新聞社―破綻したビジネスモデル―
河内孝(著)
/新潮新書
作品情報
新聞という産業は今、様々な危機に直面している。止まらない読者の減少、低下し続ける広告収入、ITの包囲網、消費税アップ、特殊指定の見直し――そして何より、金科玉条としてきた「部数至上主義」すなわち泥沼の販売競争は、すでに限界を超えている。いったい新聞は大丈夫なのか。生き残る方策はあるのか。元大手紙幹部が徹底的に解き明かす、新聞が書かない新聞ビジネスの病理と、再生への処方箋。
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商品情報
- シリーズ
- 新聞社―破綻したビジネスモデル―
- 著者
- 河内孝
- ジャンル
- 教養 - ノンフィクション・ドキュメンタリー
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2007.03.19
- Reader Store発売日
- 2012.02.24
- ファイルサイズ
- 1.5MB
- ページ数
- 220ページ
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この作品のレビュー
平均 3.4 (41件のレビュー)
-
メディアとしての新聞が、かつての影響力を失って久しい。
今日では、テレビやインターネットなどの新興メディアが台頭したことで、新聞は「無くては困るもの」ではなくなった。しかし、この現状を新聞社は正確に把…握できているのであろうか。元毎日新聞の常務取締役を務めた著者の答えは「No」である。
本書は、新聞の言論機能ではなく、あくまで「産業としての新聞の現在」(p.4)を論じることを目的としている。特に、新聞社の販売制度やテレビ局との関係を分析対象として、これらのビジネスモデルは既に「破綻」していると批判する。例えば、現在の新聞社は、その販売経費が四〇~五〇%を占める「相当なコスト高体質」(p.19)に陥っている。この背景には、部数の増加による広告収入の増益を以って、そのコストをカバーするというビジネスモデルがある。しかし、新興メディアが台頭する今日では、部数の増加は必ずしも広告収入の増益に繋がらなくなった。もはや、このビジネスモデルは「破綻」しており、それどころか様々な歪(「押し紙」問題など)を生じさせていると指摘する。
著者は、今日の新聞界の最大の問題は「過剰な部数至上主義と過当競争体質である」(p.165)と力説する。既にオールド・メディアとなった新聞にとって、言論機能とビジネスモデル-この両輪の改革は遅かれ早かれ不可避となることは明らかである。一般的には、前者の問題点が注目されがちであるが、後者の問題点を簡潔にまとめた一冊として、本書は勉強になった。
ただ、この破綻したビジネスモデルに代わる新しいビジネスモデルを構築することは並大抵のことではない。本書でも、著者の改革案が提示されているが、これはあまり説得的ではない。今後、新聞社はどのようにして生き残っていくのか、あるいは、生き残る必要はないのか・・・。この問題はまだまだ議論の余地がありそうである。続きを読む投稿日:2012.02.21
毎日新聞社の常務を務めた著者の目から、新聞を取り巻く現状と展望(+提言)について語る。
活字離れではなくて新聞離れであるという事実。
「紙」の販売にまつわる収益構造のねじれ。
(子会社の)TVをめぐ…る利権の渦。
二大新聞社の野望。
など、新聞が抱えるさまざまな問題についてである。
このうち「二大新聞社」というのは読売と朝日のことであり、毎日はカヤの外ということになる。そこで著者は「第三の極」(三番手以下の新聞社の大同団結)を提案する。
だが、これらの“美しい”ソリューションは、各社のメンツ(企業文化)や拡大再生産の発想(守旧派の抵抗)の前で実効性を持つのだろうか。
結局、新聞は読朝の二大潮流に収斂し、やがて衰退していく未来しかイメージできないのだが…。続きを読む投稿日:2019.06.13
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