yoppy-001さんのレビュー
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ゼツメツ少年(新潮文庫)
重松清
新潮文庫
切なくも不思議な感動
「ゼツメツ」この物騒に思える言葉をキーワードに行動する少年・少女たちのお話。 小説家と半ばその作品の登場人物になってしまっている家出少年との手紙による会話、それと並行して進行する少年・少女の家出中(冒険?)にある出会いやエピソードの数々。 なんか、子供時代にこんな感じに近い感覚があったようななかったような。・・・でも、私には彼らのような行動力もなかったし、自分と向き合う勇気も持ち合わせていませんでした。 そのことについて後悔をしているわけでも、それで良かったとも思うことが未だに出来ないのはなんだろう?そんなことを考えてしまいます・・今年の夏にもう一度読んでみようと思っています、なぜなら、これは夏休みの間の物語だからです、そうするともっとぐっと迫って感じることがありそうだからなんです。
1投稿日: 2017.02.18
夜は短し歩けよ乙女
森見登美彦
角川文庫
めくるめく京都の夜
夜から明け方前にかけての本当に短い時間の出来事・・・。 読んでいて極彩色のお祭り騒ぎみたいな風景が頭の中に展開されました。 詳細はネタバレになってはいけないので書きません。 個人的には映像化はしてほしくないお話です、なぜならこの感覚が視覚で固定されるのはつまらないと思うからです。 不思議なお酒(偽電気ブラン)と果てしなく続く宴会のような騒ぎ。 初めはなんだこれ?と感じた独特の文体がじりじりと京都の夜の迷路に迷い込ませてくれます。
1投稿日: 2015.01.10
