なぜアメリカは日本に二発の原爆を落としたのか
日高義樹(著)
/PHP研究所
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日本人が毎年の夏、半世紀以上にわたって「二度と原爆の過ちは犯しません」と祈りを捧げている間に、世界では核兵器を持つ国が増えている。そうしたなか、日本は平和憲法を維持し、核兵器を持たないと決め、原子力発電もやめようとしている。だが、それで本当に悲劇は繰り返されずに済むのだろうか。著者が日本に帰国すると、若い人々が口々に「理由のはっきりしない閉塞感に苛立っている」と述べ、日本国家に対する不信感を隠さないという。そこで著者は、本書の「まえがき」で、こう綴る。「日本はいまや原点に立ち戻り、国家と戦争、そして核について考えるべきときに来ている。日本が変わるには、考えたくないことでも考えなければならない」。アメリカは何を考えて大量殺戮兵器である原爆を製造したのか。なぜ日本に原爆を投下したのか。史上空前の無慈悲な仕打ちはどのように日本に加えられたのか。新たな記録の発掘と新証言をもとに、「真実」に迫る。
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この作品のレビュー
平均 3.7 (7件のレビュー)
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読みやすい構成で一気に読了。
アメリカをよく知る著者の分析が面白い。
私の浅薄な知識では、日本海軍は開戦後長期の間持ちこらえられないことは、事前に解っていたと記憶している。大本営の指導力のなさというの…はその通りだが、船乗りが戦闘に長けていただけ、というのは著者の言い過ぎだろう。
また、二度と落とされないようにするために、抑止力を持たなければならないというのは議論の余地がある。続きを読む投稿日:2014.06.09
日本が戦争で負けるとわかっていたときに、原爆を二発投下したアメリカが解せなくて、読んでみた。理由はなんとなく想像していたのと近かったので納得。
ただ東京大空襲のときの被害の大きさは、原爆のものと匹敵し…ていたのは知らなかった。六章の、いまの現実のほうが恐い。また世界は戦争へと向かっているような気がする。そのきっかけがこのアジアになりそうだと思ったのは気のせいか?
いつまでも同じ世界情勢ではいられない。
集団自衛権でいろいろ言われてはいるが、この章を読むと、そして、アメリカが弱体化し、中国が国際法を領土、海洋を奪い始めているいま、ゆったりとした戦後のアメリカ植民地化している平和から国家として、まともなものにならなきゃ、と思う。
福島原発についても書かれている。原発が日本にあることで、日本はすぐにでも核保有国になれる、ということが、他国への抑止力となっていると他の本で読んだし、納得はするが。だがごみ箱のない放射性物質をまきちらすのもね。続きを読む投稿日:2014.05.14
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