猫の本棚
木村衣有子(著)
/平凡社
作品情報
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。武田百合子から谷崎、浅生ハルミンまで、数々の「猫文学」に登場する猫たちの尽きない魅力を、一冊一冊、丁寧に読み解いてゆく。猫と本をこよなく愛する人へ贈る、名作「猫文学」ブックガイド。
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 3.0 (10件のレビュー)
-
古今東西、猫を見つめる作家たちの小説やエッセイの紹介本なのだけど、おや??なんか一味違うのは、木村さん自身の持つ猫への距離感のせい? 私は一時期、行きつけの(*^_^*)図書館で「じゅんさん、猫の新し…い本が入りましたよ」と司書さんから声をかけられるほど、猫本を借りていたことがあります。
ただ、司書さんの言う“猫の新しい本”には猫が主人公のファンタジーとか、猫の写真集とかも含まれていて、申し訳ないけどそれは私が読みたいものではなかったんですよね。私が読みたいのは、ひたすら人間が猫を愛するエピソード、猫にやられちゃった人々のお話なのでした。
私自身、うちに今いる15歳と1歳の二匹の猫たちがただただ可愛くて、猫と一緒に住めるという幸福に感謝、そしてまた、去年15歳で身罷った猫には特別の思いがあるという、結局、同類の話が読みたいということから、なんですね。
でも、この「猫の本棚」で木村さんの取り上げた人間たちは、猫と人間との間の線引きが時にかなりのクールさであれれ???と思わせられてしまった。もちろん、猫を愛する人々のお話、ではあるのだけど、そっか、そういう角度からの猫大好き物語集もありだよね、と新鮮な思いで読みました。
たとえば、私の猫本コレクションで一番好きだと思っている金井美恵子「遊興一匹 迷い猫あずかっています」も、木村さんにかかると
金井美恵子がいくらトラーを甘やかしたとて、そのトラーの可愛らしさを綴る文章は決して甘ったるいものにはならない。徹底した甘やかしをシニカルにクールに描く。・・・それに金井美恵子が、猫を冗談めかした喩え方でしか擬人化せず、あくまでも愛玩動物として見ていることも、その甘やかさを引き締めている。
となり、
なるほどね・・、私はここまで猫を甘やかしはしないから、まだ私は大丈夫、なんて思っていたのが、う~~ん、やっぱり私の方がアブナイだろうか、なんて、初めて思ったり、
先般、トラーが息を引き取った時には、金井さんとお姉さんはどうされているだろう、と心配していたら、金井さんのエッセイで「トラーがいないとつまらない」と姉を言い合っている、とあり、
悲しい、ではなく、つまらない、と言われる金井さんに敬服したりしていたのだけど、その根本のお気持ちがここにあったのか、とまで思い当たったり。
また、内田百聞「ノラや」は、読みたびに大泣きしてしまう本なのだけど、そんな百聞にさえ、木村さんは、
彼は元来の猫好きではない。(これは確かに百聞自身も繰り返し言ってるけど)ノラが特別だったわけ、それはなんだろう。百聞はそのわけを自分ではわかっているにちがいないのだけど、はっきりとわかるように書きはしない。ノラは百聞の胸中の何かを開く鍵だったのだと思う。
と。
木村さんは、猫好きである自分が好き、という人がとてもお嫌いのようで、(そのお気持ちは私にもよくわかります。)そんな目線からの猫本紹介だから、なんでしょうね。
う~~ん、私はまだまだ修行が足りないなぁ、なんて、頷けるところも多かっただけに猫好き道(*^_^*)の奥深さを感じさせられた一冊でした。続きを読む投稿日:2011.11.04
著者は、猫が好きな自分が好きという人がひどく嫌いらしい。
猫がかわいくてたまらなくて、メロメロになっている人もあまり好きではないようだ。
だから、選ばれている本も、猫に対する眼差しがクールなものが多…い。
そして古い本が多いからか猫の飼い方が現在と違い、放し飼いや私からするといい加減で適当に思えることが多くて、猫に対する考え方も昔と今とで随分変わったものだと思った。
著者はそういう、現代の室内に閉じ込めて甘々に甘やかして猫っ可愛がりすることが嫌なのだろう。
正直私は猫が好きで、猫を好きな自分も好きだ。
猫が好きという部分も含めて自分だからだ。自分を好きだから本当は猫のことは見ていないと、どうして断言できるだろう。
猫も自分も好きに決まっているではないか。
そのため、初っ端の前書きの時点で著者とは気が合わなかったし、読み終わっても同意できない。
ただ、迷い猫を探しているポスターに対する気持ちは痛いほどわかるし、全く同じだった。
結局、猫に対するスタンスは人それぞれ全く違うということなのだろうな。続きを読む投稿日:2021.03.10
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。