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カフェーの帰り道
カフェーの帰り道
嶋津輝/東京創元社
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総合評価

253件)
4.2
86
111
36
3
0
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    大正〜昭和まで、カフェーを舞台に様々な女性の生き様を覗き見ているような感覚に陥る。彼女達と親しい間柄で、共に時代を乗り越え、生きてきたような…。戦争が暗い影を落とす場面も出てくるが、読後感は明るい気持ちになれる。カフェー西行に行って、菊田さんの入れてくれるコーヒーを飲んでみたくなる。

    3
    投稿日: 2026.03.23
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    直木賞受賞で一躍脚光を浴びた本作だが、大正〜昭和初期の時代背景に、女性の生き様を描く事により、当時の庶民生活が色彩を持って蘇る様な、これまでにありそうで、意外と無かった作品だった。登場する女性には夫、兄弟を戦地で亡くしたり、無事だとしても負傷帰還したりで不運そのものながらも決して悲観し後向きにならず、カフェーという職場で逞しく前を向いて生きる姿に勇気を貰えた読者も多いだろう。戦争は決して肯定出来ないが、それにより庶民のエネルギーが増加する副作用は間違いなくあるだろう。

    6
    投稿日: 2026.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編集なんだけど、それぞれの話が少しずつ繋がってる。 戦時中のカフェで働く女性たちのストーリー。 恋だったり、夫婦の愛だったり、親子愛をカフェーで働く女性視点で描いたもの。 難しい言葉が多かった。 切ない恋もあったし、心理描写や、登場人物の心情が丁寧な言葉で語られていて、洗練された文書という印象。 文学ってこういうものをいうんだろうか。 直木賞ってどういうところを評価しているんだろう。 正直、大絶賛されている理由は私にはわからなかったけど、ちゃんと文章から細かい機微を読み取れる人にとっては、とても高尚な文章なんだろうなと思う。

    1
    投稿日: 2026.03.22
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    稲子のカフェー 嘘つき美登里 出戻りセイ タイ子の昔 幾子のお土産 大正から昭和時代のカフェー西行の女給たちの物語。昔も今も変わらないもの、人との関わりが人生に色を付けてくれるんだなとしみじみ思います。

    8
    投稿日: 2026.03.22
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    直木賞を受賞された作品で、すでに多くの方々が読んで感想を残されており、早く読みたかったのですが、まだ中古は出回っておらず、、、しかし書店で目についてしまったので、堪えきれずに新品を購入したのでした。 大正時代末期から第二次世界大戦後までの東京下町の庶民から見た世界、雰囲気・人情が身に染み渡る作品でした。 自分自身が経験したわけでもないのに、「確かにそうだったなあ、、、」と思わせてしまうところが凄かった。嶋津さんご自身では知る由もない過去の世間を、東京の下町の人間の視線でこれだけ鮮明に描けるということ自体が素晴らしい。 読み始め、ストーリーの滑り出しは、かなり意図的に当時の言葉が使われていると感じました。まあ、「カフェー」や「女給」自体が当時の言葉だと思うけれど、例えば「寒明け」「銘仙」などまさしく時代を感じさせる言葉が使われており、少しだけ「う〜む」と唸ってしまったものの、第1章が終わるころには自分が大正から昭和の初めの東京の下町で生活している一市民になったような気分になっていたのでした。そして知らず知らずのうちにストーリーの中に埋没してしまい、ふと気がつくとわずか数時間で読み切っておりました。 当時の男女の社会的な位置付けなどもストーリーの前提のように描かれており、その中でも強かに生きていく女性が中心に据えられていました。 戦後になって最終章に登場した幾子が昭和8年生まれということは、彼女が丁度私の父母と同世代ということです。そして主役として登場した、稲子、美登里、セイ、タイ子たちはちょうど祖父母と同世代という事になります。祖父母が若い頃の日本の社会を一市民として見聞したことはなかったわけで、とても新鮮であり少し羨ましくもなりました。 関東大震災後少し復興した東京下町。当時も「モボ、モガ」たちがかなり跋扈していたのだろう。カフェーのモダンな香りが漂ってきてとてもいい雰囲気だったと思われる。 その大正末期から昭和の戦前と言われる時代の人々の暮らしや一般的に市民の考え方。そして戦時中戦後の風景。特に船中、戦後の政治や経済の動きの状況も知らされない一市民の状況が痛いように理解できてしまいました。今、現時点でそれらがとても切実に感じられました。なにぶん今の世相ですからね。その意味では直木賞を取ったというのもタイムリーだったのかもしれません。 (どうでもいいことですが、「純喫茶」という言葉の意味がようやく理解できました。そういう事だったんですね。そして、タバコの文化的な位置付け。この住数年の間に、タバコを吸っている人をほとんど見かけなくなりましたが、確かに当時は普通の生活の一部だったのですね。ふと気がつくと文化が変化している事に気が付きます。) 戦中や戦後については、作品の中ではあくまで下町の庶民の目線で語られていくので、余計に見につまされるものがありました。 本作品を通じて、自分の祖父母、父、母が過ごしたであろう社会を体感できたような気分になりました。とても面白かったです。タイムリーヒットでした。

    16
    投稿日: 2026.03.22
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    ※ネタバレあり カフェーとは、昭和初期に存在した洋食屋とスナックのミックスしたような飲食形態で、そこでは女給と呼ばれる人たちがいた。 カフェー西行という上野にあるあまり流行っていないカフェーが舞台。そこで働く主に3人の女給の人生が群像劇的に描かれる。 印象に残っているシーンは二つ。 戦争に行っている息子に手紙を書くタエ子が、校閲が入るから文章にはできないけれど、(ぶじにかえってきてください)そう心の中で叫ぶシーンに胸が締めつけられた。 また、戦争で兄を失った幾子が母と対峙するシーンも感動する。 「お母さんはなんだってそんな、いつまでも悲しんでるのよ。みんな悲しいけど、一生懸命隠してるのよ。兄さんがなくなったことはつらいことだけど、まだ、父さんだって、私だっているじゃないの。」 兄を失い、前を向くことができない母に対して放った幾子のこのセリフ。 なかなか言えないよなぁと思いつつ、言わなきゃいけないくらい我慢してたんだという気持ちが共存する。 "謝りたたいけど、謝りたくない" という心情描写に、仲直りはしたいけど、自分が言ったことは取り消したくないという気持ちを読み取った。 カフェー西行で働いてた時代もあったり、別の場所にいた時代もあったり、つらいこともたくさんあったけれど、終盤またカフェー西行に戻ってきてみんなで話すシーンは微笑ましい。なんだか同窓会みたいな感じ。 まるで一つの時代を、人生を経験したかのような読後感を得られます。

    6
    投稿日: 2026.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正から昭和の時代のカフェーで働く女給たちのエピソード。温厚なマスター菊田に雇われた女給たちの話だが、それぞれにスポットを当てつつ、当時の女性が生きていくことの大変さや生活が写し出されている。 当時女性事務員の若年定年が28才だったことに驚き、女性が生きていくことの難しさを痛感する。妾の話もあり、当時は選択肢が本当に少ない。女給だった美登里がいつの間にかマスターの奥さんになっているのもちょっとおもしろかったり、ホッとしたり、直木賞でも割とすっと読めた。

    18
    投稿日: 2026.03.22
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    上野の片隅にあるカフェ西行で働く女給さんの物語。 戦前から戦後へと激動の時代が移り変れども、何処か『ほっと』してしまうのは作中でのコーヒーの香りでしょ! 私は、セイさんの話が好きです。リピートする時はコーヒーは欠かせません!

    4
    投稿日: 2026.03.22
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    タバコを嗜む方は好きな作品ではないでしょうか。 戦前と戦後をまたぐ、カフェの話です。今まで読んだ直木賞の中でも一、二を争うくらい好きな作品となりました。 古賀セイの話はとても良かった。 タバコでむせまくって笑うシーンも良かった。 知らなかった言葉もちょいちょいあって、勉強にもなった。 しばしとつおいつ 二百三高地 尾羽根打ち枯らす

    14
    投稿日: 2026.03.22
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    直木賞受賞作。大正から昭和の戦後にかけて、上野の「カフェー西行」で働く女給たちのお話。募集の張り紙には19歳と書いてあるのに、子持ちの未亡人や高等女学校出の才女、40過ぎのおばさんまでいて不思議。 店名も、本当は違う名前だったのに、店の前に置いてあった西行法師の大きな置物にちなんで呼ばれるようになったというのも、なんだかあったかい感じがした。 兄弟や息子、恋人の出征を見送り、ギリギリの生活をおくっていても、彼女たちはどこか前向きで力強い。戦争が背景にあっても、暗くて苦しい印象は全く与えず、明るく軽やかに描かれているところが本作の素晴らしいところだと思う。 結局、西行さんの置物はどこへいったんだろうー?

    18
    投稿日: 2026.03.20
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    上野の片隅にある「カフェー西行」で働く女給を描いた連作短編集。大正から昭和にかけて、個性豊かで、したたかに生きる女給達の戦前、戦後を描いている。静謐というのか凛とした文章の中にそれぞれの女性の生き方が素晴らしく、読み終えた後の余韻も含めて、さすが直木賞受賞作と感嘆した。

    13
    投稿日: 2026.03.20
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    これが直木賞受賞作の魅力か。 大正から昭和初期にかけて流行した《女給》という仕事を通して、当時の女性の生き方を知る。 穏やかな作風とはいえ満州事変真っ只中の激動の時代を描いているわけで、読んでいて思わず涙が溢れるシーンは多い。 作中での『たばこ』の使い方がめっちゃ良くて、自分は吸わないくせに「素敵だなあ」と思ってしまった。 明るく前向きに生きる彼女達の姿と、戦時中の暗澹たる思いの対比が印象に残る連作短篇集でした。

    8
    投稿日: 2026.03.20
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    時代背景だけは雰囲気を出そうとしてるけど、考え方や言葉遣いなどなどがなんだかしっくりこない。昔の文豪の本のほうがよっぽど。

    1
    投稿日: 2026.03.20
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    直木賞受賞作。読んでいる間は穏やかな気持ちで「読書してる」感があった。個人的には前作の『襷掛けの二人』の方が読み応えもあって好きだけれど、どちらも独自の空気感を出せる作家さんだなあと感じます。

    5
    投稿日: 2026.03.19
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    余韻がいい。 「カフェ」じゃなくて「カフェー」なのもいい。 昔のカフェが今とは違う風俗的な面も持っていたとは知らなかった。舞台のカフェー西行は健全なカフェーだが、やはり現代のそれとは違ってお客さんとの距離感も近く、女給たちの性質も役割も少し違う。 若い身空の彼女たちがカフェーで働く理由やそれぞれの行き先を二十年に渡って見通しながら、切なさや可笑しさや希望が垣間見れる、胸に残るお話だった。

    12
    投稿日: 2026.03.18
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    昭和初期の女性達の日々をとても素敵に描いていました。登場人物全てが愛おしい、人に優しくなれるお話たちでした。

    10
    投稿日: 2026.03.18
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    大正から昭和を生きる、個性豊かな女性たちの短編集。徐々に戦争の足音が近づいてくる様子、戦中、そして戦後の様子がそれぞれの主人公をとりまく環境からありありと伝わってきます。そんな中でどの女性も強くしたたかに生きていて、どんな時代でも変わらないものを感じました。それぞれの登場人物のつながりも楽しめます。

    8
    投稿日: 2026.03.18
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    穏やかな雰囲気が好きでした。戦争の悲惨さを静かに、でも心にしっかり伝わるお話でした。穏やかな日常が戦争によって奪われていく。そして、未来を思い描くことができることがどれほど幸せなことか感じることができあ。

    18
    投稿日: 2026.03.17
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    カフェ西行を舞台にした連作。働く人やお客さんが人間らしくて身につまされる。本筋とはずれた感想だろうけど、少しずつ戦争に向かっていく描写に今を感じて怖くなる。自分の祖父が吸っていたゴールデンバットが出てきて、ちょっと嬉しかった。

    6
    投稿日: 2026.03.17
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    174回直木賞受賞作品。 戦前〜戦後にかけてのカフェー西行で働く女中達の物語。語り部が章ごとに入れ替わるので色々な人の視線から登場人物を描写しているのが面白い。 各章で語り部とその対比となっている人物との物語で構成されており、構成がミニマムであるので非常に読みやすくお勧めできる。 個人的にはセイの話とタイ子の話が好みであった。セイの話は意図的に最後の言葉を別ページに配置したと思う。決して珍しい手法でもないが、ページをめくった時の落差というかショックは読書ではないと中々得難い感覚かと思う。 タイコの話は出征した息子の手紙の黒塗りがどんどん増えていく不吉さや、激戦区に向かう前の手紙は逆に一切黒塗りをしていない恐怖がヒシヒシと伝わってきてよかった。 最終章では各話で成長した語り部達が、兄の死により塞ぎ飛んだ母と折り合いがつかなくなった幾子に母と向き合うためのきっかけを与えるというくだりとなっており素直に感動できる。 主幹となるテーマは人との繋がりの儚くも根深い美しさであったり、不遇な女性達(28歳が定年とかどうかしてる!)の挫折や生き様を後思う。失われつつあるものなので現代と対比して読む面白みもあるが、ちょっと直木賞ぽくないなと思ってしまった。

    11
    投稿日: 2026.03.16
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    ページをめくるとハッと衝撃を受ける場面もあったり、涙がポロポロ出てきたり、とても濃い本だった 日本史が得意な人が読むと、文章を読んだだけでもっともっとその文章の背景までもわかるんだろうな〜 って教養って大事と思った でも日本史が苦手でも読めます 100年前の女給の話で、主人公が変わっていくので区切りがあって読みやすい、かつ話も繋がっていて面白いです。 現代の話ではなく100年前から70年前にかけて?ぐらいの時代なので今とは違う感性や暮らしが見えて面白かった 40歳代が老婆のように書かれてたり、20後半の人が年増のように書かれてたのにも時代を感じた

    3
    投稿日: 2026.03.16
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    啓光図書室の貸出状況が確認できます 図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50410318 他校地の本の取り寄せも可能です

    0
    投稿日: 2026.03.16
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    人々がゆるやかにつながって助け合っている、悲しいけど痛みを洗い流される。これぞ短編集の醍醐味というか、読了後にほっとする作品だった。 カフェを起点に戦争の周辺にいる人々(戦時中に生きていたという点では当事者だけど、戦場にはいない人)が描かれる。どの短編もおだやかに話が進みつつ、時々やるせなさと切なさが混ざっている。特にセツの話は泣きそうになったけど、幾子の短編で彼女が生き生きとしているのを読めてよかった。 戦争を描いた作品は、読む側もどうしても悲惨さとか悲しみとかに目が行きがちというか、体験の強烈さで作品の強度も決まってしまうような気がしている。そんな中で、この小説は戦時中から戦後にかけて、清濁併せ飲んで(あるいは悲しみも喜びも抱えて)毎日を生き抜いた人に焦点が当てられているのがよかった。出てくる女性たちのように、しなやかな強さを持った作品だと思う。

    14
    投稿日: 2026.03.15
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    読みやすいし、登場人物それぞれ魅力があり、語感も心地よく、スッと入り込んでくる。 だからこそ、戦中の心苦しいストーリーでもガタッと重くなりすぎず、その情景や彼女らの言葉がストレートに伝わってくると感じだ。 セイと彼の関係性、最後の1文で涙 タイ子と息子との文通、最後のタイ子の文章に涙 あの激動の時代を生きた彼女たちの物語が私に少し勇気をくれた。

    2
    投稿日: 2026.03.15
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    大正モダンの艶やかさを感じながら、先の大戦の厳しさを感じる。 思わず人物一人ひとりに、愛着を持ってしまう。 本当に面白かった。

    4
    投稿日: 2026.03.15
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    読書初心者の私にも大変読みやすくて面白い本でした。 カフェー西行で働く女性のそれぞれの物語が章ごとに描かれていました。 時代背景もどんどん進み、最終的につながっていくところも面白かったです。

    10
    投稿日: 2026.03.15
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    とあるカフェに関わる女の人たちのお話。 それぞれが別の人生を送る中で、少しずつ繋がっていて、でも深く交わるわけではなく、点と点で繋がる様が絶妙。昭和のモダンな情景が目に浮かんでなんだか切なさも感じる。

    4
    投稿日: 2026.03.15
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    上野にあるカフェ西行を舞台にした連作短編集。 女給として働く女性たちのエピソード。 大正からはじまった物語が徐々に戦争に突入し、戦後までを描く。 キャラクターがとても楽しくて、残酷な時の流れを描きながらも堂々と、生き生きとした女性たちの姿が目に浮かぶようだった。 個人的には嘘つきがずっと嘘つきで生きているのが逆に好感度高かった。貫いたなあ。

    7
    投稿日: 2026.03.15
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    カフェー西行で働く女給のそれぞれの物語を描いた作品。大正、昭和と時代の流れに巻き込まれながらもそれぞれの人生を歩んだ彼女たちの物語。 優しい文面ですらすらと読めた。 本郷〜上野辺りがよく登場するので、道の情景を思い浮かべながら読めたのも良かった。 読み終えた時は世界が平和であることを願った。

    8
    投稿日: 2026.03.15
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    第174回直木賞受賞作品。 大正から戦後にかけての短編5作品。 流行らない『カフェー西行』で女給として働く人達の、その時代ならではの生き方をえがいた作品。 女給、昇降機ガール、着物、髪型、戦争など時代の背景がわかり面白かった。 自分が思っていることと、他人から見た自分が違っていてそこも面白かった。 戦争という辛い話もあるが、不思議と暗くなく、ほのぼのとした印象のとても読みやすい作品だった。 個人的にマスターの菊田さんと、稲子さん夫妻が好きでした。

    23
    投稿日: 2026.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正から戦後までのカフェーの女給さんのお話。 素敵なお召し物に、夢二の美人画から出てきたような美人さん。 お話もありそうでなさそうな、日常の気になる感じのお話で、大変読みやすく楽しい時間でした。 戦時中の息子さんを思う母の気持ちには、心が千切れそうになりました。 そんな切ない場面もありましたが読後はどこかほっこりして、また読み返したくなるような素敵な小説。 今までの読書人生で一番の満足感でございました。

    2
    投稿日: 2026.03.14
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    この本の表紙のような柄の着物に、フリルのついた白いエプロン。キビキビと働く女給の姿は、当時の女性たちの憧れだったのでしょうね。 舞台となっているカフェー西行は立地が良くなくて、あまり繁盛していません。店外の色稼業もないし、店長の人柄も相まって穏やかな空気が流れています。著者はさまざまな事情を抱えて女給として働く女性たちを、すぐそばで温かな目線で描いています。ジェンダーロールという枠に押し込められて、今よりもっと窮屈そうですが、それはそれとしてサラリと受け入れて世間を渡って行く姿に勇気をもらいました。私も肩肘張らずに、現状を受け入れて、サラリと働こう。

    23
    投稿日: 2026.03.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    戦前から戦後にかけて当時珍しかったであろうカフェで働く女給たちの物語だった。 この時期の話をここまで庶民、ましてや女性に焦点を当てて書いている小説は多くないため終始新鮮な気持ちで読んでいた。 時代が時代で景気も悪い時期の物語なので派手な描写はないし、周囲の人間の戦死が常に隣り合わせにある環境の辛さは描かれていたもののそんな時代の中でも人の温かみで支え合ってきたのだなと温かい気持ちになった。 穏やかな気持ちで読み終えることができたが、当時の若くない女性の生きづらさは相当なものだったんだなという残酷さも読み取れた。カフェで働くにも20歳で年を取っているとみなされる。結局嫁にいくしか選択肢がなくなっていく。今も片鱗がないわけではない。しかしこの80年で女性は相当生きやすくなっているんだなと実感させられた。

    2
    投稿日: 2026.03.14
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    戦前~戦後にかけて同じカフェで働いた女性達の短編集 わかりやすく読みやすくさすが直木賞受賞作 少しずつ物語がリンクしてるところも好き 時代背景とか雰囲気で尾野真千子主演の朝ドラを思い出した セイちゃん自身はそんなに好きじゃなかったけど、セイちゃんのお話が1番グッときた そしてタイ子さんと息子さんの話も こういうお話読むと月並み以下の貧相な感想に聞こえても本当に戦争絶対ダメだよねって改めて思う 今起きている世界中の戦争が無くなりますように

    11
    投稿日: 2026.03.13
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    昭和初期にカフェで働く女性の物語。 戦争の話にもなる昭和初期を題材にした文学は、わからない表現も多いけど、この作品文学的な言葉を使いながらも、物語の書き方が上手で読みやすい。 複数の視点を描く短編ながら少しずつ世界が繋がってる感じとか好き。

    22
    投稿日: 2026.03.13
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    大正の女性の姿が生き生きと描かれていた。女性がカフェーで働くことに対する偏見。それでも貪欲に働く姿に、とても共感を覚えた。

    11
    投稿日: 2026.03.13
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    しみじみといい。 群像劇の朝ドラを見ているよう。 平和な時代も暗い時代も、そこに生きている人達はいて、出会いと別れが繰り返される セイが切なくも逞しくて好き

    8
    投稿日: 2026.03.13
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    2025年下期直木賞受賞作品 作者は嶋津輝さんで初読み作家です。作家で輝さんというと宮本輝さんを思い出します。宮本さんは直木賞受賞歴はありませんが、その昔には「螢川」という作品で芥川賞の受賞歴がある今でも根強い人気のある書き手ですね。 宮本輝さんのイメージから本作は男性作家によるものだと思い込んで読み始めてからすぐに繊細な書きぶりや表現方法から嶋津さんは女性なんだなと思い至りました。 ところで⋯あらすじは他のレビュアーに譲るとして 朽葉色、濃褐色、桜色、小豆色、藤鼠色、梔子色、薄桜色、紅色、灰色、瑠璃紺、黄色、褐色、赤紫、金色、浅葱色、菖蒲色、薄茶色、鼠色、辛子色、海老茶、紫色、群青色⋯ この色の宝石箱、なんだと思いますか? これらの色は頭の中でイメージできますでしょうか? 実は本作品に出てくる“色”なんですよ〜 読んでいて本当に色鮮やかな小説なんですよね〜 内容もとても面白いのですが、実は私にとってはこの作品は色を楽しめた小説でした。 また本作は連作短編小説なんですが最終章は秀逸でした! タバコは令和の今では、みんなの嫌われもの、百害あって一利なしの悪者扱いをされていますが、そのタバコが家族の絆を再確認するシンボルになっております。作者の品の良い皮肉というかセンスの良さを感じました。 なぜタバコが家族の絆に?って それは読んでみてのお楽しみです(笑)

    163
    投稿日: 2026.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    むずかしい本…?と思いながら読んだけどあっという間だった。 戦争の惨たらしさが一行で描かれていた。 その一行を読んだ後は時間が止まったかのように唖然とした。ほんとうに、こうやって、急に全てを奪い去っていくんだと思った。この一行のように、きっと一瞬で戦争は全てを奪っていったんだと思う。 嘘つきのミドリは嘘つきなだけじゃなくて性格もちゃんと悪くてめちゃ笑ったし、夫婦が初めてタバコを吸うシーンはめちゃ面白くて笑った。この本はすごく明るい。それでもボケてしまったマスターやいなくなってしまった恋人にもなってない人や叶わなかった夢たちやチョコレートも素直に楽しめないようなその日々は日々としてある。 私たちもこんな時代だから、手を取ってくれませんか

    2
    投稿日: 2026.03.12
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    上野にある通称西行カフェで働く女性達 流行りのカフェではないけれど個性的な面々が働いている 大正モダンを感じさせる表紙も素敵だが 昭和初期の日本が生き生きとしていた時代 戦争が激しくなり大切な人達が次々と戦地に送られていく悲しい時代 戦後の食べ物のない時代 逞しく生き抜いていく人もあれば 悲しみ抜けられない人もいる 西行カフェで働いていた人達はどこかツンと背筋が伸びていて たくましい

    9
    投稿日: 2026.03.12
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    日本大学図書館生物資源科学部分館OPAC https://brslib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1000348179

    0
    投稿日: 2026.03.12
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    大正から昭和を生きた百年前の女性たちの物語。強くたおやかにそして自己を大事に生きていく。ほのぼのとした中にノスタルジックな優しさを感じる。お話の後半では、世界大戦に翻弄される人々が主軸となって辛く響いた。どうぞお母さんのもとに戻ってきて、と願いながら読んだ。

    2
    投稿日: 2026.03.11
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    戦前戦中戦後と時代の流れを感じる作品でした。 最後の話、両親がタバコを呑むシーンで、クスッと笑うと同時に涙が出ました。

    14
    投稿日: 2026.03.11
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    大正時代のカフェーの雰囲気に憧れがあって読んでみたけれど、時代はあっというまに戦時色が濃くなってゆく。お国の為を高らかにうたったとて、人が大切な人を思う心より強いものはない。時代に翻弄されながらもたくましく生きる女たちの姿が切ない。連作短編で、他のお話の登場人物のその後が描かれ繋がっていくところもよかった。

    10
    投稿日: 2026.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カフェ関連の本が急に増えたなぁってのが正直な感想で、この本も新刊コーナーで見つけたけど、”またか”程度でスルーしていた。ところが直木賞ノミネート、そして受賞というからどんなもんなんだろうってスルーした悔しさ半分の気持ちで読んでみた。 近代ものと思いきや、カフェー西行に携わった女給のそれぞれの人物の短編ものが、それぞれに絡みながら明治から大正、そして昭和と時代を超えながらつながっていくとまぁありふれた構成で、やはりいつものカフェものだなぁとは思ったけれど、当時の女性の立場目線で描かれているのが面白く、また歳を重ね深い人生を過ごしてきて再びカフェー西行に現れるのがいい。さらっと読めて深イイ話的な連続する短編ものとしておすすめだけど、直木賞より本屋大賞じゃないのかなぁ...

    3
    投稿日: 2026.03.11
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    1930〜50年頃、東京下町のカフェー「西行」で女給として働いた人々について描いた物語りでした。戦中戦後が色濃い時期の物語ですが、恋愛、ファッション、家族関係など、市井の一般の人々の様子が日々の暮らしの中で気負いなく描かれていて好印象読了しました。星4つの評価といたしました。

    9
    投稿日: 2026.03.11
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    ★5.0 100年前のカフェーで働く女性たちを題材にした1冊 何気ない日常を表現しているのだと思うのですが それが本当に目の前に浮かぶかのようにスーッと入ってくる まるでカフェーの居心地の良さを体現しているような綺麗な文章を書くなぁと思いました。 嶋津輝さんの他の作品も読んでみたいと感じるほどに読みやすかったです。 数人の女性目線でお話が進むのですが じんわりと共感出来て、じんわりと感動できる名著です。 この作品も誰にでもオススメできる良い本だと思います。

    2
    投稿日: 2026.03.11
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    読みながら、どの時代にも苦しいことも楽しいことも嬉しいこともあって、必死に生きる姿に感動した。 今自分が仕事で悩んでることも、小さいものに思えてきて、すごく元気が出た。 カフェーを通して描かれる色々な出来事に共感できる部分もあったし、少し面白おかしいところもあって、 一言で言うと、良かった。

    8
    投稿日: 2026.03.11
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    ●読前 #カフェーの帰り道 惜しくも受賞には至らなかった第170回直木賞候補作『襷がけの二人』は、好みではないだろうという予想を覆されて楽しませてもらえた。本作は直木賞受賞作、さらに楽しませてもらえるはずという期待をしてしまうが、果たしてどうであろう、確かめたい https://amzn.to/4lCkPAd ●読後 #カフェーの帰り道 芥川賞や直木賞受賞作には、選考委員の作家さんたちに響く、物書きでない人にはわかりかねる特別な魅力があるはず、と考えてしまう。本作は「うん、おもしかった」と楽しめたが、特別な魅力は感じられず、なぜこれが受賞なの?という気持ちになった https://amzn.to/4lCkPAd

    12
    投稿日: 2026.03.11
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    文句なしに星五つ、直木賞受賞作品も納得の素敵な作品。 舞台は戦前から戦後にかけての上野のカフェ、和名は西行。英語名は忘れた。 そこに勤める歴代の女給さんたちのなにげない日常を、会話を、 いきいきと描く、一種の大河ドラマになっている。 あらすじなんか書いたって何の意味もない、 どこにでもいる様々な年代の様々な境遇の女性たちが、 ほんとうにみずみずしく描かれている。 惹きこまれる。 上野を中心に、神田や本郷が出てくる。何故か松戸も出てくる。 226ページの薄い小説だが、宝箱のようだ。 心温まるというか、元気になるというか、生きててよかったというか、 よい小説! 稲子のカフェー 嘘つき美登里 出戻りセイ タイ子の昔 幾子のお土産

    10
    投稿日: 2026.03.10
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    戦前戦後、東京下町界隈で生きる女子達とその後の話し。何度もページを戻って答え合わせをしてしまう本。読書力が鍛えられる。文章に品がありどんどん読みたくなる。難しくない読みやすい直木賞本です。

    6
    投稿日: 2026.03.10
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    相変わらず調べないと分からない言葉が多いが、それを調べながら読むのも良い。 物語が進むにつれて、各者の心情を読み解くことができる所が面白い。 豪一生きてて良かった!

    3
    投稿日: 2026.03.09
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    島津輝「カフェーの帰り道」東京創元社読了。第174回直木賞受賞作。舞台は東京上野にあるカフェー西行。関東大震災から2年後から終戦5年後まで働く人々の物語である。それぞれの人生、西行への思いが時代を感じ心地よく流れる。懐かしくもあり、みなある意味人間らしい。満票だけのことはある。この一冊にたくさんの素晴らしさが凝縮している。

    5
    投稿日: 2026.03.09
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    何かを成したりするような人の事ではなく、大正〜戦後の庶民の女性が働き生活する様子は可笑しみも哀しみもあって、等身大に描かれてることが好ましかった。 あの人はどうしてるかな?というのが気になったので最終章で皆の様子を知れる事も嬉しい。 とても良かった。文章は軽やかで読みやすい。 読んで上野界隈に行きたくなった。

    2
    投稿日: 2026.03.09
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    直木賞てことで衝動買いしちゃった本。 カフェーとか、女中とか、戦前〜戦後の話で、今までに読んだことないようなタイプの本だった みんな必死に生きていた時代かな 女が働くって大変だったんだろうなあ でもなんとなくみんな楽しそうで、活き活きとしてる感じも伝わってきてよかった。

    5
    投稿日: 2026.03.08
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    『襷がけの二人』も良かったですし こちらも前作同様 作家の愛があって 気持ち良く読めました。 性格のいい作家さんなんだろうなぁ!

    5
    投稿日: 2026.03.08
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    思い出すのは、こゝろという喫茶店である。 大学時代によく通った。もしかしたら教室よりもこゝろで過ごした時間の方が長かったかもしれないと言えば流石に言い過ぎだろうか。 夏目漱石の小説からきたとかきてないとか言われるその小さな喫茶店はいつからあるのかもわからない。とてもレトロなお店である。いつ空いてるのかもわからない、友人と待ち合わせしても、行ってみたら空いてないことも満更だったな。あのお店にもいろんな人が通って、いろんな物語を継ぐんできたのだろう。まだやってるといいな。また行ってみたい。 カフェーの帰り道。ひとつのカフェーを中心とつつ、その給仕たちの物語を描いていく連作短編。 とても繊細に人物が描かれていて、主人公の悩みや人生にすごく心が揺さぶられたし、特に3章は心が抉られた 戦前から戦後の社会や生活が描かれていて、いま読みたい小説だなと思いました

    4
    投稿日: 2026.03.08
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    直木賞受賞した時買いはしたものの「100年前」「カフェーとはなんぞ?」って少し避けていたが読んでみるとさすが受賞作。 連作短編になっていて前の章に出てきた人が今度歳月が過ぎてサブとして登場するから章ごとにその人を完結させないからちょっと出てきたらほっこりしたり歳月が過ぎても変わらないものを感じられて心温まる作品。 戦争の時代を弱くも逞しく生き抜いた女性たちの辛くも心温まる素敵な作品でした。

    12
    投稿日: 2026.03.08
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    100年前くらいを舞台とした女性達の人生が描かれていた。歴史小説とまではいかないまでも、今のデジタル世代には想像が簡単でない背景や設定であり、それが新鮮さを感じさせた。 激しい衝撃や大ドンデン返しではないが、日々を描写しながらさらりと非日常が差し込まれていた。飽きずに読めるだけでなく、心地良く読了できた。見たことがあるわけではないのだが、20年前に自分の母親たちが見ていた朝ドラみたいな小説だと思った。そしてやはり、どんな時代でも、歴史に翻弄されながらも、生きている人は変わらない、そうも思えた。

    11
    投稿日: 2026.03.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正時代から始まるあまり流行っていないカフェーの個性豊かな女給たちの生き様が描かれているが、書かれすぎないことで登場人物たちの人生が目の前を通り過ぎるように展開される。日本史に詳しくない私でもなんとなく知っている(例えば竹下夢二)知識で読める。テイストはNHKのドラマっぽくとても読みやすい(3時間かからなかった)。 第174回直木賞受賞作。オール讀物の選評を読むとほぼ満場一致で選出されたとか。大正から昭和を生きた市井の女性の人生、思い通りにならない生活、不穏な社会。でも読み心地は重くない。軽やか。この時代の知識がさほどなくてもするすると読める。読んでいて楽しい。たぶんこのあたりがとても評価されたのではないかと感じました。 個人的には本屋大賞にはノミネートされていないのが意外です。普段読書から遠ざかっている人にオススメの一冊です。

    4
    投稿日: 2026.03.07
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    相性が良い人にとってはきっとすごく良い物語なのだと思う。ただ、作品が取り上げているテーマや人物が私と違いすぎて、気持ちを追体験できなかった。 大正時代の文化が好きで手に取ったので、その理解が少し深まり、その点で楽しめた。 もう少し時が経ってから読むと女給達の時の流れや再会、苦悩にも同調して味わえるようになっているかもしれないなと思うので、手元に置いておこうと思う。装丁も美しいから。

    2
    投稿日: 2026.03.07
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    最初はたんたんと進むんだけどドンドン泣ける。でも、ほら、泣けるでしょ!?的じゃなくてなんとも切なくてねぇ。 明治末期から戦後位の女の物語。ちょっとダサい喫茶店西行で働く女給さん達。あの頃の女性はほとんどが家にいた世代だから、働く女性は苦労してる。薄給だし、20代後半だともう職がない(マジか)。戦争もあってろくでもない時代に、ささやかにでも懸命に生きた女性たちが本の中で生き生きとしてた。 カフェーの菊田マスターがチョイ役なんだけどめっちゃいい味出してる。

    14
    投稿日: 2026.03.07
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    祝直木賞受賞!女性が働くことが難しかった時代、自分を貫いた女性たちに拍手を送りたい。丁寧に時代を描いた著者にも。『嘘つき美登里』が一番好き。

    6
    投稿日: 2026.03.06
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    昭和初期の時代背景を学びつつ、女性がはたらくということの難しさを知る。度々、胸が締め付けられるような悲しさを感じる場面もあるが、個性あふれる主人公たちの思考と会話が面白いく、最後まで引き込まれた。

    7
    投稿日: 2026.03.05
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    外装が可愛くて買った本 戦時中の 日常に寄り添った本 能力など期待されていないのだということをようやく呑み込んだセイは、大人しく日々をこなし、活力をみるみる失った。女子の若年定年制がなくても、年を追うごとにいづらくなり、三十歳で淡々と職場を去った。p112 こんな時代、もあったんだなと 今は全くちがうとも言えないけど、、

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    直木賞受賞 大正ロマン時代から戦後までの上野のカフェー西行の女給たちを描く。紙魚の手帖に連載した三編でオーバーラップしながら展開して話しが追加の書き下ろし二編でうまく収まっている。 女給の服装が銘仙にフリル付エプロンとなっていて、この銘仙の柄模様をモチーフとした装丁がいい。

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    同じく直木賞を受賞した、西條奈加さんの「心淋し川」を思い出しました。そう言えば、二作の舞台はほぼ近所だったような…

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    何故か自分もいっしょに時代の流れを感じ、本の中に入っていた。本のカバーも着物の柄や当時の雰囲気を感じられるデザインで素敵です。

    4
    投稿日: 2026.03.05
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    読んだら止まらなくて一気に読んだ。 面白くて悲しくて暖かい話だった。当たり前だけど平和が一番だなって改めて思ったな… カフェで働く女性達や客との何気ない会話、着物とか憧れの仕事だとか年齢だとか…その時代であるから生まれる悩みとか事細かく書いててすごく面白かった。戦争へと向かう時代の中だから、読んでてだんだんと不穏に暗くなっていく内容に怖くて悲しくなってしまった…でも、苦しいことがある中、それでも毎日を懸命に生きていく人たちに心が暖まったな… 何もかもがハッピーエンドなわけじゃない。それでも幸せを見つけていくことが大切なんじゃないかなって思えた。平和であることはとてつもなく尊くて、ありがたくて、素晴らしいものだね。

    2
    投稿日: 2026.03.04
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    第174回直木賞受賞作ということで手に取りましたが、 この本の表紙が着物柄のような大正ロマン風な レトロ感のあるカバーで中身の紙質や装丁も お洒落感のある素敵な作りとなっているので このまま飾っておきたくなる本でした。 物語は大正から昭和の激動の時代に上野のカフェー西行で働いていた女給の物語。 女給として働いた女性のそれぞれの視点から描かれていて、 当時の日常生活の一部を切り取ったような風景ですが、 カフェーを舞台にしてそこで出会う人達との交流が ゆったりとした時間が流れているような感覚で 心が温かくなりました。 貧しさにもめげず、徐々に日本が戦争へと向かっていく状況が描かれていますが、それが重い印象で描かれているのではなく粛々と描かれている中に戦火にいる身近な若き青年たちへの思いと苦悩が切々と描かれているのがぐっと心に沁みました。 悲しいことや辛いことの多い時代の中であっても、 今日一日を精一杯生きているという強さや慎ましさなどが滲み出ていました。 そして現代では忘れかけていた日本人の心みたいなものがこの作品には沢山詰められたように思えました。 「嘘つき美登里」「出戻りセイ」「タイ子の昔」が人間味があって面白く印象的でした。 女給たちのたわいのない会話もユーモアに富んでいたり、 人を思いやる気持ちなどがあって心が和みました。 綺麗な日本語が流暢に描かれているのも 読んでいて心地良かったです。 人物像がはっきりとしているので、 ドラマ化や映画化にされたらもっと面白いと思うので 観てみたいと思いました。

    3
    投稿日: 2026.03.04
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    素敵な物語でした 今より遥かに物も乏しく便利でない時代 だったかもしれませんが 心は今より豊かだったのかも と思わせる そんな人々の話でした

    12
    投稿日: 2026.03.04
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    なんとも言えない魅力のある一冊。とあるカフェーの、大正末期〜昭和25年頃までを見つめたお話し。オムニバスになっていて、そこに訪れる人・そこで働く人が各章ごとにフィーチャーされる。1章で出てきた人は、最終章では年老いていて…みたいな緩やかな繋がりがあるオムニバス。どの物語もさして劇的なうねりがあるわけではないのだが、その人にとってみれば人生のハイライトの1つとも言えるかけがえのない日々が上手く切り取られている。なにも起こっていないようで、でも心がちょっと温まったり、ヒリヒリしたり、出てくるキャラクターたちに寄り添える書きぶりがとても魅力的な本だった!

    10
    投稿日: 2026.03.03
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    とても居心地の良い小説。 自分が生きた時代でも体験した話でもないのになぜか懐かしさがあった。 カフェは心地良い小説も提供してくれる場だったのか。 カフェーの帰り道/嶋津輝/東京創元社

    8
    投稿日: 2026.03.03
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    芥川賞に続き、直木賞受賞作となった本作を読了。 やはり、時代を映す小説は素晴らしい。戦前・戦後の日本を舞台に、当時まだ十分な自由を得られていなかった女性たちが、それぞれの道をしっかりと歩んでいく姿が描かれる。一見すると重苦しくなりそうな題材だが、それをどこかユーモラスに、軽やかさをにじませながら描く筆致が絶妙だ。当時の日本の空気を想像しつつも、不思議と前向きな気持ちで読み終えることができた。 全五話からなる連作短編集。各話ごとに主人公が異なりながらも、一人ひとりが丁寧に掘り下げられていて印象深い。物語のその先もまだ読んでみたい——そんな思いが残るのは、作品に魅了された証に違いないだろう。 激動する世界情勢のただ中にある今だからこそ、なお心に響く一冊。百年後の日本は、いまの時代をどう振り返るのだろう。そんな想像を巡らせる時間もまた、読書の余韻として心地よい。 ★4.1

    111
    投稿日: 2026.03.03
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    本当は★7、としたいくらい! 1話目、「稲子のカフェー」に出てくる夫婦 夫が浮気か?と気が気じゃない妻稲子 初めて行くカフェーを覗きに行った稲子! なんと、美しく所作も綺麗な相手の女性に惚れ惚れして帰ってくる 夫もなんとも好ましい人物 本が好きで、そんな話題になると、自分のおすすめ本で「稲子文庫」を作ってもいいか?などと、のたまう夫! ホレボレしてしまいます 今の世界ではあちこちで戦争が起こっていますが、 多分争いごとが無くなる事は無いと思います そんな世の中だから、この本の人々のように、 辛くてもできる事を頑張って互いを思いやり生きてゆけたら人生捨てたもんじゃない! なんて、思えるから本を読むのは楽しいです 最後のページ 「飢えや空襲の心配がなく、住む家もあり…… それだけで充分だ…」 と、17歳のカフェー店員幾子 5編の連作だけど、もっともっと読んでいたかったです

    35
    投稿日: 2026.03.03
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    直木賞受賞作。 戦前戦後の「カフェー西行」を舞台にした、連作短編。 出戻りセイと、幾子のお土産が好きだった。 話が進むにつれ、序盤の脇役がメインになったり、時が経ってからまた出てきたりと、時間軸も含めて楽しめた。 直木賞ということで期待しすぎた感は少しある。

    32
    投稿日: 2026.03.03
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    直木賞受賞、おめでとうございます! 上野のあまり流行っていないカフェーを舞台に女給として働く女性たちとその周りの人々を描いた連作短編。 とても良かった。 ほっこりしてるかと思いきや、胸がきゅっとなるシーンもあったりして、私は2作目の「嘘つき美登里」でちょっと泣いてしまった。 とても読みやすくて、特に女性は感情移入することも多いのでは。

    11
    投稿日: 2026.03.03
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    直木賞のノミネート時に、タイトルに惹かれて近くの図書館に予約。 決定後割と早く、借りることができた。 同作家さんの「スナック墓場」が私にはあまり合わなかった(といっても、結末が曖昧で読解力のない私には難しかったからなので本が悪いのではない)が、こちらの本はとても好きだった。 具体的には、各章のメインとなる女性のその後が垣間見える作りが、とても好き。 ある章では脇役であまり好きではないキャラクターだったのに、メインの章では好きになったりと、多角的な見方ができたのも良かった。

    8
    投稿日: 2026.03.03
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    連作短編集5編。 ほんわかしたり、戦争に触れている時代なので、苦い思いもあったり。。 約100年前のカフェーの女給さんたちの、それぞれの物語。 「カフェー西行」に行ってみたくなる。 どんな感じ、雰囲気なんだろう。 昔のカフェーは、お酒も提供していたんだな。。不思議。

    5
    投稿日: 2026.03.02
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    大正〜昭和にかけて、カフェで働いていた女性達のお話。 この時代の女性達の生き方、戦争がいかに人生を苦しみに引きずってしまうのか、現在がいかに平和で、平和がどんなに素晴らしいことなのか考えさせられる一冊でした。 他人の人生は周囲から見えているものとは違い、本人は色んなものを抱えていたり悩んでいたり思っていたりと、いつの時代もとなりの芝は青く見えたり、自分よりも良く見えたりするものであり、先人の人たちもそうして悩みながら前を向いて生きてきたことが伝わってきました。 最後の方では思わず涙がこぼれてしまいました。

    2
    投稿日: 2026.03.02
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    直木賞取るまで読んだことのない作家は初めて。エンタメ性、骨太のテーマという直木賞のイメージが…。心にしみるほのぼの感は西條さん以来で、ありなのだけど、西條さんの場合は、直木賞候補作品いっぱいあった後。時代によって賞の対象も変わるという事か。すばらしい作品紡ぐ新しい作家が次々出てくるのは本好きには、選択肢が増えて嬉しいからいいか。それにしても、最近、予想が外れること多くなってきた。世間と感覚がズレてきたのか…。

    7
    投稿日: 2026.03.02
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    戦前から戦後にかけて、あるひなびたカフェで働く女性達の物語。日々の何でもない生活にこそ人の幸せがあるんだなとしみじみ感じさせてもらえた作品だった。

    10
    投稿日: 2026.03.01
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    大正から昭和にかけて、カフェ西行を舞台に、「女給」として働いた個性豊かな女性たちとそれに関わる女性を時系列で追った物語。女性ならではのやるせなさや戦争の悲惨さの中で、何とか自分なりに懸命に生きようとしている姿に心打たれた。物語の隙間に何が起こっていたのかを想像する楽しさを味わわせてくれるところがいいなと思った。最初のページに「とつおいつした」という表現があり、知らない言葉だったので調べてみた。そういう言葉があることをはじめて知った。レトロな雰囲気が漂う、何となく物悲しいけれども楽しさも感じられる不思議な作品だった。

    16
    投稿日: 2026.03.01
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    そんな時代もあったんだな、と何ともいえない気持ちになった。 カフェー西行にいるかのような感覚で、女給たちの話をみていた。 時代の成り行きとともに、カフェーの移り変わりや戦時中の人々の心情を強く感じることができた。 個人的に心に残ったのは出戻りセイ

    7
    投稿日: 2026.02.28
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    戦前から、戦中、戦後の中でカフェを起点として生き抜く女性たちの短編集。 当時の女性は字を読むこと、男性と同等に働くことは当たり前ではなかったり、カフェの女給やエレベーターガールなど,今では考えられなようなアナログな仕事が女性特有の華やかな職業だと認識されていた時代なんだなあ、そんな時代も趣があっていいなあ、とほのぼのと読みながらも、だんだん時代は戦争に飲み込まれていく。 そんな中で、息子や恋人,家族など大切な存在である男性たちが戦争へ駆り出されてしまう。 戦争の中でも日常は続くし、終わった後も生き残った人たちの日常は続く。そこまで悲劇的な描写はなく物語自体は穏やかに進んでいくが、その中でも彼らの中では葛藤があったのだと思い知らされる。 戦争はそうやって当たり前の日常を人々の生活から奪っていく。押し付けがましなく、さらっと読めてしまうものの、やっぱり戦争ってよくないんだなと思わされる作品でした。

    6
    投稿日: 2026.02.28
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    大正から昭和にかけてカフェで働く女性の生き様を描いた物語。 カフェといっても今でいうスナックみたいな感じなのかな? お酒を提供したりチップがあったり。 床屋さんのお話は切なかったな〜。 息子が出征するお話は読んでいて辛かったです。自分にも息子がいるので…。 初めての作家さんでしたが読みやすかったです。

    4
    投稿日: 2026.02.28
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    とても文章が綺麗で、登場人物が人間味があって面白かったです!!ここ数日、久しぶりに早く支度をして読書時間を確保したくなりました。読みながら情景が思い浮かぶし、笑ってしまうシーンも多くて心が和み、すごく上手な作家さんだと思いました!

    12
    投稿日: 2026.02.28
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    直木賞受賞作。 面白かった。 カフェー西行の女給をしていた個性豊かな彼女たちの生きざま。 カフェーと言うのは、今のカフェ(喫茶店)と少々違う事を知った。お酒を出すことやチップがあること、お運びさんと女給の違いなど、知らない事があった。 本の装丁もおしゃれで魅力的。

    4
    投稿日: 2026.02.28
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    直木賞とかどうとかよりも、カバーの大正浪漫なデザインが気に入って。 ひとつのカフェを舞台に、女給さんそれぞれの人生が回っていくのがとても良かった。 大正から、昭和へ、時代は巡る中で強く生きた女性たちの姿がとても愛おしかった。

    16
    投稿日: 2026.02.28
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    バレンタインの早い御返しに近くのチェーン店のコーヒー☕チケットと図書券を貰った。チェーン店の横には本屋さん。我慢できず手にとる。本が私を読んでいた。 装丁も何もかもが響く。 昭和初期から終戦までのカフェで働く女給さんたちにまつわる短編は短編でなく一つの物語とも思える。 でも、私は1ページ目の最終行で早くもつまづく。「とつおいつした」の意味がわからない。皆万人はもしかしたら知っているのか。とか 思いながら。。 いつもだと読めない漢字とかもこんな意味だろうなあと思いながら詠み進むのだが、この本はそれをしてはいけないと思い、スマホでも調べず。カフェから図書館に移動した。 と、言う風に詠み進んだ本はなんとも、その時代にいるような錯覚と重い重いメッセージ性があって、凄く貴重な読書体験だった。 中でも文字を覚えたタイコさんと出征している息子さんとの手紙のやり取りがなんともやるせない。ここでも漢字につまづく。 「僥倖」=思いがけない幸せ。いや、解るけどしっかりとらえたいと思う。から。 こんな言葉選びやなんか、直木賞だなと思ったし、それよりもこの作家さん好きになりそう(笑) 図書券をくれた人に「僥倖」でしたっていったらわけわからんと言われた(笑) コーヒーのみながら本を読む自分。つくづく幸せを大切にしなくてはと、思った作品でした。感謝

    52
    投稿日: 2026.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大正から昭和にかけてのカフェーで働く女性たちの人生を描いた物語。 章ごとに主人公が変わるが、それぞれがカフェー西行に関わる女性たちで、それぞれの話が少しずつリンクしている。 ほっこりする話しでもあり、後半は子どもや愛する人が戦争に行き、帰りを待つ女性たちが描かれており涙しながら読んだ。 園子さんが好きで、気が合う人と結婚ができて嬉しかった。

    3
    投稿日: 2026.02.28
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    去年タイトルに惹かれて「スナック墓場」を読んだ時には、著者の名前も知らなかった。ただただ登場人物のキャラクターの濃さに驚き、味はあるけど奇妙な小説という印象だった。今回その著者が直木賞を受賞したというので二度目の驚き。読んだらやはりキャラクターの濃い女性たちが登場していた。この著者のフォーマットなんだろうなと思った。ただこの小説は癖があるキャラクター達に彩られ、味がありつつ最後に明るい未来を感じさせる幾子の話で締め、非常に後味良くまとめられていた。園子の話が一番印象に残った。

    7
    投稿日: 2026.02.28
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    とある上野のカフェーで働く女給さんたちの物語。"カフェー”、なんだな。どの主人公たちも強くて健気で生きてるって感じで好き。子を想うタイ子の手紙はグッとくるものがある。 そしてなにより装丁がめちゃくちゃ好み。天アンカットに着物のようなカバー、そのカバーをとった表紙のデザイン、折ってある?なにこれ初めて見た!ステキ!めちゃくちゃ凝っててこんなおしゃれ本が2000円以下で買えちゃうだと..?

    12
    投稿日: 2026.02.28
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    純文学は普段読まないのですが、ラジオでお勧めされていて一読。 素晴らしい作品です。笑いあり、涙あり。情景がありありと浮かぶ小説。

    8
    投稿日: 2026.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    嶋津輝の『カフェーの帰り道』を読んで、昔の人々の暮らしには静かな豊かさがあると感じました。 現代は物が多く、便利な生活が当たり前になっていますが、この物語の中では、決して多くの物を持っていなくても、日々を大切にしながら生きている人々の姿が描かれています。 その様子から、小さな喜びを分かち合うことの大切さや、人と人との温かいつながりの尊さを感じることができました。 特に印象に残ったのは、タイ子さんの生き方です。 タイ子さんは自分のお店を持ち、自分の力で生活を築いています。 それは簡単なことではないと思いますが、彼女はそれを当たり前のように受け止め、静かに自分の道を歩んでいます。 その姿から、強い自立心と責任感を感じました。また、自分の居場所を自分で作り、日々を丁寧に生きていることに、とても感銘を受けました。 この作品を読んで、人との関わりの大切さについても改めて考えました。 物語に登場する人々は、お互いを気にかけ、支え合いながら生きています。 現代では忙しさの中で人とのつながりを意識することが少なくなっているように感じますが、この物語のように、日常の中で思いやりを持つことが大切なのだと思いました。 この本を通して、本当の豊かさとは物の多さではなく、自分の生き方を大切にし、人と心を通わせながら暮らすことなのだと感じました。 私もタイ子さんのように、自分の足でしっかりと立ち、自分らしく生きていきたいと思いました。 そして、日々の小さな出来事や周囲の人との関わりを大切にしていきたいです。

    2
    投稿日: 2026.02.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カフェではなく、「カフェー」。 私たちがちょっと時間をつぶしに寄るカフェではない。 女性がカフェーに入るだけでも、一大イベントだった時代がある。 そこで働くことが憧れであり、蔑みにもなった時代を経て、今がある。 スタバでバイトするのとはわけが違う。 戦前から戦後を描いた作品が最近フォーカスされている気がするけれども、 この時代を「普通の人」として生きた人の目線から描くことで、ざくざくとこちらに刺さってくるものは多い。 平穏だった日常がするするとこぼれ落ちて、戦争に巻き込まれていく感じは、どうにもやるせない。 それにしてもあの時代に女性が働くことの大変さよ。 そしてその時代をどうにか生き延びていく彼女たちのたくましさよ。 だれもが一癖も二癖もあって、共感しやすいかというとそうでもないのに、どうにも憎めない。 それにしてもさすが直木賞受賞作。 直木賞の候補作に、知らない作家さんの名前が並ぶようになって、どれくらい経っていたのか。私、どれだけ直木賞をちゃんとチェックしてなかった?と本気で焦る。

    2
    投稿日: 2026.02.26
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    すばらしい本だ。前半はユニークな女性たちを丁寧に描き、後半は忍び寄る戦の気配を感じながら、当時のふつうの女性たちの日常を味わうことができた。文章がとてもよく何度も読み返したい。人物描写が最高です。

    7
    投稿日: 2026.02.26
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    カフェの給仕のそれぞれのお話。話のテンポ感も長さも丁度良いし、それぞれの給仕の感情描写は一人称の視点でしっかりされていながら、引いた目線からも表現されている。一気読みできた。

    9
    投稿日: 2026.02.26
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    第174回直木賞受賞作であり、とあるカフェの女給の話。 様々な女給が登場するが、話が繋がっていたので読みやすくて面白かった。 内容として日常の話が多く、それぞれの女給の方の気持ちに感情移入して読むことができた。また、女給の方それぞれに物語があって、読み応えがあり最後まで飽きずに読むことができた。 個人的に、セイさんと向井さんの髪型の話が1番印象に残った。

    8
    投稿日: 2026.02.26
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    出戻りカイが1番印象的だった。 この時代の生活が見えて面白かった。 お店は少し狭そうな感じで、でも窮屈ではなくどこか落ち着いていて程よく喋り声が聞こえて談笑も聞こえる。行き帰りには顔見知りの人が軽く挨拶や会話をするような程よい間柄がありつつ、決して誰も一人ではないように感じさせる街だな、と思った。近くに住みたい。 それで登場人物と軽く挨拶するくらいの関係になりたい。人生のどこかに通行人Bくらいの人として登場して関わりたい。いる事で日常を日常と感じられる存在になりたい。 って事まで想像するくらいの世界観が素敵な作品でした。読むの楽しかった〜!

    11
    投稿日: 2026.02.26