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  • 嫌われる勇気

    嫌われる勇気

    岸見一郎,古賀史健

    ダイヤモンド社

    一つのものの考え方

    生き方の方向付けとしては良い本であると思う。過去から人間形成されるなら、同じ境遇の人間は同じ未来を歩むだろう。しかし実際はそうではない。 一方でアドラー心理学は、未来志向があるから同じような過去を経験しても、人はそれぞれ同じ方向に向かうのではないという思考に立つというもの。たしかに読み解いていく中で納得はでき、対話形式でわかりやすく書かれているので、すぐに読み終えることができる。 読んだ後に余韻は残るが、やはり人というものは過去の記憶を消し去ることはできないもので、アドラー心理学的に0と1の世界のみで、人の心は割り切れないものであると考えこむことになる。 冒頭にも書いたように、本書は指南書となりえるだろうが、実践に持ち込むまではかなり時間がかかりそうだということを覚悟したうえで読んだ方が良いように思う。 しかし一読する価値はある。

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    投稿日: 2015.04.10