主人公の医者が、そこまで患者に関わっていいのかという矛盾も感じますが、 読んでいて、いろいろと考えさせられることはありましたね。 研修と言うことで、いろんな科に回されて、あちこちで問題を起こしながら、 自分が正しいと思ったことは貫き通していくと言う姿は、現実離れもしていますが、 それによって、医療の問題点が浮き彫りになっていく感じでしたね。 特に精神科での話で、精神障害を持った人が殺人事件を起こして、マスコミに 大きく取り上げられたことにより、精神病患者は危ないと言うレッテルを貼られるわけです。 しかし、実は、殺人事件を起こした犯人は、精神障害者ではなく、精神病院に通院していただけで、 それを理由にして、刑を軽くしようと考えていたと言うことで、実際は、殺人を犯す率は 精神障害者より、一般人の方が高いという話など、面白かったですね。