない、
常識では対処できない事柄に遭遇した人は、
その意味を求めざるお…えない。
宗教とはそれに「納得」する説明を与えるものである。
著者は「自然宗教」において大切である習慣は
近年急速に衰えていると考えており、
宗教に代わる精神的支柱を探索することが必要であると主張し,
いくつかのケースを紹介している。続きを読む投稿日:2012.08.13
人は生きてる限り仕事や恋愛、学業、それに親の介護や子育てなど何らか悩みを抱えながら生きている。それらに一切の悩みなく、全てが順調、経済的にも全く問題なし、というのはどこか石油でも掘り起こしたような遠い…国の王族ぐらいであろう。そういった人たちでさえお金の使い道で悩んでいるかもしれないが。人は悩んだり困ったりした際に、カミサマ助けてと心の内で叫んだりする。日常では無宗教を公言しながらも「いざ」という時は「何か」に救いを求めてしまう人が大半だろう。世界の五代宗教と言えば、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、仏教だがそれ以外にも新興宗教と呼ばれるものが日本でも沢山生まれてきた。日本人の多くは無宗教と言われることもあるが、人が亡くなった際には仏教の宗派のいずれかのお坊さんがいらして経を唱えてくれる。その時初めて自分の家が昔から特定の宗派に属していた事を知る若者も多い事だろう。そうでなくてもクリスマスや端午の節句、お盆に先祖を迎え入れるなど、家や地域によっては更に一年中イベント尽くし、宗教的な行事と一緒に生きているといっても過言ではない。日本の神様、八百万の神そして神道含め、様々な神様に触れて生きているせいで、特定の宗教に属している認識が薄くなった結果、何も属していない無宗教という認識が広がっていったのではないか。
本書はそうした宗教及び宗教的なものに人が惹かれていく理由や過程についてわかりやすく教えてくれる。私個人は多くの人と同様に、特定の宗教には属していないが、質問されたら日本固有の神道を中心としたあらゆる宗教の良いとこどり、とでも答えるだろうか。果たして過去に国内最大のテロを起こしたオウム真理教や、政治との関係性が大きな問題になった統一教会、駅前で毎日の様に勧誘的な行為を繰り返すキリスト教系の宗教団体などを見ていると、なぜそういったものに人は入り込んでいくのか理解が難しかった。
なぜ人は宗教を信じるのか。前述した様に人は悩みを抱えているから、何かにすがりたくなる事はあるだろう。私には自分のことは自分で何とかしろという気持ちもあるから、どこか精神的に弱い部分を補完するくらいの事ではないかと思ったりもする。ただ自分ではなく、自分に深く関係する親や子供の事だったらどうだろう。自分の子供が不治の病に侵されてしまったり、どうにもならない状況に陥ってしまったら、もう自分の力ではどうする事も出来ず、何かに祈りたくなる気持ちも理解できる。そうした自分の力が及ばない事は大きな理由になり得る。
そして人が生物である以上絶対に避けられない死への考え方も同様ではないか。死んだらどうなってしまうのか、死後の世界はあるのか、死に際して自分の生まれてきた存在の意味は何であったのか、こうした解決できない精神的な世界の問題も解きようがない。勿論物理的な肉体は朽ちて自然に還っていくとしても、多くの説明できない霊的な事象に対して私は明確な答えを持っていない。それを否定できない以上は、やはり精神が死んだらどこにいくのかは答えようがない状態にある。もしかしたら私も今医者に余命3ヶ月と宣告されてしまったら、きっと恐らくはそうした疑問を解き明かすために宗教を見つめ直すかもしれないと思う。
そうした自分の力で解決できない(本書では不条理と呼んでいる)悩みや死は宗教に入っていく大きな要因になり得る。そうした人々を「ダメ」だと否定もしないし、何かそうした理由があることを理解できないと、ただニュース報道を見て、だから宗教はダメなんだと判断してしまいがちだ。宗教がある所に理由があり、それを信じる人にも理由があり、そして救われる事実がある以上は存在の価値や意義は十分にあると思う。そうした間接的な理由を知る上でも本書は大変参考になる。続きを読む投稿日:2023.09.18
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