文学
まざあ・ぐうす
あらすじ
まざあ・ぐうす=マザー・グースは、子守唄や物語唄、早口言葉、数え唄、なぞなぞ、言葉遊びなどを始めとした伝承歌や童謡のこと。大事なのは作者が誰かということではなく、それを歌う人々のものであるということ。何度も落ちるロンドン橋を歌った「ロンドン橋落ちた」や、アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』で使われた「十人のくろんぼの子供」はよく知られている。人が自然に口ずさめるリズムをいちばん大切にしたこの作品たちは、アノニマスでありながら紛れもなく詩人北原白秋の作品。いま広く読まれる谷川俊太郎訳と読み比べてみるのもおもしろそうだ。