紫式部日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
紫式部(著者)
,山本淳子(編者)
/角川ソフィア文庫
作品情報
華麗な宮廷生活を活写しながら、その生活に溶け込めない自身の複雑な心境も語る。同僚女房やライバル清少納言についての言及には対象を批判的に見る目が利いている。『源氏物語』成立の背景を知るための最適の書。※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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商品情報
- シリーズ
- ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
- 出版社
- KADOKAWA
- 掲載誌・レーベル
- 角川ソフィア文庫
- 書籍発売日
- 2009.04.25
- Reader Store発売日
- 2012.02.24
- ファイルサイズ
- 3.3MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (16件のレビュー)
-
人生の晴れやかさとしめやかさ、甘さと苦さ
『紫式部集』によれば誰も声をかけてくれず、「仲良くしてください」と歌を送ってもはぐらかされる始末。
結局欠勤してしまい、それがこじれて五ヶ月にもわたりひきこもるはめになりました。(本文・寸評より)
…角川ビギナーズ・クラシックスにはいろいろあるが、だいたい、現代語訳→原文→寸評+コラムという形になっている。
未読者や挫折者には「読んでみたい」と思わせ、既読者には「そんな読み方があるのか」と思わせる、その両方ができたら、このシリーズとして成功なのだと思う。
そういう意味で本シリーズの『紫式部日記』は結構好き。<寸評>の部分を上手く使っている。
『紫式部日記』といえば
清少納言の悪口を書いてあるやつか
というイメージが強いように思う。
少なくとも私はそれで、あまり好きではなかった。
原文を読もうと頑張ったことがあるが
「あかんこの人、性格暗すぎ・・・」と挫折した。
が、本書は、紫式部の暗くてじめじめして、ちょっといけずなところを
とても好意的に読み解いていて、新鮮だった。
それも、根拠のない読み方ではなく、きちんと学説を紹介した上で読み方を提示したり、
上記のように『日記』には収録されていない『式部集』から窺える式部の姿を紹介したり。
最後に添えられた解説も興味深い。
「政治的な意味、個性的な表現」と題した文章、一部抜粋すると
また晴れの日とである中宮自身にしても、紫式部の描くその姿は、決して肩で風を切るような様子ではありません。
彼女が歩んできた道の険しさは、当時の貴族社会の人々なら皆常識として知っていたことでしょう。
この作品は、一見華々しい世界がはらむ「苦」の面をあえて目をそらさずに記しているのです。
紫式部にしか書けない、人生の晴れやかさとしめやかさ、甘さと苦さのない交ぜになった個性的な宮仕え記録。
・・・そんなこと言われるとやっぱり原文再チャレンジ?(笑)
ビギナーズ・クラシックスは、「原文を読んだ気になる」ものよりも、「原文を読みたくなる」ものが一番だなあ、と思った。続きを読む投稿日:2014.10.03
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図書館の大河コーナーにありとりあえず借りてみましたが、読みだすと、これが読める。古典は苦手の私にも、現代文、原文、解説、の順に日にちを追って印刷されている。細切れになっているところが読めた理由かも。そ…れに山本さんの現代文、解説がとても分かりやすい。やはり手元に置かねばと購入しました。
「紫式部日記」は、彰子の出産の様子を記すようにとの命令から書かれたものだとの推測。書かれたのは2年後だがその時はメモを取っていたのではという解説。后の出産は一大事、一大イベントであるのがわかります。血は穢れとされ天皇は穢れに遭ってはならないので后姫たちは内裏から出て実家などに帰る。本人は几帳の中にはいるものの回りには女房だけで40人が控え、出産の無事を祈る祈祷の僧侶などもいて、紫式部は分娩室の次の間にいた。道長は几帳の外でサポートし大声をあげている。
「紫式部日記」は
A 前半記録部分」寛弘5年(1008)秋の彰子出産前から翌年正月3日まで
B 消息体 「このついでに」で始まる手紙文体部分
C 年次不明部分 いつのことかしらされない、二、三の断片的エピソード
D 後半記録部分 寛弘7年(1010)元旦から正月15日まで。
この構成は、一旦記録を書き終えた紫式部が飽き足らずにその後を書き加えたとも、紫式部が残した幾つものメモが後の人の手でつなぎ合わされたためとも考えられるが、謎のままだとある。
「紫式部日記」は作者の書いた原本はもちろん、古い時代に書き写された本も伝わっていない。現在残るのは「紫式部日記絵巻」の絵詞以外は皆、江戸時代以降に書き写された写本や印刷された版本ばかりだとある。
2009.4.25初版 2023.11.30第14刷 購入続きを読む投稿日:2024.05.04
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