【春のブックフェス2020 特別企画】若者から熱狂的な支持を受けるSNSのポップアイコンにしてイラストレーター・原田ちあきさんがスペシャルゲストで登場♡
2020.03.27 - 特集
「Reader Store 春のブックフェス2020」には各界から選りすぐりのゲストが登場!
最後のゲストは、SNS発の最新作『手から毒がでるねこのはなし』が話題のイラストレーター・原田ちあきさんです。
若い世代から絶大な支持を得る、イラストレーターの原田ちあきさん。ツイッターの関連アカウントのフォロワー数は今なお増え続け、近頃ではWEB連載の影響で飼い猫の“いちまつ”の人気も急上昇、SNSのポップアイコンとしてますますの活躍を見せている。
孤立している人とか、自分のことが嫌いな人に向けて作品を届けたい
もっとクセのない絵だったらよかったのかもしれないけど、どうしてもクセのあるものが好き
働くのがそんなに好きじゃなかったので、自分の得意なことでお金が稼げるようになったらラッキーだなって
何をやったとしても、どんな作品を描いても、それがすべての人に受け入れられるわけじゃない
自由にやれるのが本当に最高ですよね、インターネッツ!(笑)
【profile】
原田ちあき(はらだ・ちあき)
1990年、大阪府生まれ。イラストレーター、漫画家。2014年「よいこのための悪口メーカー」を名乗り、悪口イラストを本格的に書き始める。独特のタッチのイラストと共感を呼ぶメッセージで若い世代から絶大な支持を受ける。アーティストやアイドルとのコラボも多数。著書に『原田ちあきの挙動不審日記』(祥伝社)、『誰にも見つからずに泣いてる君は優しい』(大和書房)など。最新刊に『手から毒がでるねこのはなし』(ソニー・ミュージックエンタテインメント)がある。
■ 3/27(金)配信 原田ちあきさん最新作!
可愛くてせつなくて泣けちゃう、世界一やさしいねこのはなし。もうどくは手から毒がでるから友達と手をつないだことがありません。みんなとちがうへんな色の毛を隠すためシーツをかぶっていて、石を投げられたって誰も困らせたくないから痛くても泣きません。さみしくなったら、そっと電柱を抱きしめて、「誰かに抱きしめられるってどんな感じ?」と想像してみます。もうどくはとても優しいねこです。Twitter掲載時から「一生分泣ける!」と感動の声、続々!共感を呼ぶメッセージで熱狂的な支持を受ける原田ちあきの大人気猫マンガを【電子限定描き下ろし付き】で電子書籍化。
【原田ちあきさんおすすめマンガご紹介】
【原田ちあきさん推薦コメント】
楳図さんが初めて描いた恋愛漫画と言われていて、SFホラー恋愛漫画みたいな感じです。意識を持つコンピューター・モンローと少年少女との不思議なお話で、小学生の頃の自分の気持ちを、楳図さんって全部覚えてるんだろうなっていうのを端々から感じるんですよね。こんな遊びかたをしてたなっていうこととか、主人公の男の子と女の子の二人の間だけで通じるあだ名をつけていたりすることとか、まかり間違えるとどっちかは私!? って思っちゃうぐらい共感しました。主人公の二人は離れ離れになって「いつか大人になったら探して会いに行くから待ってて!」というシーンがあるんですけど、その次のページの見開きがとにかくすごい。めちゃめちゃ切ない。うまく言語化できないんですけど、そこを読んで、原田、心斎橋の動く歩道の上で崩れ落ちました。
【原田ちあきさん推薦コメント】
友達がいない思い込みの強すぎる女の子が主人公で、学校で青野くんとぶつかって「ごめん!」って言われただけで、わたし彼氏ができちゃうかもって思っちゃう(笑)。実際付き合うことになるんですけど、なんとその数ページ後で青野くんが死んじゃうんです。それで、女の子は手首を切って死のうとするんだけど、そのときお腹からビヨーン! って青野くんの幽霊が出てきて止めて。最初はギャグかなと思うんです、なんとも言えないシュールな感じで。でもどんどん怖くなってきます。青野くんがたまに豹変して、彼女や他の人の体に乗り移って、そうするとその人の体が少しずつ傷ついたり。それがどうしてなのかは、まだわからないんです。二人がこの先どうなっていくのかがすごく楽しみ!
【原田ちあきさん推薦コメント】
舞台は終末の世界で二人の女の子が主人公です。大きい戦争の後で、人がほとんどいないので、登場人物は彼女たちを除いて4人ぐらい。この子たちは戦争が起きてる最中に生まれて、食べ物の事もよく知らないんです。カロリーメイトみたいな高栄養バーがいっぱい出てきて、そのチョコ味を見つけて食べるんですけど、彼女たちは本物のチョコに出会ったときに、それをチョコだと認識できないんです。“チョコ味の何か”だと思ってしまう。それが無性に切ない。案外楽しそうに暮らしてるんですけど、世界が終わった後ってきっとこんな感じなんだろうなって思うし、片方が死んだら残された方はどうなるんだろうって想像しながら読むと、たまらなくなるんです。そして登場人物の誰も夢を叶えられません。だけど絶望しない。絶望に食われないように生きてる感じが、かわい切なくて。私も終末の漫画描きたい! って思ってしまった、印象深い作品です。