原発「危険神話」の崩壊
池田信夫(著)
/PHP新書
作品情報
福島第一原子力発電所の事故は、それまでの「安全神話」を打ち砕いただけでなく、炉心溶融が起こると数万人が死ぬといった「危険神話」をも崩壊させた。放射能の健康被害は、予想よりも小さく、チェルノブイリ事故とは明らかに違った。震災後、マスメディアもネットメディアも放射線の危険を誇大に報じ、多くの人が「リスクゼロ」を求めた。しかし、科学的知見によれば、「100ミリシーベルト以下の健康被害は0.35%以下」であることは確実にいえるという。また、発癌リスクを問題視するなら、喫煙や塩分の取りすぎや飲酒も危険であり、さらに携帯電話や日焼けサロンも危ないとの報告もある。同時に、著者はメディアが煽った「脱原発か否か」の議論も愚問だと斬って捨てる。問題は特定の資源の是非ではなく、市場で多様なエネルギーを柔軟に組み替える必要があると説く。メディアと知識人を名指しで批判した、闘う経済学者の勇気ある言論である。
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商品情報
- シリーズ
- 原発「危険神話」の崩壊
- 著者
- 池田信夫
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2012.02.15
- Reader Store発売日
- 2012.02.24
- ファイルサイズ
- 1.3MB
- ページ数
- 192ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (15件のレビュー)
-
たまには原発肯定派の意見も読んでみようと手にしたのが本書だ。
うん、思い切り肯定している。福島第一原発の事故で、原発の安全神話
が誤魔化しの上に成り立っていることがばれちゃったが、本書で著者が
主張…しているのは「放射能は危険」という神話も崩壊したってことらしい。
曰く、福島第一原発の事故で死者が出ていないから…だそうだ。いや
いや。死者が出てもおかしくない事故だったが、偶然の連鎖で原子炉
の爆発が避けられたのではないんだろうか。
発がんリスクだけを比較すれば、放射能より塩分の過剰摂取や
喫煙の方が危険だと述べているのだが、そもそも比べるものが
おかしくないか?
放射能の人体への影響は一律ではないし、発がんだけを問題に
するの乱暴じゃないだろうか。
一時期、ヒステリックな反原発運動が盛り上がった。それへの反論
なのだろうけれど今後起るかもしれない健康被害を無視して、
「大した事故じゃなかった」と断定してしまうのは危険だ。
それでも、原発推進から一転、「原発ゼロ」を叫び始めた朝日新聞
批判や、話題になれば何にでも飛び付く武田邦彦批判、胡散臭い
自由報道協会批判は面白かった。
原発肯定派の人はこういう風に考えているのかという参考には
なった。だからって、私は肯定する気はないけれど。未だに
懐疑派です。続きを読む投稿日:2017.08.18
原発に反対するわけでもなく、推進するわけでもなく、色々あるエネルギーの選択肢を、あくまで冷静に分析してみようとする本。
内容の軸にあるのは、冷静に分析した時のコスト比較では原発が有利、なので再稼働すべ…き、という論調です。
出されているデータが正しいものだと仮定して、書いてあることは非常によく理解できます。
火力と比べて原子力のほうがトータルリスクは低い、と。
「明確に有害である部分がわかる火力」と「有害か無害かよくわからない(けど害は低いんじゃない?ってデータがかなりある)」を見比べた時に、やはり問題なのは「よくわからない」部分でしょうね。
ここはどうしても感情が入ってしまう部分になります。
なので著者が求める再稼働の方向性には、なかなか政府も世論も導かれないものと推測します。
とはいえ、原子力に限らず、冷静に分析すべし、という姿勢は、この本から多く学ぶことができました。そのため★4つです。続きを読む投稿日:2012.09.09
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