
関東周辺歴史トレッキング 攻める山城 50城
清野 明,萩原 さちこ
山と溪谷社
山に登っても城跡を見たい人には良いかも
トレッキング・ハイキング目線での山城紹介ブック。 トレイルマップ的な案内がついていて、ハイキングついでに城跡見学をするという目的なら十分参考になると思う。 その逆で、城跡見学目的で山に登るというのだとちょっと情報不足に感じる。 山梨県大月近辺の烽火台が多く紹介されているが、城跡見学では訪れないかな。。。 とはいえ、あまりないジャンルの本で貴重だと思う。 城跡の縄張り図が併せて掲載されているといいのだけれど。
1投稿日: 2020.06.07
京都に行く前に知っておくと得する50の知識 - 初心者からリピーターまで、京都に行くならどっち!? -
柏井壽
ワニブックス
2回目以降の京都旅行におすすめ
タイトルが軽くてちょっと損しているのではないかと思う、濃い内容の京都案内本。 といいつつ、タイトルにあるように京都に観光に行く人は読んでおくとよいと思う。見どころの要点が要領よく示されている。行ったことのある場所は納得の内容、行ったことのない場所は、こんな楽しみ方があるのかという内容で、京都経験が豊富な人にはどうかわからないが、普通の観光者には魅力ある内容が紹介されている。 得するといわれると趣旨と違う気がするけど、本書を読んでから京都に行くと、きっともっと楽しめると思う。
0投稿日: 2019.11.03
仕事が速いのにミスしない人は、何をしているのか?
飯野謙次
文響社
若手を中心に、中堅ビジネスマンも一読しよう!
日常の仕事に向かう中で、ミスを避けるために固める足下のことが適切に触れられていてなかなかの良書だった。 この手の本でよくある、著者の思い込みが随筆的に述べられているのではなく、著者が失敗学に主体的に取り組み、数多くの事故事例を収集して組織的に分析した結果が反映されている点が好印象。 若手を中心に、中堅ビジネスマンも一読する価値があると思う。
0投稿日: 2019.06.09
一生使える見やすい資料のデザイン入門
森重湧太
インプレス
伝わるプレゼンテーション資料へのエッセンスがぎっしり
伝わる資料へのエッセンスがよく示されている本だと思います。知っていること、意識していることもたくさん書かれていますが、あまり意識できていなかったことも書かれていてなかなか良いです。簡単に実践できるので、日頃から意識することで資料の質が向上すること間違いなし。 それにしても日本で使われている資料は、一般においても、公的機関においても非常に見にくいですね。仕事の本筋ではないとして、表現方法に対する意識が低いように思われますが、ちょっと気をつけるだけで大幅に質が向上するものなので、本書のような内容は多くの方に有益だと思います。
0投稿日: 2019.03.30
吾輩は猫である
夏目漱石
青空文庫
古典的名著は純粋に面白かった
古典的名著として紹介されることの多い本書ですが、そもそも娯楽用新聞向け小説として発表されたもの。日本初の試みであったはずで、実験的取り組みとは思えない完成度。小学校高学年~中学生の頃に推薦図書として紹介されていたけれど、中学生にはちょっと難しいでしょう。大人になってから改めて読むとウィットに富んでいてとっても面白い!
0投稿日: 2017.08.06
オリンピックの身代金(上)
奥田英朗
講談社文庫
緻密なミステリー。面白かった!
オリンピック開催往時の世相が非常によく書かれており、情景が目に浮かぶようだった。私が育ったのはそれからすでに20年程度経ったころだったが、当時の雰囲気を残しているところもあり、懐かしい気分に浸りながら読書を進めた。 ミステリーではあるが単なる謎解きではなく、当時の社会が(そして、現在の社会も)抱えている社会的問題を事件に照らして浮かび上がらせ、社会に対して課題を問う意味でも良著だと思える。 併せて、全編を読むと登場人物に無駄がなく、非常によく練られた構成だった。
2投稿日: 2017.08.06
君の膵臓をたべたい
住野よる
双葉文庫
ストーリーは面白かったが、作品としてはまだ若いかな。。。
すでに多くの方のレビューで語りつくされているとおりはあるのだけど、ついついレビューを書きたくなってしまう。 ということは、読んでみてそれなりに好きだということかな。 ストーリーはそれなりに面白かった。友達以上、恋人未満の関係を記しているレビューが多いけれど、単にそれだけではなくて桜良の寿命を見据えた上での抑制的判断と考えた方が読んでいて深みが出るだろう。 残念ながら文体が拙く作品の価値を減じてしまっている感がある。多くの人が指摘しているようにライトノベルの域を出ない感じ。この作者の作品はほかに読んでいないのでわからないけれど、これからの成長に期待したい。作中でも触れられているような作家への憧れも文体から察せられるが、まだまだこなれていない感じがする。 本屋大賞2位はちょっとどうかな。。。
0投稿日: 2017.08.06
はなとゆめ
冲方丁
角川文庫
枕草子を読みたくなった
小説としてあまりとりあげられない題材だと思うのだが、よくぞ書いたと思った。 光圀伝にも似て、前半じわじわ~っと作品全体の基礎が描かれ、後半に一気に盛り上がってくるような作品構造。 前半の基礎を描く部分に耐えて読み切ればそれなりに楽しめるはず。 盛り上がりは、もっとドラマチックでもよかったのでないかと思う。 本作品を読んで改めて枕草子を読んでみたくなりました。 初段の春はあけぼの、しか読んでいないし。。。
1投稿日: 2017.08.06
小説 君の名は。
新海誠
角川文庫
映画で見るべき
映画を見てから、本書を読みました。 この作品は、映画で見るべきでしょう。小説の内容も映画以上でも以下でもなく、文章にするからこそのより深い描写もなく、ちょっと残念でした。まあ、ノベライズ作品はこんなものでしょう。逆に言えば、映画はよく映像化されているということですね。 個人的には、三葉が父親をどのように説得できたのかが最大の疑問であり興味点でしたが、その描写も特に触れられておらずがっかりでした。
0投稿日: 2017.08.06
土の城指南
西股総生
学研
本書を読んで城跡に行こう!
とても楽しく読みました。そもそも、自分が城跡好きだからかもしれないけれど。これまで城跡なんて興味が無かったという人が読んでも、魅力に気付いてくれる人がいるのでないかなぁ。 筆者による城跡に関する考察と、城跡の各パーツに関する説明、それから城跡に関する筆者の随想/主張が程良いバランスで記述されています。 筆者の縄張り図及び城跡への想いがひしひしと伝わって来て、そこが本書の魅力だと思います。 城跡/史跡の保存に関する主張や、復興天守に関する主張は、大いに共感できます。 多くの方に読んでもらって、まだまだ残されている歴史の痕跡に触れてもらえたらいいなぁと思います。 みなさん、本書を読んで、城跡に行きましょう!!
0投稿日: 2016.04.06
