
塩の街
有川浩
角川文庫
一気に読んでもう一度読み返したい
読み始めはとにかくよくわからない印象で、とにかくぶっとんだ設定です。 突然現れた世界の終わりへの序章。 その世界での人々の行動。 容易に想像がつくものもあれば、気づかされる面も多いです。 そして 世界が救われるのは結局こんな理由なのかもしれない、 いや、むしろそうであってほしいと思う作品です。 余談かもしれませんが 塩害の風景はとても怪しく美しく見に浮かびました。
1投稿日: 2014.06.28
有頂天家族
森見登美彦
幻冬舎文庫
家族の絆
タヌキは愛情深い動物だと言う説がありますが、このお話しの中ではとても人間臭く、愛情だけでなく愛情から生まれた憎しみの部分についても描かれています。 これを人で描いてしまうと単なるサスペンスにしかならないでしょうがタヌキで描いたことによりファンタジーに変換され、それ故に最後まで謎とされていた事柄も含めて一気に読まされてスッキリと読み終えることができました。 とにかく描かれている家族の互いを思いやる姿がとても魅力的でした。 家族揃っての下鴨神社で主人公が何を願ったかの質問の答えに、温かさを感じます。
10投稿日: 2014.05.10
天地明察 上
冲方丁
角川文庫
人を動かすのは情熱
退屈なんて思っている人は何か秘めたる情熱があって その熱を放出できるものを探している。 そして情熱は人に伝染する。 若いだけがエネルギーではなくて年齢を重ねても夢があって その夢を成就するために身を削りながらも観測に赴く方から その夢を託され、成就されるために動くことになっていく。 囲碁、数学、天文学、暦どれも普段あまり意識したことはありませんが 読み終えた後夜空の月を見上げ月齢を考えたとき、 暦を少し意識し、全てが繋がっているように思われました。
15投稿日: 2013.11.09
植物図鑑
有川浩
角川書店単行本
散歩に行きたくなる本です
タイトル通り植物に関連して話が進められますが植物というより食育されていくような気持で読みました。 読めば散歩に行きたくなる本です。 でも込められたメッセージは 始まりは不意にやってきて不意に終わるのか。 最初から納得できることなんてできなくても、妥協しないで自分の中でやれるだけのことをして そこに納得させられるだけの結果があれば頑張れる。 そんなことを思わせてくれました。
10投稿日: 2013.10.27
