日本の行政 活動型官僚制の変貌
村松岐夫(著)
/中公新書
作品情報
近代国家を担う立法・司法・行政三権のうちでも行政は政治の中枢に位置する。とりわけ日本においては、追いつき型近代化を遂行する過程で行政の果たしてきた役割は大きかった。しかし明治以来の国家目標が達成され、自民党単独政権が崩壊した今日、行政もまた変革を迫られている。即ち、各省間の競争エネルギーを駆り立てた最大動員システムはセクショナリズムの弊害を露呈しているのである。新しいシステムはいかにあるべきか。
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商品情報
- シリーズ
- 日本の行政 活動型官僚制の変貌
- 著者
- 村松岐夫
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 1994.04.25
- Reader Store発売日
- 2014.12.21
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- ページ数
- 258ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (5件のレビュー)
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行政とは、規範的にいえば「国民全体の奉仕者として、政府の命ずるところにしたがって政策の実現をすること」。明治以来、とくに日本では、立法、司法、行政の三部門のなかで、行政の役割は大きかったと述べている。…
日本の行政が、戦後からどのような変遷を遂げたのか、国際比較しながら論じている。
[備忘録]
・日本の行政は少ないリソースを補うべく、1.地方政府の活用、2.追いつき型のエトスが節約と能率を生み出した、3.パートナーとして種々の団体の利用、4.地方レベルでの町内会や協会の利用を行なっている
・民主主義の導入と浸透で国会は厳しく行政批判を行うが、行政は非難されるたびに、対応するために管轄を拡大していった
・自治の拡大と分離型分権化の改革は、リソースの不公平を生む可能性がある可能性がある。自然条件だけでなく、財源、リソースを使う能力、責任追及のシステムなどにも地域差がある。
・強力な安定政党が存在するとき、官僚制は政治化され、自律性の弱さゆえに影響力を弱める。政治化とは官僚制がその行政的合理性を喪失する危険にさらされているということを意味する。イギリスでは、画一化の原則で政治家に立ち向かった。
・多元主義における行政と利益団体の関係には三つの型がありうる。①利益団体が行政の主導権を極小化するか、一体となり一つの圧力となって政治に参加するという形で、利益団体のリーダーシップが強い②行政機関がリーダーシップを持つ場合③官僚と利益団体の関係が均衡している場合。日本は③に近い。
・公共事業について、政治家の関与は社会的な役割を持ちうる。利害調整が微妙であり、市場的に行われないからである。談合は違法かもしれないが、社会的には効率的であったようだ。
・官僚の倫理に関しては、官僚にその倫理性を発揮させるメカニズムを必要とする。官僚の自己規律において追いつき型近代化のエトスが重要であったことは明らかである。この目標が官僚に緊張を求め、清廉と専門能力を確保させ、他のアクターに対して道義的優位を感じさせてきた。その緊張が解かれたいま、立法部は機能を回復し、官僚の自己機能を促すメカニズムが必要。
・市民概念は常に行政の範囲、性格を決める場合の根本規範
・続きを読む投稿日:2019.10.14
現在に通じる行政の役割、あり方とその変化。
完全はなく、時代と他者との関係において、より良いものであることができるか。
・小規模な国家行政と地方行政、外郭団体、民間団体の最大動員(監督・指導)
・セ…クショナリズムのメリット・デメリット(情勢変化)
・政官関係(活動量と自律性)
・行政改革と地方分権続きを読む投稿日:2017.09.17
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