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社会・政治・法律

絶望の牢獄から無実を叫ぶ―冤罪死刑囚八人の書画集―

あらすじ

本書は、編者が「冤罪」だと確信する8人の死刑囚について、その実像を社会に伝え、記録として残すことを目的に制作されている。
編者と特別寄稿者が関係者への取材や裁判記録に基づき、事件の真相を解説し、死刑囚本人が獄中で制作した書画を紹介。また、冤罪の男性が死刑執行された全過程がわかる法務省の内部文書も収録している。

※本書は、鹿砦社より2016年に発行された単行本の電子書籍版です。単行本では、2020年に死去した阿佐吉廣氏の手記を掲載していましたが、本書はその掲載を見合わせ、代わりに阿佐氏の確定死刑判決を掲載しています。

〈第一章〉飯塚事件 久間三千年
冤罪処刑直前に綴っていた「不正捜査」への怒りと「再審無罪」への確信

〈第二章〉埼玉愛犬家連続殺人事件 風間博子
《風間博子 獄中書き下ろし手記》未来を信じて……たくさんの感謝を込めて

〈第三章〉三鷹事件 竹内景助
【特別寄稿】大石進(三鷹事件再審を支援する会世話人)
三鷹事件死刑囚竹内景助 無実を見抜いた伝説の弁護人との往復書簡

〈第四章〉帝銀事件 平沢貞通
画材を差し入れし続けた洋品店店主との三〇年の交流録

〈第五章〉鶴見事件 高橋和利
《高橋和利 獄中書き下ろし手記》座して二十五年の想ひ

〈第六章〉三崎事件 荒井政男
病苦の中で綴り続けた再審無罪への思い「無実なのに殺されてたまるか」

〈第七章〉山梨キャンプ場殺人事件 阿佐吉廣
【特別寄稿】里見繁(関西大学社会学部教授、元毎日放送記者)
─追跡取材の記録より─死刑囚阿佐吉廣を「冤罪」と断言できる理由

〈第八章〉波崎事件 富山常喜
雪冤闘争四〇年の証「八万字の控訴趣意書」と「二三五通の手紙」

【参考資料】飯塚事件・久間三千年氏に対する死刑執行関係文書

【編著者】
片岡健
1971年広島市生まれ。早稲田大学商学部卒業後、フリーのライターに。2020年に一人出版社『リミアンドテッド』を創業。著書に『平成監獄面会記』(笠倉出版社)、編著に『もう一つの重罪 桶川ストーカー殺人事件「実行犯」告白手記』(リミアンドテッド)など。

【特別寄稿】
大石進
1935年東京都生まれ。浙江大学亞法研究中心名誉教授、東京都目黒区情報公開・個人情報保護審議会会長、三鷹事件再審を支援する会代表世話人。『法律時報』編集長などを経て1980年~2008年に日本評論社社長・会長。著書に『弁護士布施辰治』(西田書店)、『私記白鳥事件』(日本評論社)など。

里見繁
1951年生まれ。東京都立大学法学部卒業。民間放送のテレビ報道記者を経て、30歳からテレビドキュメンタリー一筋。2010年から関西大学社会学部教授。主な作品 : 映像90「ガンを生きる」(1995年民間放送連盟賞教養番組部門・最優秀賞)、映像01「出所した男」(2002年芸術祭テレビドキュメンタリー部門・優秀賞、民間放送連盟賞報道番組部門・最優秀賞)。他に日本ジャーナリスト会議賞、地方の時代賞、ギャラクシー賞など。著書に『自白の理由――冤罪・幼児殺害事件の真相』、『冤罪をつくる検察、それを支える裁判所――そして冤罪はなくならない』、『死刑冤罪――戦後6事件をたどる』、『冤罪 女たちのたたかい』(いずれもインパクト出版会)など。

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作品情報

出版社
:
Reader Store発売日
:
2021.09.01
書誌発売日
:
2016.02.08
ファイルサイズ
:
19.8MB