なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門
岡田斗司夫(著)
,福井健策(著)
/CCCメディアハウス
作品情報
著作権って何? どうして必要なの? 自分で本を自炊すると著作権違反になるの? 著作権がないと面白い作品は生まれない? TPPに参加すると著作権はどうなる? デジタル時代に生じる素朴な疑問をめぐって、気鋭の弁護士、福井健策と評論家の岡田斗司夫が対談。話題は電子書籍の自炊から、コンテンツのマネタイズ、国家とプラットホーム、情報と経済の新しいあり方まで、縦横無尽、とんでもないところに飛びまくる! 岡田斗司夫の大胆な発想に、福井弁護士はどう答えるのか!? 本書を読めばデジタル時代の著作権との向き合い方、そして未来が見えてくる。
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商品情報
- ジャンル
- コンピュータ・情報 - IT・Eビジネス・資格・読み物
- 出版社
- CCCメディアハウス
- 書籍発売日
- 2011.12.01
- Reader Store発売日
- 2012.07.13
- ファイルサイズ
- 1.9MB
- ページ数
- 224ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (70件のレビュー)
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キュレーターやバイラルメディアが儲かる世の中で、著作権の意味を考えている。
著作権の未来に関する、ある思考実験の話。著作権はなぜ生まれたか、今どう作用しているか、その課題は、からはじまり「今の著作権法の守り方はジリ貧」なので代替手段を考えよう、という対談もの。
思考実験の中…心は、現在の著作者が権利を管理する方式から、フリー化して、ファンからスポンサーを募る(岡田氏)/利用料から一定率を還元する(福井氏)方式。いずれもその方がコンテンツが流通しやすく、著作者も世にコンテンツが知られやすく、ユーザーもコンテンツを使用しやすくなるだろう、という。著作権法は変わっていくべき、は両者一致しても、そもそも著作権で守るべき対象、が両者違っているのが面白い。
後半は日本のコンテンツ戦略や米国のプラットフォーム覇権まで扱ってます。日本鬼子(ひのもとおにこ)やヘタリアを、日本の戦略として「冴えたやりかた」と呼ぶのはとても納得だしもっと広がれば良いと思う。続きを読む投稿日:2014.11.13
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岡田斗司夫らしく、極論で反例を問いかけながらダラダラと雑談形式で進む本。彼のYouTube動画を見ていて思うが、実験結果や調査結果に基づく知識ではなく、感覚的で天才的な論理展開をしているだけなので、良…い意味で肩の力が抜けている。悪い意味では、内容が「ただの意見を言ってみた」与太話であり、どこにも辿り着かない。ゴールを求めているのではなく、考え方を突き合わせるような読書だからそれで良いのだが。
面白いのは、著作権の範囲における家族ならOKというルールに対して、1万人の養子の是非を持ち込む点。あり得なくもないし、こうした検証は子供手当のような現実問題でも想定すべき。養育の事実関係が必要と応える福井弁護士。これに対し、子が親を扶養するケースだってあるだろうと返す。1万人が会費のようで会費ではない、親への仕送りをする、というような。で、答えはない。
コンテンツにお金を払うか否かは、付随する周辺商品から対価を得るか、サブスクリプションのような契約下になければ、当然払うべきであり、商品のもつ「複製しやすさ」という性質が、複製しにくいものと区別されるのは本来的におかしい。万引きし易い店なら、なんで商品にカネを払うのさ、と言っている感覚。
芸術家は違うとか、認知度向上が重要だとか、そもそも違反をどのように見抜くかという点はあるし、ファンビジネスの成立もあり得なくもないが。本書は10年以上前なので、生成AIについては全く想定されず、語られる事はない。岡田斗司夫のAIについての意見は気になる所である。続きを読む投稿日:2024.04.29
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