続・発想法 KJ法の展開と応用
川喜田二郎(著)
/中公新書
作品情報
前著『発想法』で公開したKJ法の実技をさらに発展させ、加えて実例・応用例・図解等を豊富にとりいれた本書は、自己革新のために、会議運営の効率化のために、新製品開発のために、チームワークのために、あるいはカウンセリングにと、その効用は著しいものがある。情報化社会といわれる今日、ソフトウェアのなかのもっともソフトな部分をうけもつKJ法の効力が再確認されている。『発想法』との併読をとくにおすすめしたい。
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商品情報
- シリーズ
- 続・発想法 KJ法の展開と応用
- 著者
- 川喜田二郎
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 1985.05.01
- Reader Store発売日
- 2014.12.21
- ファイルサイズ
- 9.2MB
- ページ数
- 232ページ
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この作品のレビュー
平均 3.4 (16件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
“今日の社会はもはや敏速さと器用さだけで切り抜けられる時代ではなく、人間性の回復という面も開拓しなければ、とうていこの激変の時代の社会的危機を乗り越えることはできない” とある。
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とても50年前に書かれた著書とは思えない。今の時代も全く同じ課題を抱えているからだ。
物質的な充足、従来の科学的アプローチへの妄信などといった現実から、発想が乏しく、考えることが不十分であるから遠目がきかない。
結果、行きあたりばったりで計画性がなく、目先のことや新しい知識にばかりに振り回されている・・・是非判断を急ぎすぎているのだ。
ものごとを深く考える人間を求めるというのは、いつの時代も同じなのかもしれない。
KJ法は混沌たる素材から、新しい秩序を発見したり、きずきあげたりする。自分の立脚点がどこにあるのかを知りたい人間にとって、KJ法は ひとりひとりが考える人間になるための手段となりえる。状況がほんとうに自分の腑に落ちれば、人間というものはおのずから「わかった」という状況とともに「よし、やろう」という勇気が湧く・・・事実をして語らしめるものは勇者となるのだ。
KJ法は、進めてゆく過程でヒントやアイデアが浮かび、発想につながる。また、対立や矛盾、葛藤が生産的に生かされる。
KJ法を効果的に進めるには、従来の科学的アプローチへの妄信、早急な是非判断を一度忘れ、事実を偏りなく、先入観なく、量より質を意識して集め、もとの素材の本質をしっかりとらえたままデータの語るところに耳を傾けなければならない。
解決策をあわてて論ずるよりもまえに問題点の真底を徹底的に読みぬかねばならない。おのれを空しくしてといわれるが、心の姿勢を幾分変えなければならない。自分との静かな戦いでもある。
KJ法を実践した人びとは、流れのあるストーリーとして構造がつかめたり、よりよい欲求が働いたりなどを通じ、自分の内面に、ある力強い喜びを感じる。
しかし、このいい知れぬ喜びを感じるまでには心の壁が存在する。
KJ法により なにがよくなるか前もってわからない、表面的な適用で満足してしまったり、妥協してしまったり、データの語るところに耳を傾けることなく解決策を論ずるという誘惑に負けてしまったり という壁だ。
”仕事のことを自分のことのように痛切に感じる切実感こそKJ法の上達に必要なもの” ともいわれる(行動観察では ”マインドセット” の重要性が説かれている。とても近しいものを感じる。)が、まとめる人の能力相応のKJ法でいいのだ、大切なのはやってみることだ。
やってみればきっと、自分の内面に、ある力強い喜びを感ずることができるはずだ。投稿日:2017.12.31
このレビューはネタバレを含みます
一人ではなくチームで何らかのアイデア創出、問題解決、チームビルディングするための手法を知りたいなら読むと良い。
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本書では「衆知を集める」「民主主義を改造」などの記載もある。そのための有用な手法であ…ると思う。通常の会議の場合、ほとんどの意見は無視サれることになる。そのため参加者のモチベーションは下がる。KJ法では全ての意見が何らかのカタチでまとめられる。
結論は短い文章になったとする。しかし、A型図解によりその短い文章と自分の意見はつながっていることは残される。よって自分の意見は最終的な結論とつながる。これは自分ごと化に役立つというのがその根拠である。
そういう意味では集合知や集団の活動を飛躍的に向上を考えている人は読むべき。また、KJ法について何となく知っている内容で取り入れている人も読むと良いだろう。KJ法には2種類あるが1970年に出版された後期のもの。
現在広まっているKJ方は2種類あるうちの前期のもの「発想法―創造性開発のために」がもとになっていることが多い。こちらは1967年に発売されている。
2つの違いはわかりやすさと手順。前期のものは簡単・容易。後期のものはステップが詳しく解説されている分難しく感じる。本書が難しく感じるのはとくかく文字が多い。要約が無いの問題である。たぶんこれはこの本自体がKJ法で編まれたものなのだろう。抜けもれないのだと思われる。その代わり簡単なメッセージにするというところが抜けている。単純化されていないので理解と記憶が難しい。
一度このフル・バージョンを体験するのはとても良いことだと想像できる。その人がこの本を読めば「あぁ」となるだろう。一度もその体験が無い人にとっては「?」が出まくると思われる。続きを読む投稿日:2022.05.29
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