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powered by ブクログラジオ番組が好きで本を購入しました。 さまざまな本が紹介され、それにまつわる2人のストーリーもおもしろく、新たな発見や興味を気付かせてくれます。 詳細されていた本のうち、3冊くらい買ってみようと思いました。
0投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ山口周は、どのような対談であっても多種多様な自身の知識の引き出しから適切な事例を引き出して知恵に消化することができる稀有な思想家である。 従って、関心のあるコトバを短い時間でまとめ、示唆を与えるということは山口周の得意な分野と思われる。人生やビジネスに役立つ言葉をピックアップし思索の軽いジャブを打ちながら深堀りするテーマを決めていっているように思える。思索の初期草稿といった具合であろうか。 対談するときはその道の専門家との対談が多い。そうしないと山口周のコンテンツが強すぎて対談が山口周の講演会となってしまう。 わたしは長濱ねるは名前ぐらいしか知らない。知識量の多すぎる山口周に教えて下さいという姿勢になりかねない。長濱のアプローチとしては感性で包み込むという感覚だ。敬意は示すもののひたすら感性で対応している印象だ。山口の言葉に対して打ち返すというよりは包み込むといった印象で、言葉上否定も賛成もしないという印象を受けた。これはこれで対談が成立するという意味では、長濱のパーソナリティが対談を成立させているのかもしれない。
0投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ対話形式で読みやすさもあり、学びも多い書籍。ラジオは聴いたことなかったが、おふたりの優しさや纏う空気感、人間、読書への異なる愛情を感じ、幸せな想いになりながらも学べる不思議な書籍
0投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ21 キットカットのCMで、受験生とその親が出てくるドラマ仕立ての作品があった。少し長めのCMで、私は初めて見たときに何の商品を扱っているか分からなかったので見入ってしまった。最後の最後でキットカットだと気づく。何のCMかを最後まで見せないというのは、謎を使ったトリガー。 39 ベンチャーキャピタルという、スタートアップに投資する立場の人が必ずする質問。 「どういうビジネスモデルなどの?」 「どうやって稼ぐの?」 55 ラッセルが『怠惰への讃歌』を出したころ、経済学者のジョン・メイナード・ケインズが、大変有名な講演をした。その中でケインズは、「100年後には1日3時間だけ働けば十分成り立つ社会がやってくるだろう」と言った。講演のタイトルは「孫の世代の経済的可能性」。 56 みんなが働くように訓練されていて、「働くのはいいこと」だという価値観を植え付けられている。だから、「暇な時間をどう過ごせばいいか分からない」人がたくさん出てきて、いろんな問題を引き起こすだろう、と。社会的な価値につながらないことをたくさんやって、結果的に心身を病んでしまう。こういう人が増えている今は、ケインズの予言が当たった、ということになのかもしれない。 60 ラッセルの本に「スクール(学校)」という言葉が出てくる。その語源はギリシア語の「スコレ」、スコレの元々の意味は、まさに「暇」。なぜ「暇」が「学校」の語源につながったのかというと、有意義に暇な時間を過ごすためには教養が必要で、その教養を身につけるのが学校だから。人生を楽しむ様々な知識や技術を身につけるのが学校。 学校というのは「暇を高める」ための場所なのに、真逆の役割を担わされている。「暇」の逆は「多忙」。英語で言うと「busy」で、このbusyを語源にしているのが「ビジネス」。 ビジネスは「多忙」、スクールは「暇」。ビジネススクールは真逆の意味をくっつけた撞着法。 62 ルーズベルト前のフーバー大統領のとき、アメリカは株価が下がり、鉄の値段も下がっていて、街を歩くとホームレスが増えている、といった状況。「何かおかしな方向に向かっているのは分かっている」が、「国全体でどうなっているのか」を測る物差しがなかった。 そこで、経済学者のサイモン・クズネッツが政府から「国全体の状況を測る物差し」を考えるよう依頼され、それから4・5年かかって提案したのがGDP。 77 【レッドオーシャン戦略】 既存の市場空間で競争する 競合他社を打ち負かす 既存の需要を引き寄せる 価値とコストの間にトレードオフの関係が生まれる 差別化、低コスト、どちらかの戦略を選んで、企業活動すべてをそれに合わせる 【ブルーオーシャン戦略】 競争のない市場空間を切り拓く 競争を無意味なものにする 新しい需要を掘り起こす 価値を高めながらコストを押し下げる 差別化と低コストをともに追求し、その目的のためにすべての企業活動を推進する 104 人生の最後で「やめないと歩めなかった人生」を肯定的に評価できるかどうか「、ということにかかってくる。よく「過去はもう変えられない」と言っている人がいるが、「過去の意味合い」は変えられると思う。だから「やめて後悔している人生」になるのか、「やめて良かったと思える人生」になるのかは、今日、今ここからどういう風に生きるかによって決まるの。 107 『QUTTING』の著者ケラーは、「やめること」に関するインタビューをたくさんし、そこでわかったのは「人が人生で後悔するのは、何かをやめたことではなくて、やめるべき時にやめなかったことだ」ということ。 111 日本の若い人の給料は、結構高い。しかし、課長から部長くらいになると、まず中国や韓国に抜かれる。部長から執行役員くらいになると、タイやフィリピンにも抜かれる。アジアで一番低い国になるから、人が来てくれなくなる。この水準は何とかしなければならない。課題解決のために、政府がコントロールできる公務員の給与を挙げたことは、トレンドセッター(流行を生む存在)として一定の意味があると思うが、「民間に反映されるのか」と言われると難しい。 140 職探しや転職において「きっかけ」を与えてくれる人は、実は強いつながりよりも弱いつながりの方が多い。 「つながりの強い人」は、利害が一緒になってしまっている。 先進国の中で日本の平均勤続年数は約12年と長い。その次のヨーロッパ諸国が来るが、アメリカや韓国はダントツ短い。そうした国では、人がどんどん入れ替わっていることになる。ずっと同じメンバーで変わらない状況になると、当然つながりは強くなる。しかし、外側から入ってこないので、外側とのつながりは弱くなっていく。これが一般的にはイノベーションの起こりにくさにつながっている。 149 会社には「お金」や「技術」「人材」などの資源がある。個人の資源では、まず「時間」が挙げられる。今この瞬間、何に時間を使うのか。これは未来に向けたパースペクティブ(視点)だが、逆に過去、何に時間を使ってきたかも重要。経営学に「リソース・ベースト・ビュー(RBV)」というコンセプトがある。企業の競争は力は会社が持っている能力や資源で決まる。ある意味当たり前のことを言っているが、その能力や資源が簡単に手に入るものなら、すぐに真似されてしまう。 これを故人に当てはめるとどうなるか。勉強してすぐに身につくことや練習するとすぐ身につくスキルは、競争優位につながらない。では、どういうものの調達が難しいかと言うと、その人が「人生をかけて長くやってきた」こと。だから、「過去」に必ず強みのヒントがある。 ただ、強みとは何かをつかむのは難しい。世の中の状況でも変わる。だから、何が強みかを意識せずに、好きでずっとやってきたことで「他人と違うことは何か」を考える方が良い。 157【賢さ】 「賢さ」には2種類ある。受験勉強で高い点数が取れる「賢さ」と、非常に難しい難局で正しい判断ができる賢さ。 176【経験】 ①表面的な、原理に基づかない経験 ②原理まで踏み込んだ形で物事をわかっている経験 「原理まで踏み込んだ形で物事をわかっている経験」があれば、サーバントリーダーとして、若い人が「航空機の技術を入れたい」と言った時に、「じゃあ、やってみよう」「ただし、ここは気を付けて、レールの歪みはこれくらいある」と、知識でベテランの若い人をサポートできる。 日本は少子高齢化会が進んでいくが、シニアの方々の多くは素晴らしい経験をもち、かつまだまだ働ける方もたくさんいる。そういう方々と、リーダーシップをもって世の中を変えていこうという若い人たちを組み合わせる仕組みを整備していけば、この国は面白くなるのでは…。 180 リーダーシップの本質は、「ついていきたいと思う人がいる」ということ。リーダーシップは能力のように捉えられがちだが、厳密に言うと能力ではない。周りの人たちが「この人についていこう」と思った瞬間に、その人にリーダーシップが生まれる。 リーダーシップは、なぜか能力のように見なされていて、指揮能力とか頭の良さのように思われているが、厳密に言うと、周囲の人たちが「この人についていこう」と感じているのと同時に、そう思われている当の本人が「この人についていこう」と感じているのと同時に、そう思われている当の本人が「この人たちを自分が引っ張っていかねければ」と感じているという、関係性についての概念。人望も結局、その人が持つというより、「周りの人が作るもの」なので捉えどころがないもの? 211 システム思考とは、何かが起こっているときに、「システム全体から見て、どうしてそれが起きるのか」を考える方法。 237 「同じことをみんなでやってみよう」と呼び掛けたところ、65~85%も栄養失調が改善。支援する側は「お金が要るだろう」「援助物資を届けよう」「開墾して畑を増やそう」と、大掛かりなことをする。しかし、「悪い状態」のなかにもごく少数、「良い側に飛び抜けて外れている人」がいる。そこで何が行われているかを調べて、それを全体に広げてあげると、ものすごく有効な解決策が出てくることがある。 246 「わかるというのは、それによって自分が変わるということ」 254 アート思考は、20世紀以降に急に出てきた考え方。昔の絵画にはある種の「正解」があった。それは「どれだけ本物に近く描けるか」。ところが、19世紀になって「写真」が登場。それまで肖像画を描くために、王様や貴族がパトロンになってお金を出していたが、写真が出てくるとアーティストは失業してしまう。では、アーティストはどのような役割を担うのか。そこに出てきたのが「印象派」。モネやルノワールなどの絵画たちは、写真とは全然違うアプローチをとった。光の感じ方や空気の感じといったものを、感情を反映させて絵の中に封じ込めるというやり方。 感情には正解がない。人それぞれの感じ方には個性があり、多様性がある。ここからアーティストとしての独自性が生まれた。 269 「五感」の中で最初にできたものは、味覚・臭覚。だから、脳の一番奥、辺縁系という感情と関わっているところの近くにそれを感じる部分がある。聴覚はその次で、最後に作られているのが視覚。視覚情報は、理性を司っている新皮質の方で処理されているので、理性に訴えかけるのであれば、目で見せた方がいい。 でも、感情を揺さぶろうとするのであれば、音の方がいい。例えば、詩を観賞する場合、朗読と黙読では脳の違うところを使って処理している。感情を揺さぶる機能は黙読の方が弱い。 290 「行動した」「やってしまった」後悔は、良くも悪くも結果が分かっているので、自分の中で折り合いをつけられる。でも、やらなかった後悔は、「どうだったか」が永遠に分からないので、長く引きずってしまう傾向がある。 300 三大幸福論(ラッセル、アラン、ヒルティ)には、「幸福になるためのスキル」が書いてあるが、逆に「不幸になる習慣」も書かれている。ラッセルがいう「不幸になるコツ」は、「人と自分を比較すること」。 310 「自己肯定」と「自己受容」は違う。自己肯定って結構危険。できてもいないのに、「いいんだ、これで」と思ってしまうと、成長できる機会を逃してしまい、勘違いしてしまう。「自分には好意欠点がある、こういう問題がある」というのを丸ごと受け入れて、「これをどう解決していけるか」を自分の具体的な課題にしていくのが、自己受容。 355 親切にしてあげた方が気持ちがいい。自粛警察みたいなことをやって、ギスギスして人と関係が悪くなって「何の得があるの?」ってこと。二宮尊徳の『二宮翁夜話』では、よく生きるためには「損得の一念に徹せよ」と書かれている。 長期的なものを含めて合理的に損得を考えると、そう世の中おかしなことにならない。損得の合理性がないがしろにされるとき、ものすごい不寛容が生まれてしまう。そして、それが社会を断絶させていまっている。 356 社会構成主義とは、「現実だと思っているものはすべて社会的に出来上がっている」という考え方。言葉を変えると、「現実とは、そこにいる人たちが『そうだ』と同意することで初めて存在するもの」ということ。 359 出来事と結果の間に、1つ「何か」が入っている。その何かというのが、その人の人生観とか世界観だったりする。 「べき論」「ビリーフ(信念)」というものが、多くの結果を生み出している。 361 書き出してみると良い。 何かで落ち込んでいるとき、なぜ落ち込んでいるのかというと、「こうしなくちゃいけない」とか「人はこうするべき」となになるが、要注意ワードは「~べきである」と「~なければならない」。そこが結構なフォーカスポイントで、「『~べきである』って言っているのは誰?」というと、結局「あなたの意見ですよね」という話になる。 388 人間以外の動物って、家族や親類縁者を助けることはあるが、全く関係のない相手を、ある種自分を犠牲にして助けたりしない。でも実は「自分を犠牲にして助ける」ことが、「進化に有利だった」と言っている。 大きく言うと、2つの理由がある。 ①「助けた相手からリターンが戻ってくる」ということ ②「直接助けた相手じゃなくても、周りの評判で、自分にとってのリターンがある」 これは「あの人は信用できる」とか「あの人だったら一緒に仕事をしても良い」という社会資本。 目の前ですごく困っている人がいたり、一刻を争うような大変な事態が起こったりしているときに、どうして手を貸すのかというと「その人を助けたい」という思いと「助けなかったら、その後の自分の人生がずっと居心地が悪い」という思いがあるから。
0投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログリスナーですがラジオだと毎週全ての内容は記憶には残っていなかったので、本として各テーマを読み直すことでとても良い復習になりました。 山口さんが冒頭で述べていたとおり、最近考え方や経験が異なる人との対話の重要性を感じることが増えたので、そういう機会を積極的に作っていきたいなと思いました。
0投稿日: 2025.10.19
