穏やかな時間の流れる、とある町の一角での人々の生活と物語。絵も言葉も丁寧に描かれていて心がほっとなります。

まったく、高木さんも西片も可愛すぎるよ。読んでいると、どんどん幸せな気持ちになる。幸せをお裾分けしてもらえた。二人の中学生時代のお話が終わってしまうのは残念だけど、美しいお話を見せて頂けて感謝です。未来へと続くお話があるのは嬉しいですね。

人生、「やり直せたら」と思う過去の瞬間が一つや二つはあるだろう。もしそんなチャンスがやってきたらどうする？勇気を出して後悔を乗り越える事は可能だろうか。読者は、日常の小さな積み重ねが、実は貴重な瞬間であることに気づけるかも知れない。

ファイターパイロットをはじめ、救難機など大空での活躍を目指す若者たちの群像劇。どうやってパイロットが育てられて行くのか、訓練課程が大変興味深かく、まだ主人公は成長途中なので次巻が楽しみである。話は逸れるが、昨年空自の航空ショーを見に行った時、想像以上に素晴らしく、日頃の訓練の成果を披露して頂けたのだが、この本を通しその背景の一部を知ることができたように思う。

絵もストーリーも優しさに溢れていて、読んでいてとても癒されました。まるで心が浄化されたかのような読後の印象です。 作者の眼差しは、現実の人生の様々な瞬間、そして一コマ、ひとコマに現れる人間の心の営みを見逃しません。その上に夢のようなファンタジーが展開されて行きます。 それは美しく、暖かで、読者の心にも共感を呼び起こします。 儚げではあるけど理想を丁寧に表現しているように感じました。 何度でも読み返したくなる短編集です。