楊令伝 六 徂征の章
北方謙三(著)
/集英社文庫
作品情報
南北の動乱が終息し、呉用は江南から救出された。金国では阿骨打が亡き後に呉乞買が即位し、国の体制を整えつつある。梁山泊は、制圧した地域を守りながら、来るべき宋禁軍との全面対決に向けて戦力を蓄えていた。候真は、黒騎兵を抜けて新たな任務に就く。一方、扈三娘は息子たちが消えたという報せを受けて洞宮山へ駆けつけるが、聞煥章の劣情渦巻く奸計に陥ってしまう。楊令伝、風雲の第六巻。
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- 楊令伝
- 著者
- 北方謙三
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- 集英社文庫
- 書籍発売日
- 2011.11.25
- Reader Store発売日
- 2012.12.07
- ファイルサイズ
- 0.5MB
- ページ数
- 400ページ
- シリーズ情報
- 既刊15巻
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 4.1 (35件のレビュー)
-
呉用が楊令を見つめてくる。
「行こうか、梁山泊へ」
「ほう、本気になったか」
「いままでも、本気だった。本気であるがゆえに、勝つ道筋が見えなければ、立つこともできなかった」
「そんな道筋はどこにもない…。俺たちにもないが、童貫にもない」
「確かに、そうだ。私は、確かに、いや楊令殿自身に、手を握って引き摺り込まれたかったのかもしれない」
「いくらでも引き摺り込んでやる。反吐が出るほどにな。俺が足りないと思っていたものが、これで揃った。あと足りないのは、兵力ぐらいなものだ。それはおまえの頭でなんとかして貰うしかない」
「わかった」
この巻は大きい戦の続いたシリーズの「転」巻のようものだ。今まで揃った漢たちの小さなエピソードを繋げている。
一番大きいのは、聞煥章の人生に決着がついたことである。思えば、優秀な男だった。優秀なだけの男だった。頭だけよくて志がない男が国政に係わるとろくなことがない、ということの象徴のような男だった。「水滸伝」で消えるべきだと私は思っていた(あれだけ多くの漢がなくなったのだから、敵役の重要人物も死んで欲しかったという意味である)。生き残るにはそれなりの意味はやはりあった。彼が企てた燕州の「夢」は、その後いろいろとバリエーションを持ちながら活きていくのだろう。ただ、そういう男の運命の決着の付け方としては、これは私は一番相応しかったと思う。扈三娘にとっては、可哀想だったが。彼女には悲劇ばかりが襲い掛かる。美人薄命ならぬ、美人薄運か。せめて、長生きしてもらいたいものだ。
候真の昇格(?)も非常に興味深い。
童貫の王進の里訪問も大きなトピックだった。おかしいなあ、と思っていたが、青蓮寺も禁軍もちゃんとここのことは把握していたのだ。それでもここを急襲するようなことは何故かなかったのだという。少し青蓮寺を好きになった。
意外にも吉田戦車の解説は今まででピカイチのものだった。楊令のことをよく理解している。
日本には珍しい「革命小説」いよいよ快調である。続きを読む投稿日:2011.12.02
5巻
4.1
阿骨打にしろ方臘にしろ、上に立つ人間というのは立つべくして立ってると感じる。もちろん楊令も。蕭珪材楽しみ。
6巻
4.0
時が経つのが早い。王進が58になったと思ったら、セカンドジ…ェネレーションたちが次々に育ってる。
それにしても子午山の存在は異質すぎる。王進が達した境地に立ってみたい、何十年もかけて。続きを読む投稿日:2021.05.04
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。