
天そぞろ(5)
あかほり悟,北崎拓
ビッグスピリッツ
結末がちょっとイマイチ
個人的には4巻までがかなり面白かったので、この終わり方は残念という感じでした。結局なぜタイムスリップしたのかもわからず・・・。 5巻のクライマックスは「池田屋事件」で、その後はアッサリ終わってしまったという印象です。(もしや打ち切りだったの?) 絵はキレイだし、迫力もあり、登場人物の心理描写もうまいな~と思っていたので、せっかくなら函館戦争やその後の顛末までもっと読んでみたかったなと思います。
0投稿日: 2017.05.05天そぞろ(4)
あかほり悟,北崎拓
ビッグスピリッツ
木工さんの言葉が重い・・・
源吾、楓ともに3巻末のピンチを乗り切り、ホッとしたのも束の間。追手から逃れるための逃亡生活が始まるかと思いきや、何と楓が現代に戻ってしまいます!(勘のいい人は表紙で気づいたかも?)単行本で読む限りでは、本当に話がサクサク進んで気持ちいいです。楓は再び江戸時代へタイムスリップするようで、巻末では有名な池田屋事件がほのめかされいます。次巻完結だそうで残念な気もしますが、どんなラストになるのか目が離せません! と、本編は盛り上がってますが、この巻で一番印象に残ったのは木工さんのセリフ。 (1巻で完成した「桜田門」の絵が完成しても)「絵師である源吾の名前以外、俺も、志乃さんもどこにも残るこたぁねえ。だが、この絵を俺は百年先の連中に見せてやりたい!」 1巻のコラムで知った事ですが、浮世絵ができるまでには絵師、彫師、摺師が必要だそうです。しかし、名前が残るのは絵師のみという事実・・・。このマンガはフィクションですが、実際、現在まで残る浮世絵には名前を知られることもない彫師や摺師の存在があったのかと思うと、何ともいえない気持ちになりました。 本編はもちろんですが、少し外れた部分でも色々と考えさせられたり、学べたりするのがこの作品の味の一つだと思います。
0投稿日: 2016.09.24新Good Job グッジョブ(5)
かたおかみさお
Kiss
衝撃!村田さんの過去
個人的に5巻のメインは何といってもwork.23でした。真面目で地味な(でもカワイイ)村田さんの学生時代の様子が出てくるのですが、正直、このシリーズで一番驚きました。でも確かに、人は意外な一面を持ってるものなので、そういうこともあるか・・・と妙に納得してしましました。 work.24のお土産のおやつが自分にだけ回ってこないという話も面白かったです。自分が気づくのが遅いだけなのか、ちょっとした意地悪なのか、内容が幼稚なだけに人に相談もしにくいという・・・。グチで聞く分には面白いけど、当の本人からしたら気持ちの良い話ではないだろうなぁと感じました。 どの話もとりあえず前向きな結論がでます。「そんな無理やりな・・・」と感じることもあるけど、そこが現実的で面白いと思うし、前向きに考えることって大事だなと思わせてくれます。
0投稿日: 2016.07.03新Good Job グッジョブ(4)
かたおかみさお
Kiss
新Good Jobでは初・・・かな?
Work.17で、男性営業社員と女性一般職社員(主に桑田さん)との間でちょっとしたトラブルが起こったり(前巻までは女性同士の問題やトラブルが中心でした)、Work.18ではいつも解決役の上ちゃんがプライベートでちょっとした問題を抱えていたりと、今までの流れとはちょっと違う話もあって新鮮でした。 相変わらず、問題の根本的な部分は解決されていないのでは・・・?と感じるころもありますが(コピー用紙の補充や紙詰まりを、結局使い切ったり詰まらせた本人以外がやることになる、など)、実際そういうもんかと変に納得してしまいます。そういう問題も、気の持ちようで解決した気にさせてくれるマンガです。実際、読んだ後はかなりスッキリします! Work.20は野村さん×小久保さんの女子トーク。二人は元々知り合いでは無かったのに、野村さんは村田さんの同期、小久保さんは村田さんのランチ友達(部署も同じ)ということで、知り合いになり、話してみたら意気投合、という感じです。 私だけかも知れませんが、この野村さんと2巻に登場した山崎さんの区別がつかなくて・・・電子書籍だと見比べるのが難しいこともあって☆は4つにさせてもらいました。
0投稿日: 2016.05.22新Good Job グッジョブ(3)
かたおかみさお
Kiss
ふと昔の失敗を思い出して「あっ!」ってなる。
work.11、12は単行本1巻work.3での出来事を当事者の二人(南さんと矢野さん)の視点から捉えなおしたようなストーリーです。work.11で、南さんはかなり前の出来事(彼女はある意味失敗だと思っている。)を急に思い出し、落ち込むという話。私自身も経験があるので、今度そうなったらこの話読み返そうって思いました。 work.12は11と同じ出来事について矢野さん側も気にしているという話。矢野さんの場合は家族(母&姉)との関係も絡んで、悩んで落ち込んだり、イライラしたりしてしまいます。「仕事とプライベートは別物」という考え方もありますが、やっぱり同じ一つの人生だよなぁと思わせる部分がありました。 work.13はwork.12後半でのほんの些細な出来事を、直ちゃんが気に病んでいるところから始まります。直ちゃんは体育会系で明るく素直な性格ですが、若干抜けているところがあり、それを自分では物凄く(必要以上に?)気にしています。このシリーズで面白いのは、一つの出来事を二人以上の視点で描かれていること(先のwork11,12もそうでした。)。些細と思える出来事も、人によっては重く受け止められたりするもんですね。 以上3本はいつも通り、上ちゃんの言葉で励まされたり、納得したりで一応解決します。 後半の2本は二岡ちゃんとその友達が主役のお話。友達の一人、ユウカちゃんは見た目も可愛く、繊細で、かまってちゃんなところがあり、典型的に同性から嫌われてしまうタイプの女の子(正直、私もかなり苦手)。そしてもう一人の友達ナミコは、そんなユウカちゃんが嫌いで・・・という流れです。最後はいろいろあって、ユウカちゃんとナミコも仲良くなれました。 個人的に、最後までユウカちゃんは苦手なままだったので☆は4つで。
0投稿日: 2016.05.21新Good Job グッジョブ(2)
かたおかみさお
Kiss
メッチャ泣きました。
「新GJ」シリーズの中では一番泣かされました。感情移入できる話が多くて・・・。 正社員の二岡ちゃんは、派遣社員さん達とも仲良く円滑にやっていきたいと考えています。しかし社交辞令を嫌味に取られたり、なかなかうまくいきません。それでも何とか距離を縮めようとがんばります! 新入社員のまおみちゃんは、超強力な縁故入社。仕事ができるわけではないのに、ちやほやされる彼女を、仕事ができる草野さんは快く思っていない様子。それを知っている先輩の山崎さんは、自分の立ち位置にモヤモヤしてしまいます。一方まおみちゃん本人はというと、縁故入社とはいえ仕事をするために会社に来ていて、重要な仕事を任せてもらえないことを残念に思っています。それでも何とか自分にできる仕事をしようと一生懸命で、自分のスキルを上げるために退社後はパソコン教室にも通っているのですが、ある社員さんからは「そんなに頑張らなくていいんじゃない。」と言われてしまう始末。 ベテラン社員の村田さんは、長年勤めてきた自分だからこそできることがあると信じて日々の業務をこなしています。が、単純だけど大きなミスで、取引先の会社を倒産させてしまうかも?!という事態になり、自己嫌悪に陥ってしまいます。個人的にはこの話が一番涙モノで、村田さん父の「これからもコツコツと仕事をして恩返しをしなさい。」というセリフが印象的でした。どんなに経験を積んでもミスは起こるものだし、ミスした後の方が重要なんだなと、改めて実感。そして営業の原さん(おじさん社員)の優しさも良かったです! 他にも、一つの出来事を軸に複数人の感情が描かれていて面白いです。業種、職種は違えど、仕事している人なら共感したり、「なるほどな。」と思えるはず!
0投稿日: 2016.05.15新Good Job グッジョブ(1)
かたおかみさお
Kiss
「空気読むっていうのは、人を知るってことだよ。」
タイトルは書籍説明にもありますが、個人的にこの巻で一番印象に残ったセリフです。 前作を読んでいないと人間関係がややわかりにくいかなと思いますが、このシリーズからの新キャラも多く、話にはついていけるので前作を知らなくても問題ないと思います。 「ちゃんとした会社でOLやれてるだけ恵まれてる」とはわかっていても、毎日がつまらなく感じてしまう篠原さん。 新人教育を任されたものの、真面目すぎる上に、人の目も気になりだし、「これぐらいは自分がやれば・・・」と自ら負のスパイラルに陥りがりな吉永さん。 相手にも問題があれば(例え上司でも)はっきり言ってあげた方がその人のためだと思い、「はっきり言わない=コトナカレ」と思っている、新人の矢野さん。 女性キャリアとして引き抜かれてやってきた大場課長は、一般職の女性社員たちにも自分と同じように向上心を持って仕事をし、キャリアを築い欲しいと思っている様子ですが、その意識の高さが裏目に出てしまうこともあり・・・。 上ちゃん以外は、どこかで見たことあるようで、自分にもそういう部分はあるかもと思わせるキャラクターです。私は上ちゃん達とは職種も違えば、会社の業種も違うのですが、人(特に女性)が集まる会社で起こる問題は似たようなもんだなと思いました。上ちゃんのアドバイスで急に考え方を変えるのは難しいし、もっとひねくれて嫌な奴も現実にはいるだろう、と思う部分もあります。でも、読んだ後はスッキリするし、上ちゃんのようにできるだけポジティブに考えていこうと思わせてくれる作品です。 work5の上ちゃん×大場課長の女子トークは、他の話に比べるとあまり面白く感じなかったので、☆は4つで。
0投稿日: 2016.05.14天そぞろ(3)
あかほり悟,北崎拓
ビッグスピリッツ
盛り上がってきました!
この段階で☆5つは・・・と悩みましたが、どう考えても面白いので先のことは考えずに☆5つです。 まずは前半、楓の心理描写が絶妙です。新撰組ファンとしてナマ新撰組に会いたい。でも会ってしまった後は、彼らの先の運命を思うと辛くて後悔してしまったり。こちらも本当にせつない気持ちになりました。元々、新撰組が好きだという方はより楓に感情移入できるのではないかと思います。 そして2巻まではただのチャラいイケメンだった土方歳三がついに本領発揮(これが全てではないでしょうが)、頭の良さをみせつけます!平たく言えば、ウソとハッタリで試衛館道場の窮地を救うのですが、先の運命を知る私は「このままの勢いで、函館戦争で戦死したのもウソでした。」なんてことになったら良いのにと思ってしまいました。今更ですが、世の新撰組人気に納得です。 ラブストーリーの方も楓、源吾、岩助、土方歳三に遊女の清花も加わって盛り上がってきました。後半では楓、源吾ともに別々の場所で窮地に立たされ、それぞれがどうやって乗り切るのか?史実との兼ね合いも含め、ますます目が離せません! ReaderStoreさん、お願いだから単行本と同時に電子書籍も発売してもらえませんか?!
0投稿日: 2016.04.28ザ・モルグ 1巻
寺館和子,上野正彦
ビーグリー
シリーズ通しての感想です。
監察医の蘇芳まゆこが、元ダンナの中田刑事や一緒に暮らす弁護士、精神科医らと共に遺体から事件の真相を暴いていくというストーリー。 ほとんどの話(全部かも?)が実際に起きた事件をベースにしているせいか、話に深みがあります。話によっては真実がわかっても気持ちがスッキリするわけではなく、理不尽な現実を思い知らされたりすることもあります。一方で、大病院の不正を暴いたり、警察内部の隠蔽工作を暴いたりと、内心「よしよし。」と思える話もあり、面白いです。 法医学に興味がある方や、ドラマでいうと「科捜研の女」シリーズなど科学的、医学的見地から事件の真相を究明していくような話が好きな方にはお勧めです。 巻をまたぐ話はないので、1巻ずつの購入で楽しめます。
0投稿日: 2016.04.02天そぞろ(2)
あかほり悟,北崎拓
ビッグスピリッツ
ラブストーリー要素はまだ少なめですが・・・
書籍説明に“幕末タイムスリップラブストーリー”とありますが、恋愛要素はまだほんのり醸し出されている程度です。そこを期待して読むと、ちょっと物足りない感じがするかも知れません。 現代に戻ることを一旦諦めた主人公の楓、事情を知る絵師の源吾、共に幕末で自分の生き方を探し、悩んで決意し実行していく様が熱いです! 1巻では顔が腫れ上がっていた土方歳三も、2巻ではすっかりイケメンになって再登場。 まだ新撰組結成前のチャラ男ですが、源吾に負けないぐらい胸に熱いものを持っていて、魅力的なキャラです。今後も話に絡んできそうなので、その辺も楽しみです。 ストーリ自体はこの先の方が盛り上がりそうなので、今後に期待を残す意味で星は4つにしておきました。
1投稿日: 2016.03.13