老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき
大泉啓一郎(著)
/中公新書
作品情報
中国の経済成長率が一一%を超えたと報道され、この勢いに引っ張られるかのように、アジア全体の経済も順調に推移している。だが、これはよく喧伝されるように「二一世紀はアジアの世紀」の証明だと考えてよいのだろうか。アジア全体の少子高齢化という現実を見れば、楽観は許されない。いまだ社会保障制度が整備されていないアジア各国の一〇年後、二〇年後を見据え、アジア全域で豊かな社会を構築するための方途を提言。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき
- 著者
- 大泉啓一郎
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 2007.09.01
- Reader Store発売日
- 2014.12.21
- ファイルサイズ
- 6.9MB
- ページ数
- 204ページ
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.1 (19件のレビュー)
-
日本が高齢化のトップランナーなのは皆様ご案内のとおりだが、アジアでも高齢化は進んでいる。NIES(韓国、台湾、シンガポール、香港)はとっくに高齢化社会に仲間入りしているし、中国・タイも少子化が定着して…おり高齢化社会に仲間入りしたところ。2020年までにはマレーシア、インドネシア、ベトナムもそれらに続く。
日本やNIESは、少子化が始まった時点で工業化の基盤が出来ていたので人口ボーナス(少子化と高齢化のタイムラグとも言える)のメリットをフルに享受できた。しかし中国やASEANではまだ農業従事者の比率が高く、今後、農村の状況が不安視される。農村から都市への人口流入で、都市は全国的なデモグラフィーを越えて人口ボーナスを享受しているが、農村は逆に一足早く人口オーナスの状態に突入すると見られる。また後発国では高齢化のスピードも速いし、社会保障を整備できる見込みも低い。
ベトナムの少子化がかなり急速だなあというのが個別の感想。続きを読む投稿日:2018.11.05
本書はアジアのデモグラフィーに着目して、楽観的なアジア経済論に釘を刺しているという意味で、とても意味のある本だと思いました。近年注目された本「デフレの正体 経済は「人口の波」で動く」藻谷浩介著、の先駆…けになる本という見方もできますね。特に人口ボーナスの概念解説と、それが経済にもたらすインパクトについてはとても参考になりました。データ分析面ではとても満足です。
ただし気になる点が2つ。
1つめは細かい用語の使い方で間違いが散見されることです。たとえば「高齢化することで貯蓄率が下がり国際収支が悪化する」という記述がありますが、国際収支は常に均衡するので悪化という概念はありません。正確には経常収支の黒字が縮小(もしくは赤字が拡大)。
もう1つ、これが最大気になるので星を2つ減らしましたが、本書の各部分に記載されている提言に関する文章です。これはこの著者に限らず、マクロ経済学しかやったことがない学者に往々にしてみられるのですが、提言が抽象的すぎて「何かを言っているようで何も言っていない」文章になっていること。典型的な表現が「求められる全要素生産性の向上」です。この表現をみるたびに「またか・・・・」と思ってしまいます。経済成長の要因が3つ(労働力、資本、全要素生産性)で1つめと2つめが期待できないから3つめを伸ばせ、と言っているだけですよね。
提案をするなら、もっと深く議論してほしいですね(どうやってのばすのか?具体的に何を向上するのがいいのか?)。あるいは提案部分はせずに分析をとにかくひたすら深くやるか。
そもそも成長会計だけで提言を考えるのは稚拙でしょう。アジアのすべての国が競争しているわけだし、みんなが製造業のスキルを目指してスキルアップしたってハッピーではないですよね。国がおかれた外部環境、自国の競争優位性などを考慮して各国のやるべき対策は異なるはずです。提言を書くなら、かなり気合いを入れて具体的に書いてもらわないとです。
分析面はそれなりに深くて満足できますが、提言にかかわる文章になった瞬間に恐ろしく浅い表現になり落胆してしまったので星3つとさせてもらいました。続きを読む投稿日:2023.04.25
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。