エアマスター→谷仮面のルートで読みました。 エアマスにも谷仮面の登場人物が多数出てきて、２作品がリンクしているので、キャラクターのルーツを知る上でも読んでよかったです。 それを除外しても、谷君が面白すぎました。 柴田ヨクサル氏は人間の中身を書くのがうまいなぁと思います。

仮面を付けた高校生、谷の成長物語。 『ラブロマ』よりもさらに純度を高めた愛が描かれています。作中の言葉を借りると、惑星と惑星がひかれあうような純愛。そして圧倒的なパワー。作品としての完成度の低さなどはどうでもよくなります。純度１００％を突き抜ける谷の叫びに、見たものは笑うしかありません。無意味に巨大なオブジェを見せつけられたような、バカバカしくも清々しい気分になりました。 屋上から落ちる島さんを空中で受けとめるシーンが一番好きです。 「落ちる前に空中で受けたんスよオレ」 笑いながら泣きました。

格闘ありギャグあり恋愛あり。ギャグ風格闘ものとかラブコメものとかいった半端なものではなくて、どのジャンルにも属さないで三大要素を両立させている稀有なマンガ。なぜか仮面を被っている高校生・谷くんが我を忘れてつい大暴れしちゃうというストーリー。大暴れといっても基本的に谷くんはイイひとですよ。物語終盤あたりのテンションの上がりかたは異常なくらい素晴らしい。キーワードは「嫌がらせか！」とか。