文化人類学入門(増補改訂版)
祖父江孝男(著)
/中公新書
作品情報
文化人類学とは、社会・文化・経済・宗教をはじめ諸分野にわたって、またそれぞれに異なる世界の民族を比較検証する広範な研究対象を視野に収めた学問である。その方法論として、フィールド・ワークによる具体的でしかも忍耐強い実証的な調査が重視される。本書は、この多岐にわたる学問を系統的に要約整理した入門の書として、一九七九年刊行以来、多くの読者を得て版を重ねてきたものを増補改訂し、学界の新しい情報を提供する。
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商品情報
- シリーズ
- 文化人類学入門(増補改訂版)
- 著者
- 祖父江孝男
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 1990.02.01
- Reader Store発売日
- 2014.12.21
- ファイルサイズ
- 7MB
- ページ数
- 289ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (29件のレビュー)
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1980年頃に初版が出版されたため、現在の研究を鑑みると少々変化している部分や新たにもたらされた考え等があるとは思うが、文化人類学についてその成立の歴史から内容に至るまで、大変わかりやすく解説している…。まさに入門者にはぴったりの一冊だと思う。続きを読む
投稿日:2015.09.27
ほかの人のコメントに同じく、思っていた内容と違っていた。完全に文化人類学という学問の説明。柳田國男的なのを期待して読むとガッカリする。
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p.35
……この実験において、チンパ…ンジーのかわりに……二人の人間であればどう……だろう?人間……には……言語がある。そのため前からいる者は新入りに事情を口で説明することができるので、二人はただちに協力してロープをひくことができる。
【疑問】どうして同一言語を操る人間同士という前提なのか。外国人同士とまではいわなくても、沖縄から出たことのない年寄りと青森からでたことのない年寄りで会話が成り立つとは思えない。設定が少し雑すぎる。
p.41
……日本語で「文化」というと、「教養」や「知性」の意味にとられやすい……ので、今西錦司氏などは、文化人類学的な意味での文化を「カルチュア」と片カナであらわすことを提案しているが、たしかによい方法と思われる。
【疑問】ただの逃げでは……。
p.207
……固有の宗教の存在していたところへ他の宗教が接触し、両者が融合されたという例は、他の民族のあいだではあまりないといってよいだろう。たとえばイスラム教の存在しているところへキリスト教が入ろうとすれば、両者のあいだには烈しい憎しみと闘争がおこり、……力の強い方が残って他は駆逐されてしまう。二つの宗教が仲よく妥協しあい混合融合しあうなどということは、あまり例のない日本の特殊だとみてよい……。
【疑問】イスラムもキリストも一神教で且つ出所は同じ。それに対して神道は宗教と呼べるかさえもあやふやで、仏教はさらに中国、朝鮮を経由する間に元の教義さえも可也変質して、ほとんど儒教化してしまっている。両者を同じ舞台にあげて論ずることにそもそも無理があるのでは。
p.220
……10世紀になると、弟はこのオトを二つつづけて「オト・オト」とよんで、「弟」としての名称が生まれた。他方……「イモ」をくっつけて、「イモ・オト」から、結局今日の「妹」という名称が生まれた……。
【疑問】オトヒトとイモヒトの転訛がそれぞれオトウト、イモウトであり、オトが二つとかイモにオトがついたとかいうのは誤り。どこからこんな変な説を引いてきたのか甚だ謎。続きを読む投稿日:2023.11.08
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